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Fares Mubarak 氏
Actel社 シニアバイスプレジデント

用途ごとのニーズに特化した
FPGA製品で競合他社と勝負

[2008年10月号]

市場調査会社によると、PLD/FPGA市場は2011年に約50億米ドルとなり、2001年に比べてほぼ2倍の規模になるという。用途別では、産業機器向けや民生電子機器向けの伸び率が特に高い。産業機器向けは2011年に約20億米ドルとなり2001年に比べ4倍だ。同じく民生電子機器向けは2011年に約10億米ドルとなり、10倍に膨らむと見られている。産業機器や車載/宇宙航空機器向けなどのFPGAで強みを持つ米Actel社のFares Mubarak氏に、今後の製品戦略などを聞いた。


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現在、Actel社は車載分野に注力していると聞くが

注力分野としては、大きく3つある。高いセキュリティ/信頼性が求められる分野、民生電子機器の分野、それにテレコムにおけるシステム管理分野だ。中でも、1つ目のセキュリティや信頼性が重要視されるシステムに、車載用途が含まれる。これらの用途向けには「ProASIC3」や「RTAX-S」といった製品を供給している。さらに、車載向けは、大きくインフォテインメント向けと、エンジン制御などそれ以外の用途に分けられる。この中で当社のチップは、高い信頼性が要求されるエンジンやABS(Antilock Brake System)、エアバッグなどの制御システムに数多く搭載されている。現在、欧米の主要なティア1メーカーにチップを供給しているが、日本企業を含めアジアの自動車メーカーにもFPGAの採用を働きかけているところだ。

 車載向けのビジネスを本格展開するために、品質管理認証「ISO/TS16949」を2008年7月に取得した。2007年にはProASIC3ファミリで「AEC-Q100グレード1/グレード2」の認証を取得済みである。ジャンクション温度範囲は-40~135℃に対応している。しかも、135℃でのスタティック消費電力(スタンバイ時のリーク電力)は40mWと極めて少ない。

 その上、基本構造としてProASIC3ファミリは、FPGAスイッチコントロールに独自のオンチップフラッシュメモリーを採用している。この技術により、コンフィギュレーション時のビット化けなど、中性子に起因するソフトエラーの発生をなくすことができ、信頼性が高まった。

民生電子機器向けの取り組みはどうか

民生市場向けのFPGA製品として、ProASIC3や「ProASIC3L」、「IGLOO」、「IGLOO+」を用意している。いずれも、低消費電力と低価格を特徴とする。この市場に向けては、単にチップを提供するだけでなく、包括的なソリューションを提供していくことが重要だ。プロセステクノロジや設計ツール、ソフトプロセッサコア、リファレンスデザインおよびパッケージ技術を含めて、顧客のニーズに対応している。

 民生電子機器ではすべての回路にASICが適しているわけではない。例えば、携帯端末用の回路ブロックで、世代が変わっても機能的に進化しない部分はこれまでどおりASICを適用してもよい。しかし、グルーロジックのように、製品出荷の直前に最新の業界標準仕様に対応しなければならないような場合には、プログラマブルなチップのメリットが生かせるだろう。

テレコム分野向けで米Xilinx社やAltera社の製品に勝る点は

FPGAで先行するXilinx社やAltera社は、高速にパケット処理を行うデータパスの用途に対応した製品を供給している。この用途では高速演算用のDSPや高速シリアルI/Oの技術が必要となる。これに対して、当社が狙っているテレコム機器内のコントロールプレーン用途は、システム管理を主機能とする。すなわち、マイコンやDSP、FPGA、メモリー、アナログICなどを使って、システムレベルの電圧や電流、温度などを管理する機能が必要となる。当社はARMプロセッサコアやフラッシュメモリー、SRAMなどを1つのチップに集積するための技術を有すので、この技術を生かしていく。

Actel社のチップは低消費電力も大きな競争力となっている

当社の製品はフラッシュセルベースであり、競合他社のSRAMベースのFPGAに比べてスタティック電力が少ないことを特徴とする。60万ゲート規模のIGLOO/IGLOO+は、スタティック電力がわずか0.05mWであるのに対して、競合製品は800~3000倍も大きい。

 コア電圧が1.2Vと低いため、動作時の消費電力(アクティブ電力)も少ない。また、独自のフラッシュフリーズ技術により、フルアクティブ状態からスリープ状態へ簡単に移行することができる。

(聞き手=馬本 隆綱)



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