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TDKがEPCOS社を2000億円で買収、電子部品事業を新会社に統合

[2008年09月号]

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写真1 握手を交わすTDK社長の上釜健宏氏(左)とEPCOS社社長兼CEOのGerhard Pegam氏
写真1 握手を交わすTDK社長の上釜健宏氏(左)とEPCOS社社長兼CEOのGerhard Pegam氏

 TDKは2008年7月、欧州大手の電子部品メーカーであるドイツEPCOS社を買収すると発表した。両社は電子部品事業を統合することで、互いの強みを補完し、国際競争力を高めていく(写真1)。また、TDKはEPCOS社が得意とするモジュール技術を手に入れることで、カスタム対応が必要な車載用電子部品事業などを強化していく考えだ。

 TDKはこれまで、EPCOS社株式の2.5%を保有していたが、7.0%を買い増すことがすでに決まっていた。さらに、今回の合意に基づいて、TDKは2008年8月末からEPCOS社の発行済み株式の公開買い付けを始める。買い付け総額は約2000億円(12億ユーロ)となる。

 公開買い付けが成立した後、TDKは事業統合に関連するコンデンサやインダクタ、高周波部品、センサー/アクチュエータなどの受動部品事業を分割し、2009年10月までに新会社「TDK EPコンポーネンツ」(仮称)を設立する。その上で、新会社とEPCOS社の事業を統合する予定だ。

 新会社の役員構成は、TDK側から3人、EPCOS側から2人となる。スタート時の売上高は約5600億円(35億ユーロ)となり、事業統合した3年後には売上高6000億円~7000億円(38億ユーロ~44億ユーロ)、営業利益率は10%以上を見込む。

図1 TDKとEPCOS社の製品/地域ごとの売上高比率(概要)
図1 TDKとEPCOS社の製品/地域ごとの売上高比率(概要)

 記者会見で、TDKの社長を務める上釜健宏氏は「技術や製品、販売地域、用途など、それぞれの面で両社の強みがほぼ完全な補完関係にある」と事業統合に踏み切った狙いを語った。具体的には、TDKはインダクタやセラミック部品など材料技術を生かした汎用製品に強い。これに対して、EPCOS社はモジュールやユニット技術をベースに、車載部品や高周波機能部品などのカスタム製品に強みを持つ(図1)。

 また、販売地域や用途の面で見ても、TDKは日本やその他のアジア市場において、デジタル家電やパソコン向け電子部品で強みを発揮している。一方、EPCOS社は欧州や南米、インド市場に事業基盤を持ち、自動車や産業機器、通信機器といった分野で確固たる地位を築いている。

 上釜社長は、「機能モジュールやユニットなどのカスタム品を手掛けないと、顧客から開発情報などが入手できない。カスタム品で成功すればその技術を汎用製品にも転用できる。また、車載部品事業を拡大するために、2年かけてカスタム品を強化しようとしてきたが、思うようには進まなかった。EPCOS社との事業統合で、当社が弱い部分を強くするまでの時間を買うことができた」と述べた。

 EPCOS社の社長兼CEO(最高経営責任者)を務めるGerhard Pegam氏は「当社は2007年9月期の売上高が約2500億円(15億ユーロ)で、営業利益率は20%と好調だ。しかし、今後の情報家電市場を見たとき、日本を中心としたアジア市場でのビジネスが重要となる。欧州企業がアジア市場に進出して成果を上げるのはかなり難しいことなので、TDKと手を組むことにより、アジア市場への迅速な対応を図りたい」と事業統合の目的について語った。

(馬本 隆綱)

連絡先:TDK、03-5201-7102
連絡先:EPCOS、hans-peter.ziegler@pegasus.com




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