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Altium社の電気/機械統合開発ツール、
新版ではC言語対応などを強化

[2008年07月号]

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 オーストラリアAltium社は2008年6月、電子機器向けの統一設計ソフトウエアツール「Altium Designer」の次世代版として「Altium Designer Summer 08(以下、Altium 08)」をリリースした。

 Altium 08には、新たに追加された機能が主に5つある。その1つがC言語によってFPGAのカスタムロジックを定義できるようにしたことである。従来のFPGA論理回路設計においては、回路図レベルでカスタムロジック機能を作成するか、Verilog HDLやVHDLなどのハードウエア記述言語を用いてカスタムロジックを定義する必要があった。アルティウム ジャパンでフィールドアプリケーションエンジニアリングマネージャを務める越智誠氏は、「FPGAの設計が行えるのは、これまでハードウエア設計者のみに限られていたが、Altium 08を利用することにより、ソフトウエア設計者でも簡単にFPGA開発を行えるようになる」と説明する。

 Altium 08では、同社の統一ハードウエア/ソフトウエアコンパイラを使用することで、システムプロセッサを対象としたC言語のソースコードから特定用途向けコプロセッサ機能を生成することができ、一部の機能をハードウエアで直接実行してコードの実行速度を向上することができる。また、カスタムロジックブロックをC言語で記述して、システムにハードウエアとして直接組み込むことが可能である。

 2つ目の特徴は、仮想的な計測器「カスタム計測器」を搭載していることである。同機能を使うことで、設計者は必要な機能パネルを自由に組み合わせた自前の計測器をAltium 08の操作画面上に作成でき、それを利用してFPGA内の信号観察や制御が行える(図1)。作成した計測器のハードウエア部は回路図レベルで設計に組み入れることができ、開発中のほかの回路と共にFPGAにダウンロードすることが可能である。

図1 「Altium Designer Summer 08」の操作画面
図1 「Altium Designer Summer 08」の操作画面


 3つ目は、電子機器設計者と機械設計者が協調作業を行えるように電気CADと機械CADを統合している点である。電子機器設計においては、筐体(ケース)上の制約条件を基板側に反映させる必要がある。ところが、従来の方法では「機械設計者が3次元CADで描いた筐体のデータを紙に印刷して基板設計者に渡していたような状況であり、電気CADと機械CADとの間で何度も試行錯誤を繰り返す必要があった」(越智氏)という。Altium 08では、プリント基板と筐体の設計情報をリアルタイムにリンクさせることができ、電子機器設計の効率化を図ることが可能である。

 4つ目の新機能として、新型のインタラクティブ配線エンジンを導入した。基本動作モード/誘導型配線モードのほか、配線時における既存トレースの自動追従、改良型の経路自動生成機能などを搭載している。特に、カーソル誘導配線モードでは、経路に沿って各トレースセグメントをクリックして配置/固定する作業が不要であり、カーソルを動かすだけで自動的に配線することが可能である。これにより、配線効率を飛躍的に高めることができ、「設計者にとっては、クリック作業の繰り返しが招く腱鞘炎などの悩みも解消されるだろう」(越智氏)という。

 このほか、5つ目の新機能として、Altium 08では新たに米Cadence Design Systems社の「Allegro」の設計データにも対応させた。これにより、既存のEDAツールからの移行も容易になった。

 Altium 08の価格は、基本セットが71万7000円、拡張セットが195万5000円(いずれも消費税別)。

(鉄井 亮一)



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