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FlexRay対応のマイコンとトランシーバIC、
NECエレクトロニクスが出荷を開始

[2008年04月号]

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 NECエレクトロニクスは2007年3月、車載LANの次世代規格であるFlexRayのコントローラ機能を内蔵する32ビットマイコン「V850E/PHO3」の量産を開始したと発表した。併せて、FlexRay対応トランシーバIC「μPD72751」のサンプル出荷開始も発表した。V850E/PHO3のサンプル価格は5000円で、2012年度に月産20万個を計画している。一方、μPD72751のサンプル価格は1000円で、2009年から量産を開始し、2012年度に月産40万個を計画している。

 V850E/PHO3は、FlexRayバージョン2.1に準拠した通信コントローラを内蔵する。32ビットCPUコアである「V850E1」(動作周波数は128MHz)と、1Mバイトのフラッシュメモリー、60KバイトのRAMを搭載する。16ビットのPWM(パルス幅変調)タイマーなどの周辺機能も組み込むなどして、電動パワーステアリング、ブレーキ、サスペンションなどのシャーシ制御系向けに設計されている。動作温度範囲は-40~125℃。パッケージは20mm×20mmの357端子FBGA(0.8mmボールピッチ)。

 現在、NECエレクトロニクスはV850コアを搭載した150nmプロセスの32ビットマイコン製品を、ダッシュボード、エアバッグ、ボディ電装、オーディオの4分野でシリーズ展開している。また、同社は2009年にサンプル出荷を予定している90nmプロセスの第4世代製品として、シャーシ制御系向けの「Pシリーズ」を計画していた。V850E/PHO3によって、150nmプロセスでこのPシリーズを先行投入する形となった。

 一方のμPD72751は、FlexRayバージョン2.1だけでなく、国内の車載ソフトウエア標準化団体「JasPar」の要求規格にも準拠する。高耐電磁気性、低ノイズ放射特性を両立することにより、長い配線や多数のECU(電子制御ユニット)接続に適することを特徴としている。従来の車載LAN規格であるCAN(controller area network)では、コントローラ1つに対してトランシーバは1つだけしか必要なかった。それに対し、FlexRayでは通信の2重化による高信頼性が特徴となっていることから、1つのコントローラに対して2つのトランシーバを使用することになるという(図1)。動作温度範囲は-40~125℃。パッケージは6.65mm×6.10mm、20端子のプラスチックSSOP。

図1 V850E/PHO3とμPD72751の使用例
図1 V850E/PHO3とμPD72751の使用例


 NECエレクトロニクス マイクロコンピュータ事業本部 自動車システム事業部の事業部長を務める金子博昭氏は、「FlexRay対応製品をいち早く展開することで、2015年度の車載マイコン売上高目標の2000億円(2007年度は1000億円)という数字の達成につなげたい。この売上高目標のうち、半分に当たる1000億円を第4世代の90nmプロセス製品が占めると期待しており、FlexRay対応マイコンはその半分の500億円を占めると見ている」と語った。

 μPD72751は、JasParが独自に策定し、FlexRayの正式仕様として認定される見通しの、データ転送速度2.5メガビット/秒と5メガビット/秒の仕様にも対応することで、他社製品との差別化を図っているもようだ。

(朴 尚洙)

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