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「技術」とは? そして「技術者」とは?

[2008年03月号]

By 飴本 健 EDN Japan編集長
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 今回は、今月号のオススメ記事を紹介したいと思います。それは、「Signal Integrity」です。普段は高速デジタル伝送における信号品質について解説している同連載ですが、今回はかなり毛色の異なるものとなっています。その概要は、親戚や知人に電化製品の修理を頼まれたらどうすればよいのかというものです。その対処法が、ユーモアも交えて10個の鉄則(rule)として示されています。私がこの記事を読んで「おもしろい」と感じたのは、その内容もさることながら、著者のHoward Johnson氏のいかにも技術者らしい振る舞いに対してです。「家電製品の修理を頼まれる」という、仕事を離れた出来事に対しても、10カ条から成る対処策をまとめてしまうJohnson氏に、私は技術者らしさを感じたのです。

 「技術」という言葉は、非常に抽象的な言葉です。技術が求められるのはエンジニアリングの領域には限らず、芸術家やスポーツ選手、あるいは経理社員、営業社員、編集者にも求められます。こうしたことも踏まえ、この抽象的な言葉の定義を試みると、「ある目的を再現性良く達成するための方法論を構築する能力」といった感じのものになるのではないでしょうか。ある目的を達成するために「実際に行動するのは自分自身」の場合もあるでしょうし、機器/部品設計者の場合、自分自身は「誰でも同じように目標を達成できるような仕組みを作る」という立場になることが多いはずです。また、エンジニアリングの領域では、「物性や物理現象を理解し、それを利用して」といったことが1つの条件になります。

 イチロー選手や松井秀喜選手らが登場するインタビュー番組などを見ていると、彼らが良い結果を出すために、いかに「理論」にこだわっているのかがよくわかります。その理論を実践できるのは、彼らが人並み外れた身体能力を持っているからにほかなりませんが、私の場合、彼らの「思考」の部分に感心させられます。

 先の定義が正しいとすれば、「その道のプロは皆、技術者である」と言えるかもしれませんが、エンジニアリングの領域で、このような理論/方法論の構築について常に考え実践している人が、私にとって「技術者らしい人」です。読者の皆様は、「技術」、「技術者」という言葉をどのように定義されるでしょうか。

(飴本 健 amemoto@reedbusiness.jp

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