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車載情報系OSと55nmマルチコアマイコン、
NEC/NECエレがトヨタ向けに開発

[2008年02月号]

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 NECとNECエレクトロニクスは2007年12月、カーナビゲーションシステムなどの車載情報機器で用いる次世代プラットフォームの基幹構成要素として、車載情報系OSと55nmプロセスによるマルチコアマイコンの基礎開発を完了したと発表した。開発協力したトヨタ自動車、アイシン・エィ・ダブリュ、デンソーらが手掛ける2010年以降のマルチメディア情報機器搭載車への採用を目指してさらに開発を進める。

 この基礎開発では、NECがOSを、NECエレクトロニクスがマイコンを担当した。2006年度から、名古屋大学とトヨタが研究を行っている「OS開発構想」に基づく「次世代車載情報系プラットフォーム」向けとして、機器設計の期間短縮、開発資産の継承、変更/応用の容易性を確保する統一アーキテクチャを採用している。

 NECが開発したのは、ナビゲーション、映像/音楽などのエンターテインメント、ETC(electronic toll collection system)、VICS(vehicle information and communication system)やWiMAXなどによる外部との情報連携などを扱う情報系OSと、この情報系OSと自動車の「走る、曲がる、止まる」などの車両走行機能をつかさどる制御系OSの双方向通信とセキュリティを確保する「連携OS」の2つ(図1)。

図1 次世代車載情報系プラットフォームの構成
図1 次世代車載情報系プラットフォームの構成
情報系OSと制御系OSの処理を、連携OSが関連付ける。NECが開発したのは、情報系OSと連携OS。


 これらのうち、情報系OSは、標準的なAPI(application programming interface)を採用して新規アプリケーションの開発と外部アプリケーションの導入を容易にする。OSのカーネルなどの詳細は非公開となっている。

 一方、NECエレクトロニクスが開発したマルチコアマイコンは、英ARM社と共同開発したARM11ベースの「MPCore」をベースとしたもの。トヨタの「レクサス」の衝突防止安全システムに採用された独自の画像認識プロセッサアレイ「IMAP」や、PCI ExpressなどのI/O、GPS(global positioning system)対応機能、グラフィックス表示など周辺機能の組み替えや拡張が容易な構造となっている。設計段階からICのテストに関する機能を組み込むDFT(design for testing)技術を採用し信頼性を高めた。サンプル出荷は2008年中を計画している。

 現在、車載情報機器の情報系OSと、走行に関連する制御系OSは、安全性の面から互いに独立した状態で稼働するようになっている。しかし、ナビゲーションの情報を運転制御に反映させるとともに、ナビゲーションの表示そのものをインストルメントパネル内に組み込むなど、今後の自動車の新機能開発では、情報系OSと制御系OSとの間で情報をやりとりする仕組みが必須になる。その半面、情報系OSのエラーが制御系OSの不具合を引き起こして事故につながる可能性も依然として指摘されており、どのように制御系OSの安定性を確保するかが大きな課題となっている。

(朴 尚洙)



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