MAGAZINE ARTICLES
このページをホームページに登録第1部:
技術者の喜びと
不安は世界共通
[2007年12月号]
今回初めて実施した世界の給与調査により、北米の技術者は日本や西欧などの技術者よりも多くの収入を得ていることが明らかとなった。
「それは最良の時代でもあり、最悪の時代でもあった」。英国の小説家であるCharles Dickens氏のこの言葉は、2006年の技術者の状況にも当てはまるだろう。
技術者は業務をアウトソーシングすることについて懸念を持っている。また、自らの業務に対する評価が明らかに低すぎる上に、働きすぎだと感じている。しかし、技術者はそれ以外の職業に従事する者よりも収入が多く、仕事に対する満足度も高い。
この謎を解明するためにわれわれは初めて「給与および職業に対する満足度調査」を実施した。これは全世界の技術者を対象とした唯一の調査であると自負している。
米EDN誌および世界の各地域版は、2007年夏、給与および職業に対する満足度調査を主要な国/地域で実施した。米国のEDNチームは北米、EDN Europeチームは西欧、EDN Japanチームは日本、EDN Chinaチームは中国本土、EDN Asiaチームは、インド、韓国、東南アジア、台湾でそれぞれ個別に調査を行った。調査は電子メールを使って実施した。調査結果の詳細、ならびにそれに対する分析結果は別途公開することとし、本レポートでは、その中でも特徴的な情報をピックアップするとともに、最も興味深い回答のいくつかを詳しく分析してみる。
技術者は業務をアウトソーシングすることについて懸念を持っている。また、自らの業務に対する評価が明らかに低すぎる上に、働きすぎだと感じている。しかし、技術者はそれ以外の職業に従事する者よりも収入が多く、仕事に対する満足度も高い。
この謎を解明するためにわれわれは初めて「給与および職業に対する満足度調査」を実施した。これは全世界の技術者を対象とした唯一の調査であると自負している。
米EDN誌および世界の各地域版は、2007年夏、給与および職業に対する満足度調査を主要な国/地域で実施した。米国のEDNチームは北米、EDN Europeチームは西欧、EDN Japanチームは日本、EDN Chinaチームは中国本土、EDN Asiaチームは、インド、韓国、東南アジア、台湾でそれぞれ個別に調査を行った。調査は電子メールを使って実施した。調査結果の詳細、ならびにそれに対する分析結果は別途公開することとし、本レポートでは、その中でも特徴的な情報をピックアップするとともに、最も興味深い回答のいくつかを詳しく分析してみる。
仕事に対する満足度
図1 北米での仕事に対する満足度
図1に北米での調査結果を示す。驚くことに、北米の回答者のほとんどは「仕事に多少満足している」か「非常に満足している」と答えている。「非常に満足している」と回答した人は北米の回答者の30%に上るが、対照的にEDN Asiaが対象とした各地域を見てみると、「非常に満足している」と回答した人の割合は低かった。ただし、インドだけが27.2%と北米に近い値を示していた。西欧でも肯定的な数値が出ている。別掲記事『「家庭に優しい」企業を望む英国の技術者』では、仕事に満足している技術者について取り上げている。これとは逆に、日本で「非常に満足している」と感じているのは、わずか2.8%である。
北米の技術者の回答に詳しく目を通してみると、それらを図1と結び付けるのは困難であった。肯定的な回答は多数あるが、否定的な回答も多いからだ。
アウトソーシングに関しては、多くの技術者が不満項目の最上位に近い位置に挙げている。ある北米の回答者は「私の会社は、米国で人員を削減し、中国とインドで大量に雇用している。新興企業でも製品開発のすべてをインドまたは中国にアウトソーシングして、経営資源を節約することを考えていると聞くことがある」と懸念を表明している。とはいえ、北米では、アウトソーシングはそれほど普及しているとはいえない。ちなみに、ある日本の技術者は、設計作業の18.7%をアウトソーシングしていると回答した。北米と日本の技術者の中には、困難な問題にでも自ら対処し、取り組みがいのある技術を学び、有用な製品を創出することに満足感を感じる人もいるようだ(別掲記事『創造力が日本の技術者の意欲を生む』を参照)。
北米での調査では、仕事に対する満足度に影響を与える上位2つの要因は「技術的課題の大きさ」と「達成感」であることが分かった。達成感を求める気持ちは世界の技術者の間でも広がっている。インドの回答者は「生産に向けた設計に、私の知識とスキルのほとんどを投入することができる。私は今まで規模の小さい企業に勤めてきた。そのほとんどが新興企業だったので、非常に実践的だった。また、会社が成長するのが目に見えて分かった。これはとても大きな満足感を与えてくれた」と述べている。
西欧の技術者は「多くの専門分野にまたがる設計の仕事は、最も大きな満足感をもたらしてくれる。製品の仕組みを学びつつ、製品開発に貢献できる仕事がほかにあるだろうか。本当に魅力的だ」と語っている。台湾の技術者は「新製品の開発は、自分の知識を認識する機会を与えてくれる」と回答している。東南アジアの回答者は「解決すべき新たな問題が常に存在するという点で、設計はやりがいのある仕事だ」と述べている。中国だけは満足度に関して明らかに異なった見方をしていた。最も重要な要因として「昇進の機会」と「待遇」の2つを選択していた。
「家庭に優しい」企業を望む英国の技術者
by Graham Prophet, EDN Europe
英国の技術者は、自ら選んだ職業と複雑な関係を長く持ち続けている。産業界は「必要なスキルを持った技術者が足りない」といつの時代にも不満を漏らしてきた。一方で、技術者は「ほかの職業に従事する人たちと比較して金銭的な見返りが少なく、社会的に過小評価されている」と感じることが多かった。このような意識は、1970年代後半から非常に深刻となり、英国政府は技術職に関する公式調査を開始した。この調査を実施したのは実業家のMontague Finniston卿で、1979年には、技術者の地位向上と技術者を志望する若者の増加を目指して、多くの改善策が提案された。
しかしながら、英国の技術の情勢を表す多くの指標を基に判断したところ、約30年間にわたってほとんど状況は変化していない。依然として、同じ不満がたくさん聞こえてくる。では、英国の電子機器設計者は、辛酸をなめている不幸な人たちなのだろうか。実際にはその反対であり、彼らは自ら選んだ進路に満足しているようである。
ハードウエア技術者のCharlotte Doyle氏は英Varisys社に最近就職して、組み込みシステム用のコンピュータボードを設計している。2002年に大学を卒業してから5年にわたりこの業界で働いてきたDoyle氏は、「技術者という職種は自分にとって正しい選択だった」と語っている。同氏は今の仕事に満足しており、「技術の面白さにひかれてこの職業に就いた者として、問題の解決に挑まなければならない電子機器設計への興味が薄れることはない」と述べている。同氏によると、仕事は勤務条件と待遇のバランスが取れており、会社は「家庭に優しい」という。これは現在の英国の技術者らにとっていつも話題となるテーマである。同氏がかかわる分野で最新の技術に遅れずについていくことは、同氏にとって大した問題ではないそうだ。Doyle氏が考える理想的なキャリアパスとは、技術者であり続けることができ、「プロジェクト管理にもっと関与できること」だそうだが、営業やFAE(field application engineering)などの職種に転向するつもりはない。
Doyle氏が大学での研究を終えた当時、理工系の学生を技術職から遠ざけ、金融業界へ向かわせようという動きがあった。金融機関は、厳しい理工系の教育は金融業界での業務に役立つと当時の学生たちに語っていた。「同期生たちの多くが金融業界を選んだ。彼らは今、技術職の私たちよりもはるかに高い報酬を得ている」とDoyle氏は述べている。しかし、同氏は技術職を選んだことは自分にとって正しい選択であったと確信している。
Martin O'Hara氏は、英Danfoss Randall社のテクニカルディレクタで、熱制御システムの技術者15人から成るチームを率いている。英Ferranti Computer Systems社、英Newport Components社(現在の米C&D Technologies社)、米Motorola社に勤務した経験を持つO'Hara氏は、技術者であることを貫いてきた。
O'Hara氏は、最先端の技術に追従していくことは、「情報過多という環境の中で自分と自分のチームにとって大きな課題だ」と考えている。転職のたびに新分野の技術を常に選択してきたおかげで、最低でも同年代の人たちと同等か、それ以上の収入を得てきたとO'Hara氏は感じている。同氏はマネジメントの学位を取得して、自らの技術的資格に付加価値を加えるなど、英国の技術者および技術マネジャの中では少数派といえるスキルを持っている。
O'Hara氏はマネジャの視点から、「英国の業界における問題の1つは、十分な数の若者を技術職に取り込めないことだ」と指摘する。「経験についての条件は特になかった最近のある人材募集に対して、若い学生はまったく応募してこなかった。志願者はすべて35~45歳という年齢層だった」と同氏は述べている。O'Hara氏は、現在の自分の地位に認められている自由度を高く評価している。過剰なコスト削減のプレッシャはない。同氏は一部の作業(主にソフトウエア開発)をアウトソーシングしているが、この件に関しても社内から大きな圧力を受けることはない。
分野を横断した知識(アナログとデジタル、ハードウエアとソフトウエアなど)を持つ技術者、またはアプリケーションについての知識を持つ設計者を見つけることは、いっそう困難になっているとO'Hara氏は語っている。同氏は設計業務をアウトソーシングしていないが、製造のオフショア化が進む全体的な動きに伴って、好ましくない傾向が現れつつあると指摘する。「製造とのつながりがないと、『製造のための設計』を行うためのスキルが設計業界から失われてしまう」(同氏)というのだ。
当然のことだが、経歴を高めたいなら、新しい仕事を探すことである。英国のエレクトロニクス業界全体を顧客とする人材斡旋業の英John Prodger Recruitment社で部門責任者を務めるKay Alexander氏は、技術者の求職活動を見守ってきた。英国の技術者が新たな職を求める場合、その理由として「単に金銭的な問題で転職するケースはほとんどない」と同氏は述べている。多くの場合、転職の理由は経歴を積み重ねたいということなのだ。「英国のほとんどの技術者は最初、技術に魅せられてその職業にひかれ、その後も技術に直接携わることができ、技術的な課題を提起し続けるキャリアパスを望む人がほとんどだ」と同氏は明かしている。
技術の魅力に引き込まれ、ほとんどの技術者は、営業やマーケティングなどよりも技術管理の方向に進むことを好む。技術者が主流のキャリアパスから外れる場合、Alexander氏の言葉を借りれば、「フリーランスの技術者、あるいは教職といった職業に向かって進路がそれていく」のだという。その背景には、英国の学校では自然科学分野の教師が不足しているという理由もある。
Alexander氏は、給与や新しい技術への挑戦など仕事内容に直結する問題に加え、英国の技術者は生活の質にかかわる要因をより重視する傾向にあると指摘している。西欧のほとんどの国々と同様に、英国でも法的権利として認められている育児休暇、フレックス勤務、男性の育児休業をはじめとした「家庭に優しい」会社であるか否かが問題となるのだ。「数年前までは、こうした『ソフト面』の話題は面接が終わるころになって初めて話題に上った」とAlexander氏は語っている。「これまで多くの企業はソフト面の役割について過小評価していたと思う。それが今では、優秀な人材を採用するために、こうしたことが面接が始まってすぐに話し合われる。技術者もこのような話題を優先して話し合うことができるようになった」(同氏)という。
O'Hara氏はAlexander氏の見解に同意している。O'Hara氏は、現在の雇用主がデンマーク企業の子会社なので、技術者たちは良い条件を享受していると付け加えている。スカンジナビア諸国とそれらの国々の企業は革新的な方針を打ち出すことで有名である。
英国の技術者として、技術畑でキャリアを積み重ねて高い収入を得るの困難なことである。実務経験が数年の技術者の収入は3万ポンド以下の可能性がある。Alexander氏は、経験豊富な技術者の問題点を以下のように指摘している。
「8~10年前 (ドットコムバブルの最盛期)には、多くの技術者が軍需産業から通信業界などに転職した。当時の通信業界は、今に比べて、はるかに給料は高かった。現在、軍需やその他の分野でも興味深い仕事が生まれつつある。企業は経験豊かな技術者を必要としているが、中核となる技術者を現在のポジションから引き抜くために必要となる対価を払うことができないでいるからだ」。
英国の技術者は、自ら選んだ職業と複雑な関係を長く持ち続けている。産業界は「必要なスキルを持った技術者が足りない」といつの時代にも不満を漏らしてきた。一方で、技術者は「ほかの職業に従事する人たちと比較して金銭的な見返りが少なく、社会的に過小評価されている」と感じることが多かった。このような意識は、1970年代後半から非常に深刻となり、英国政府は技術職に関する公式調査を開始した。この調査を実施したのは実業家のMontague Finniston卿で、1979年には、技術者の地位向上と技術者を志望する若者の増加を目指して、多くの改善策が提案された。
しかしながら、英国の技術の情勢を表す多くの指標を基に判断したところ、約30年間にわたってほとんど状況は変化していない。依然として、同じ不満がたくさん聞こえてくる。では、英国の電子機器設計者は、辛酸をなめている不幸な人たちなのだろうか。実際にはその反対であり、彼らは自ら選んだ進路に満足しているようである。
ハードウエア技術者のCharlotte Doyle氏は英Varisys社に最近就職して、組み込みシステム用のコンピュータボードを設計している。2002年に大学を卒業してから5年にわたりこの業界で働いてきたDoyle氏は、「技術者という職種は自分にとって正しい選択だった」と語っている。同氏は今の仕事に満足しており、「技術の面白さにひかれてこの職業に就いた者として、問題の解決に挑まなければならない電子機器設計への興味が薄れることはない」と述べている。同氏によると、仕事は勤務条件と待遇のバランスが取れており、会社は「家庭に優しい」という。これは現在の英国の技術者らにとっていつも話題となるテーマである。同氏がかかわる分野で最新の技術に遅れずについていくことは、同氏にとって大した問題ではないそうだ。Doyle氏が考える理想的なキャリアパスとは、技術者であり続けることができ、「プロジェクト管理にもっと関与できること」だそうだが、営業やFAE(field application engineering)などの職種に転向するつもりはない。
Doyle氏が大学での研究を終えた当時、理工系の学生を技術職から遠ざけ、金融業界へ向かわせようという動きがあった。金融機関は、厳しい理工系の教育は金融業界での業務に役立つと当時の学生たちに語っていた。「同期生たちの多くが金融業界を選んだ。彼らは今、技術職の私たちよりもはるかに高い報酬を得ている」とDoyle氏は述べている。しかし、同氏は技術職を選んだことは自分にとって正しい選択であったと確信している。
Martin O'Hara氏は、英Danfoss Randall社のテクニカルディレクタで、熱制御システムの技術者15人から成るチームを率いている。英Ferranti Computer Systems社、英Newport Components社(現在の米C&D Technologies社)、米Motorola社に勤務した経験を持つO'Hara氏は、技術者であることを貫いてきた。
O'Hara氏は、最先端の技術に追従していくことは、「情報過多という環境の中で自分と自分のチームにとって大きな課題だ」と考えている。転職のたびに新分野の技術を常に選択してきたおかげで、最低でも同年代の人たちと同等か、それ以上の収入を得てきたとO'Hara氏は感じている。同氏はマネジメントの学位を取得して、自らの技術的資格に付加価値を加えるなど、英国の技術者および技術マネジャの中では少数派といえるスキルを持っている。
O'Hara氏はマネジャの視点から、「英国の業界における問題の1つは、十分な数の若者を技術職に取り込めないことだ」と指摘する。「経験についての条件は特になかった最近のある人材募集に対して、若い学生はまったく応募してこなかった。志願者はすべて35~45歳という年齢層だった」と同氏は述べている。O'Hara氏は、現在の自分の地位に認められている自由度を高く評価している。過剰なコスト削減のプレッシャはない。同氏は一部の作業(主にソフトウエア開発)をアウトソーシングしているが、この件に関しても社内から大きな圧力を受けることはない。
分野を横断した知識(アナログとデジタル、ハードウエアとソフトウエアなど)を持つ技術者、またはアプリケーションについての知識を持つ設計者を見つけることは、いっそう困難になっているとO'Hara氏は語っている。同氏は設計業務をアウトソーシングしていないが、製造のオフショア化が進む全体的な動きに伴って、好ましくない傾向が現れつつあると指摘する。「製造とのつながりがないと、『製造のための設計』を行うためのスキルが設計業界から失われてしまう」(同氏)というのだ。
当然のことだが、経歴を高めたいなら、新しい仕事を探すことである。英国のエレクトロニクス業界全体を顧客とする人材斡旋業の英John Prodger Recruitment社で部門責任者を務めるKay Alexander氏は、技術者の求職活動を見守ってきた。英国の技術者が新たな職を求める場合、その理由として「単に金銭的な問題で転職するケースはほとんどない」と同氏は述べている。多くの場合、転職の理由は経歴を積み重ねたいということなのだ。「英国のほとんどの技術者は最初、技術に魅せられてその職業にひかれ、その後も技術に直接携わることができ、技術的な課題を提起し続けるキャリアパスを望む人がほとんどだ」と同氏は明かしている。
技術の魅力に引き込まれ、ほとんどの技術者は、営業やマーケティングなどよりも技術管理の方向に進むことを好む。技術者が主流のキャリアパスから外れる場合、Alexander氏の言葉を借りれば、「フリーランスの技術者、あるいは教職といった職業に向かって進路がそれていく」のだという。その背景には、英国の学校では自然科学分野の教師が不足しているという理由もある。
Alexander氏は、給与や新しい技術への挑戦など仕事内容に直結する問題に加え、英国の技術者は生活の質にかかわる要因をより重視する傾向にあると指摘している。西欧のほとんどの国々と同様に、英国でも法的権利として認められている育児休暇、フレックス勤務、男性の育児休業をはじめとした「家庭に優しい」会社であるか否かが問題となるのだ。「数年前までは、こうした『ソフト面』の話題は面接が終わるころになって初めて話題に上った」とAlexander氏は語っている。「これまで多くの企業はソフト面の役割について過小評価していたと思う。それが今では、優秀な人材を採用するために、こうしたことが面接が始まってすぐに話し合われる。技術者もこのような話題を優先して話し合うことができるようになった」(同氏)という。
O'Hara氏はAlexander氏の見解に同意している。O'Hara氏は、現在の雇用主がデンマーク企業の子会社なので、技術者たちは良い条件を享受していると付け加えている。スカンジナビア諸国とそれらの国々の企業は革新的な方針を打ち出すことで有名である。
英国の技術者として、技術畑でキャリアを積み重ねて高い収入を得るの困難なことである。実務経験が数年の技術者の収入は3万ポンド以下の可能性がある。Alexander氏は、経験豊富な技術者の問題点を以下のように指摘している。
「8~10年前 (ドットコムバブルの最盛期)には、多くの技術者が軍需産業から通信業界などに転職した。当時の通信業界は、今に比べて、はるかに給料は高かった。現在、軍需やその他の分野でも興味深い仕事が生まれつつある。企業は経験豊かな技術者を必要としているが、中核となる技術者を現在のポジションから引き抜くために必要となる対価を払うことができないでいるからだ」。
創造力が日本の技術者の意欲を生む
by 馬本 隆綱, EDN Japan
日本の技術者は、現在の職業を選択した理由として、「子供のころからものづくりに興味があった」ことを挙げる人が多かった。ものづくりに興味を持った理由としては、父親や指導者の影響があるようだ。子供のころに、壊れたラジオやテレビ、ビデオを父親が修理するのを近くで眺めながら、その作業に興味と感動を覚えたことが、技術者になるきっかけとなった人もいた。
技術者になって満足した点については、「自分が開発に携わった製品が店頭に並び、ベストセラー商品になったときの感動」と答える人が多かった。また、「子供のころの夢だった二足歩行ロボットの開発など、最新の技術開発に関与できることに満足している」と別の技術者は述べている。人が生まれながらに持っている創造力とそれを生かした成功体験が、新しい技術を開発していくための大きなモチベーションとなる。さらに、ある技術者は「開発した技術や製品が、顧客(機器メーカー)から高く評価され、その製品が業界専門雑誌にも紹介され、誇りに思っている」と述べ、自分の開発成果が広く認知されたことを挙げた。
技術者の中には、実働時間の長さを不満として挙げる人がいた。また、配属された開発プロジェクトの研究テーマが、自分の得意分野ではない場合が時々あるという。しかし、日本の技術者はそのような状況になっても、最終的に開発目標を達成した満足感に、仕事の価値を見出している人も多い。
日本の技術者は、現在の職業を選択した理由として、「子供のころからものづくりに興味があった」ことを挙げる人が多かった。ものづくりに興味を持った理由としては、父親や指導者の影響があるようだ。子供のころに、壊れたラジオやテレビ、ビデオを父親が修理するのを近くで眺めながら、その作業に興味と感動を覚えたことが、技術者になるきっかけとなった人もいた。
技術者になって満足した点については、「自分が開発に携わった製品が店頭に並び、ベストセラー商品になったときの感動」と答える人が多かった。また、「子供のころの夢だった二足歩行ロボットの開発など、最新の技術開発に関与できることに満足している」と別の技術者は述べている。人が生まれながらに持っている創造力とそれを生かした成功体験が、新しい技術を開発していくための大きなモチベーションとなる。さらに、ある技術者は「開発した技術や製品が、顧客(機器メーカー)から高く評価され、その製品が業界専門雑誌にも紹介され、誇りに思っている」と述べ、自分の開発成果が広く認知されたことを挙げた。
技術者の中には、実働時間の長さを不満として挙げる人がいた。また、配属された開発プロジェクトの研究テーマが、自分の得意分野ではない場合が時々あるという。しかし、日本の技術者はそのような状況になっても、最終的に開発目標を達成した満足感に、仕事の価値を見出している人も多い。











