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NECエレが化合物デバイス事業を強化、
2010年度までに売上高を約1.5倍に拡大

[2007年09月号]

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 NECエレクトロニクスは2007年8月、化合物デバイス事業を強化していくと発表した。フォトカプラーやガリウムひ素(GaAs)スイッチICを中心に、新製品の投入と生産能力の拡大を図る。これらの施策によって、同事業の売上高を2006年度の510億円に対して、2010年度は約1.5倍となる750億円に引き上げることを計画している。

 同社で化合物デバイス事業部の事業部長を務める水野博文氏(写真)は、「世界でナンバーワンになれる技術に絞って事業を展開していく」と述べた。現在、フォトカプラーとGaAsスイッチICの世界市場における同社のシェアはいずれも3位で、今回の取り組みによって、早期にトップを狙う。

 まず、フォトカプラーについては高速タイプと呼ばれる製品に注力し、今後1年間で10品種の新製品を市場に投入する計画である。フォトカプラーの世界市場は2006年が800億円弱で、2010年までに年平均8%の成長率が見込まれている。中でも、電源などに使われる汎用タイプが年率5%の成長に対し、FAや通信などの用途に使われている高速タイプは、同14%増と汎用タイプに比べ3倍近い伸びが予測されている。

 同社はこれまで、市場で強みを持つ汎用タイプに加え、プログラマブルコントローラやACサーボ、インバータといった用途に向けた高速フォトカプラー製品を強化してきた。2007年度はこれらのFA向けに加え、PDPテレビやIHクッキングヒーターなどの家電製品向け、イーサーネットの配線を使って電力を供給するPoE(power over ethernet)などの通信機器向け、ハイブリッド自動車や燃料電池など環境対応機器向けなど、新たな成長市場を狙った新製品をそろえていく。

 同社のフォトカプラーの生産量は月間1億8000万個で、2年以内には月間2億個に増産する。これによって同市場における世界シェアを現在の13%から、2010年までには17%と4ポイント引き上げる。

 GaAsスイッチICについては、今後2年間で20品種を新たに増やし、製品ラインアップを合計60品種にまで拡充する予定である。オン抵抗が小さいヘテロ接合FET(field effect transistor)技術や、厚みを0.4mm以下に抑えた小型/薄型パッケージ技術などが同社の強みだ。例えば、無線LAN用スイッチICの外形寸法は1.0mm×1.0mm×0.37mmと小さい。

 GaAsスイッチICの市場規模は2006年が200億円強で、2010年までに年平均成長率15%で成長すると見込まれている。その中で、小型/薄型パッケージ品は同85%と急増すると見られている。携帯電話機や携帯機器向け地上デジタル放送「ワンセグ」対応機器、無線LAN装置などのアンテナ切り替えや送受信切り替えなどの用途で需要が拡大する。

 このため、同社のGaAsスイッチIC事業の中でも約半分を占める小型/薄型製品の生産量を、2007年度下期には前年比10倍に引き上げる計画だ。その結果、GaAsスイッチICの世界市場で、同社の世界シェアを現在の15%から、2008年には25%にしたい考えだ。

(馬本 隆綱)



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