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VICS受信機能を1チップに集積したFM多重チューナLSI

[issued: 2008.09.25]

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VICS受信用のFM多重チューナIC
「LC01700」(クリックで拡大)


 三洋半導体は2008年9月、これまで外付けしていたローノイズアンプなどを1チップに集積したVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)受信用のFM多重チューナIC「LC01700」を開発し、量産を始めた。カーナビゲーション機器などの用途に向ける。サンプル価格は500円。

 車載用FMチューナICは、これまでBiCOMSプロセスで製造されるのが一般的だったが、LC01700はCMOSプロセスを用いて開発した。特に、デュアルゲートCMOSトランジスタを用いたアナログCMOS回路技術により、「ディスクリートで外部に構成していたときと同等性能のローノイズアンプ回路を1チップに集積することができた」(同社)という。これにより、同IC周辺に実装する部品点数も62個で済み、「他社同等品に比べて、部品点数を約20%削減できる」(同社)見通しだ。

 このローノイズアンプは、入力信号レベルを検出して、そのレベルに応じて利得を変更することができる。そのため、放送の送信所が近くにあって入力信号が大きい場合でも、増幅した信号が飽和することがない。

 さらに、LC01700ではグランド基準で動作する独自のVCO(電圧制御発振器)回路を採用した。これにより、ほかの回路への干渉を少なくして、アンテナ端での不要輻射を低減することができるという。

 動作電圧は5V単一で、消費電流は50mAと少ない。パッケージは、外形寸法が9.0mm×9.0mm×1.7mmの48端子SQFP(「LC01700PW」)と同6.0mm×6.0mm×0.8mmの44J端子VQFN(「LC01700PFN」)の2種類が用意されている。

 三洋半導体は今後、FM多重チューナICとその後段に使うVICSデコーダ機能を1チップにした製品も開発していく計画で、2009年半ばにも製品化する予定である。
(馬本 隆綱)

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