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12個の電池セルを監視可能なモニターIC、
全温度範囲で0.25%の精度

[issued: 2008.09.22]

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LTC6802
電池モニターIC「LTC6802」(クリックして
拡大)


 リニアテクノロジーは2008年9月、リチウムイオン2次電池など、最大12個接続された電池セルの電圧を個別に、かつ高精度で計測できる電池モニターIC「LTC6802」のサンプル出荷を始めた。ハイブリッド車/電気自動車や携帯型医療機器など、多数個の電池セルを組み合わせて使う用途に向ける。1000個購入時の参考単価は1150円から。

 LTC6802は、1つのチップで12個の電池セルの電圧を監視するためのマルチプレクサや12ビットΔΣ型A-Dコンバータ、高精度の電圧リファレンスを内蔵する。入出力端子としては、1MHzのシリアルインターフェースや温度センサー入力端子、汎用I/O端子などを備えている。特に、-40~85℃の全温度範囲で電圧の測定誤差は最大0.25%と高精度で、スタックされたすべての電池セルの電圧を13ms以内で測定できる。これにより、電池セルごとに低電圧状態や過電圧状態を高精度にモニターすることができる。

 リチウムイオン電池の標準的な放電カーブによると、満充電状態の30~70%の範囲にあるときが最も安定した出力電圧が得られ、この範囲内で充放電を繰り返すことが電池の使用期間を延ばすことにもなる。個々のセルには特性ばらつきがあるため、電池全体としての性能を確保するには、すべてのセルを個別にモニターし、充放電の管理を行う必要がある。LTC6802を利用すれば、例えば、ある電池セルが過充電状態になった場合、同ICに内蔵されたMOSFETを使って周期的に放電させ、複数のセル間での電圧ばらつきをなくすことができる。

 また、12個接続された電池セルの電圧を個別に測定しようとする場合、従来はA-Dコンバータや個別部品を100個以上組み合わせて電圧モニター回路を構成する必要があった。しかも、その回路において全温度範囲で高い精度を保証するためには、使用部品ごとに温度特性を調整しなければならない。それに対し、LTC6802は必要な部品を1チップ化したことで、そのような調整を不要とした。さらに、総部品コストも従来に比べてほぼ1/10に低減できるという。パッケージは外形寸法が8mm×12mmの44端子SSOPで供給される。

 12個よりもさらに多数の電池セルを直列接続したい用途では、同ICをデイジーチェーン方式で接続して使用すればよい。同IC間では、電流モード(マイコンへの出力のみ電圧モード)でシリアル通信が行えるので、スタック電圧が1000Vを超えるような場合でも、フォトカプラーなどで絶縁する必要もなく、すべての電池セルの電圧を高速かつ高精度で測定することが可能となった。なお、シリアル通信タイプのもののほか、パラレル通信タイプの製品も用意している。
(馬本 隆綱)

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