世界的な経済状況の悪化や消費者信頼感指数の低下、さらには2008年下期の不透明感などの影響を受け、米Gartner社は2008年におけるアジア/太平洋地域の半導体売上高の成長率予測の引き下げを余儀なくされた。同社は今回、2008年におけるアジア/太平洋地域の半導体市場の成長率予測を6.4%から5.2%へと下方修正した。
Gartner社のアナリストであるPhilip Koh氏とChang-Soo Kim氏は報告書の中で、「エレクトロニクス分野における景気後退の兆候は、さらに広がることが予想される。また、今後はそうした要因が直接、半導体の売上高にもマイナスの影響を及ぼすことが予測される」との見方を示している。なお、同報告書は、「2007年におけるアジア/太平洋地域の半導体総売上高は1493億米ドルに達し、2008年は1571億米ドル規模になる見込みである」としている(表1)。
同社は2008年9月、アジア太平洋地域における2008年の半導体売上高が前年比6.4%の1600億米ドル規模に達する見込みだと発表していた(関連ニュース)。
Koh氏とKim氏は、2007年~2012年の長期的な見通しについては、「インドやベトナムなどの新興国市場に比べて、市場規模が最大の中国/香港市場は低い成長率が続くだろう」と予測している。具体的には、「2007年~2012年における中国/香港の半導体市場の年平均成長率(CAGR)は7.1%が見込まれる。一方で、インド、ならびにベトナムを含む『その他』の地域のCAGRはそれぞれ、19.1%および18.7%と大幅な成長が見込まれている。ただ、アジア/太平洋地域において中国/香港の市場が最大規模であることは変わらず、2012年においてもシェアは60%以上を維持するだろう」(同社)と予測している。
さらに同報告書によると、インドには今後も世界の電子メーカーからの投資が向けられ、半導体の消費額は大幅に伸びると予測している。Gartner社は、「電子機器の製造については、競争力を維持するためによりコストの低い地域への移転が続くと見られる。その結果、韓国、台湾、シンガポールなど主要市場における半導体の消費額は減少傾向に向かう」と指摘している。
また、その他の地域においては、ベトナムなどの新興国市場が市場拡大をけん引することが予測される。「ベトナムに対しては、世界の電子機器メーカーや半導体ベンダーからの関心がますます高まってきている。将来的にはアジア/太平洋地域のエレクトロニクス産業の主要市場へ成長すると見られる」(同社)という。
(Electronic News)
News Center
アジア/太平洋地域の半導体市場、長期的にはインドやベトナムが急成長
[issued: 2008.10.08]
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