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農業の現場をセンサーとデータベースでIT化
——『CEATEC JAPAN 2008』から

[issued: 2008.10.01]

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農業情報の参照画面
写真1 農業情報の参照画面(クリックで
拡大)

センサーからの気象情報などが画面に表示される。手前の黒い製品がセンサーノード。

 富士通は『CEATEC JAPAN 2008』において、センサーネットワーク技術やナレッジマネジメント支援技術を組み合わせた次世代IT農業インフラシステムを参考展示した。このシステムを使えば、農業にかかわるベテラン生産者の知識をデータベース化するとともに、農場に設置した複数のセンサーから土壌などの情報を収集できる。必要に応じてデータベースに蓄積された過去の事例などを参照して、土壌の改善などに活用することが可能である。現在、富士通は宮崎県の農業法人と提携して実証実験を行っており、2010年度をメドに事業化に踏み切る考えだ。

 富士通は、農業における生産技術の継承と、農業経営に対するリスクの低減などを狙いとして、このシステムの開発に取り組んできた。「農業ナレッジマネジメントプラットフォーム」と同社が呼ぶこのシステムは、大きく2つの技術から成る。農業従事者の経験/ノウハウを蓄積して、それを再利用しやすく可視化するナレッジマネジメント支援技術と、農場の気温や土壌水分、土壌の肥料成分などの情報を収集するためのセンサーネットワーク技術である。

 一例だが、システムのハードウエア構成としては、気温や湿度、照度などの情報を収集するために複数の小型センサーノードを農場に設置する。センサーの情報は、IEEE 802.15.4規格の無線技術を使い、アクセスポイントを経由して事務所に送られ、その情報はパソコン画面などに表示される(写真1)。1台のアクセスポイントで1000個のセンサーノードを管理することができる。センサーノードはボタン電池を内蔵しており、1分間隔でデータを送信しても1年間稼働できるという。作業者がセンサーノードを持ち歩くことで、ネットワークエリア内であれば、作業者の位置情報を得ることも可能だ。

 将来的には、マーケット情報や流通システムとの連携させることも検討している。これが実現すれば、農作物の市場動向を見ながら、収穫時期や出荷地域などを決めることが可能となる。
(馬本 隆綱)

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