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静電気発生を抑える車載イオナイザ
——『CEATEC JAPAN 2008』から

[issued: 2008.10.01]

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静電気除去用イオナイザ
写真1 村田製作所の静電気除去用
イオナイザ(クリックして拡大)

上側が除電モジュールで、下側が電源モジュール。
静電気除去のデモ
写真2 イオナイザによる静電気除去のデモンストレーション(クリックして拡大)

 村田製作所は、『CEATEC JAPAN 2008』において、自動車の乗降時などに、帯電した人体と金属の間で発生する静電気放電を抑制する車載イオナイザ「MHMS703」を展示した(写真1)。自動車メーカーと共同開発している製品で、2010年~2011年ごろ実際に自動車に搭載される見込み。

 MHMS703は、冬場に20kV以上の電圧に相当するレベルに帯電することもある人体に対して、イオンを照射して秒速単位で除電を完了する。10kVから2kVまでの除電時間は2s以下となっている。入力電圧は12V。イオンの発生原理としては、電極に高電圧をかけて発生する強電界において空気分子をイオン化するコロナ放電方式を採用している。展示では、帯電させた手の形状のモデルと、アルミ箔を貼った自動車のプラモデルのドアを近づけて、何もしなければ放電し、イオナイザで除電すれば放電が起こらないというデモンストレーションを行った(写真2)。

 ドアノブなどに触ろうとしたときに発生する静電気放電は、人体の帯電が原因である。2kV以上帯電している場合に痛みを感じ、冬場には最大20kV以上に帯電することもある。自動車では、ドライバーが運転席から離れるときの摩擦で帯電電位が最大化することが知られており、金属部品に触れて起こる静電気放電によって痛みを感じるだけでなく、セルフ給油式のガソリンスタンドでの火災事故の原因にもなっている。

 半導体製造装置などでシリコンウェーハから除電する際に用いるイオナイザでは、針状の電極がむき出しになっているが、MHMS703の除電モジュールは電極が直接人体に接触しないように、電極の上に格子状のカバーを設けてある。また、除電を効果的に行うための設置場所の検討も進めている。「カーエアコンからイオンを吹き付けるなど、さまざまな方法を試したが、ドアの内側のハンドルに設置して、ドアを開けようとするときにイオンを照射するのが最も効率的に除電できることがわかってきた」(村田製作所)という。

(朴 尚洙)

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