News Center
Sonics社のオンチップインターコネクトIP、
マルチch対応で高いメモリーアクセス効率を実現
[issued: 2008.07.09]
図 1 マルチチャンネルとメモリーマップ
アドレス空間(a)に対して,単純なマルチチャンネル化の方法は,2つのチャンネルのアドレス空間をそれぞれ個別の領域に割り当てる(b)。これに対して,SonicsSXのマルチチャンネル処理は,それぞれのチャンネルのメモリ領域をインターリーブさせ,それぞれのチャンネルへの振り分け,負荷分散はSonicsSXが自動で行う(c)
これまで、Sonics社は「SMART Interconnectソリューション」ファミリとして、「SonicsMX」と「SonicsLX」のオンチップインターコネクト用IPを出荷していた。HDテレビや家庭用ゲーム機器、携帯電話機など合計2億5000万台以上の機器に同社のIPを内蔵したSoCが搭載されているという。新製品のSonicsSXは、SMART Interconnectソリューションファミリの最上位に位置する。従来製品が備える機能に加え、新開発のIMT(interleaved multichannel technology)技術や2Dブロックバースト、アドレスタイリングなどの機能を新たにサポートしており、メモリー帯域幅は最大で16ギガバイト/秒(データ幅が256ビットでバスクロックが533MHzの場合)を実現する。
DRAMのアクセスバーストサイズは、DDR(double data rate)2方式の場合は32バイトである。デジタル家電機器をはじめとする多くの用途においても、メモリーへのアクセス単位は32バイトあるいはそれ以下となっている。一方、パソコンへの搭載が進む一般的なDDR3方式のSDRAM(synchronous DRAM)では、高いメモリー帯域幅が得られるものの、1つのアクセス単位が64バイトとなっている。デジタル家電機器などでそのままDDR3方式に移行すると、実際にやりとりされるデータアクセスのパターンなどを考慮すると、実質的なアクセス効率がDDR2方式を使った場合に比べて16%も低下してしまう。
SonicsSXは、この課題を解決するインターコネクトIPである。そのマルチチャンネルアーキテクチャにより、例えばプロセッサモジュールとDDR3 SDRAMを接続する場合にバスを2チャンネルに分割すれば、チャンネル当たりのアクセスバーストサイズを32バイトにでき、アクセス効率を100%にすることが可能だという。SonicsSXは最大8チャンネルまで対応しており、高解像度のHDビデオ処理などに求められる高い帯域幅を実現できる。
マルチチャンネル構成を利用して、最大のパフォーマンスを得ようとすると、チャンネル間の負荷バランスが重要となる。一般的に複数のチャンネルを独立して配置する場合には、負荷バランスを均等にするためにソフトウエアあるいはIPコアによってチャンネルの管理などが行われる。そうすると、SoCの機能を拡張する場合や新規にチップを開発する場合に、アドレスマッピングやチャンネル構成を変更すると、その都度、ソフトウエアやIPコアも変更する必要があった。
この問題に対し、SonicsSXでは、新たに開発したIMTにより、複数のチャンネルをインターリーブして、メモリーバンクにデータを自動的に振り分けてマッピングすることができる(図1)。しかも、インターリーブについては、例えば当初2チャンネルで開発し、その後4チャンネルに設計変更した場合でも、チャンネル間の負荷バランスが均等になるようにSonicsSX側で処理するため、ソフトウエアやIPコアを変更する必要はない。
SonicsSXは、2Dブロックバースト機能にも新たに対応した。マルチメディア系の処理では2D画像を扱うことが多いが、2Dブロックのバースト転送機能がない場合には、画像データに1ラインずつアクセスしていた。そのことが原因となって、DRAMへのアクセス効率が低くなっていた。
さらに、SonicsSXではアドレスタイリング処理もサポートする。DRAMはバンクとページで構成されるが、2Dブロックのデータアクセスを行うと、ページの切り替えが頻繁に発生してアクセス効率が悪化してしまう。アドレスタイリング処理はこれを防ぐためのもので、DRAMの1次元アドレスを2Dブロックに適した形に再構成する。2Dブロックのバースト転送が2つのチャンネルにまたがる場合でも、IMTではデッドロックが発生しないようにする仕組みが用意されている。
SonicsSXは、マルチコアプロセッサによる並列処理で必要となるキャッシュコヒーレンシ機能はサポートしていない。SonicsSXはOCP(open core protocol)ソケットに対応しており、OCPの標準化団体であるOCP-IP(OCP International Partnership Association)で、キャッシュコヒーレンシに関する検討がなされている。Sonics社は、その活動成果をベースとしてキャッシュコヒーレンシ機能をサポートしていく計画である。
(馬本 隆綱)
Sponsor Links
TOP 10 ページ
- テレビゲーム向けの半導体市場、 2013年には120億米ドルに達する見込み
- 人体を検知する測距センサー、 外形寸法は22mm×8.0mm×7.2mm
- 拡大する民生用電子機器市場、 ICと機器の開発期間の違いが課題に
- ルネサス、カーナビ用デュアルコアの量産は65nmで
- Qimonda社、PS3向けに「XDR DRAM」の量産を開始
- 新日本無線、テレビ向けと車載向けの オーディオDSPを発表
- ST社とEricsson社、モバイル機器向け 半導体で合弁会社を設立
- 2008年下半期のNAND型フラッシュ市場は 期待薄、iSuppli社が予測
- Intel社がデジタル家電向けSoCを発表、 テレビ向けフレームワークもYahoo!社と共同で計画
- 2008年7月の北米半導体製造装置、 受注額が2003年11月以来の低水準に









連絡先:日本オフィス、電話03-6717-4590

