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ADI社の10MSPS/16ビットA-Dコンバータ、
医療機器用途を狙い小型化/省電力化も実現

[issued: 2008.07.01]

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AD7626

 米Analog Devices社は2008年7月、同社の逐次比較型(SAR型)A-Dコンバータファミリ「PulSAR」の新製品「AD7626」を発表した。分解能が16ビットで変換速度が10メガサンプル/秒(MSPS)の製品であり、15ビットのENOB(effective number of bits:有効ビット数)を実現している。すでに量産出荷中であり、1000個購入時の単価は34米ドル。

 AD7626は、多チャンネル化が著しい医療機器分野を強く意識した製品である。高い性能を実現しつつ、小型化と低消費電力化への要求に応えることを目指して開発された。アナログ系電源電圧が5V、デジタル系電源が2.5Vの場合の消費電力は140mW(標準値)で、競合他社品よりも15%少ないという。また、パッケージは5.0mm×5.0mmの32端子QFNで、競合他社品よりも70%小さいとしている。

 もちろん、医療機器分野でも高い変換精度を要求される。AD7626の積分非直線性誤差(INL:integral non linearity)は±1.0LSBで、1MHz入力時のS/N比(信号対雑音比)は92dB、ダイナミックレンジは92dB、THD(全高調波歪率)は-110dB(いずれも標準値)という値を実現している。

 さらに、医療機器分野では検査時間の短縮も求められる。特に、デジタルX線システムなどでは、X線の照射量を減らして人体への影響を低減するために、機器内部で用いられる部品は高速でなければならない。そのため、AD7626の10MSPSという変換速度は大きなメリットとなる。さらに、同製品が変換方式として採用している逐次比較型では、変換遅延(レイテンシ)が最小限に抑えられるということもこうした分野ではポイントになるという。

 なお、Analog Devices社は同じくPulSARファミリの新製品として、変換速度が6MSPSの16ビットA-Dコンバータ「AD7625」も併せて発表している。同製品のパッケージは32端子QFNで、1000個購入時の単価は32米ドル。
(飴本 健)

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