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日本TIが「MSP430」の新ファミリを発表、
高速化/低電力化でZigBee用途などを狙う
[issued: 2008.06.11]
新ファミリ「MSP430F5xx」
MSP430F5xxでは、MSP430シリーズにおける低消費電力という従来からの特徴を活かしつつ、性能を向上させることに成功した。新ファミリの消費電力は3V動作時で160µA/MHzと、従来品と比較して20%の低減を実現した。また、スタンバイモード時の消費電流は、カレンダ/アラーム機能付きの32ビットのリアルタイムクロックやBOR(brown out reset:電圧低下に対する自動リセット機能)、およびウォッチドッグタイマーが同時に機能していても1.5µAである。このため、センサーアプリケーションなどにおいて、20年以上も電池を交換する必要がなくなるという。さらに、スタンバイモード/スリープモードからの立ち上がり時間がわずか5µsという日本TI独自の技術により、システムレベルでの消費電力の削減が可能となった。
また、256Kバイトのフラッシュメモリー、および16KバイトのRAMを搭載し、メモリーの大容量化を図った。従来品では2.2Vまたは2.7Vが必要であったフラッシュメモリーの消去/書き込み電圧を1.8Vまで下げた。
一方、処理能力としては、従来品である「MSP430F1xx」や「MSP430F2xx」に比べて3倍、1世代前の「MSP430F4xx」と比べても1.6倍となる最大動作周波数25MHzを実現した。さらに、最大8チャンネルのDMA(direct memory access)に対応しており、スリープモード時でも、ペリフェラル間のデータ転送が直接行えるようになった。
MSP430の従来からの特徴として、D-AコンバータやA-Dコンバータ、コンパレータなどのアナログブロックを搭載していることが挙げられる。新ファミリでは、これらの低電力化と性能の向上を図った。従来品では、非動作時にアナログペリフェラルでの電力消費をなくすには、プログラムによる設定が必要だったが、新ファミリでは、非動作時の消費電力が自動的にゼロになる。性能面では、A-Dコンバータのリファレンスの温度安定性が従来品の100ppm/℃から50ppm/℃に向上し、またセトリング時間も17msから最大50µsとなり、より速いサンプリングが可能となった。
なお、日本TIは、将来的にはUSB機能や暗号化処理機能、RF機能、液晶ディスプレイインターフェースなどの統合も視野に入れ、MSP430ファミリの拡充を図りたいとしている。
MSP4305xxファミリとしては、メモリー容量や端子数が異なる6製品を用意している。その第1弾となる「MSP430F5438IPZ」は、2008年6月よりサンプル出荷を開始、2008年8月より量産を開始する。1000個購入時の単価は655円。そのほかの5製品も、2008年8月より順次出荷を開始する予定である。
(村尾 麻悠子)
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