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Freescale社、MRAM事業を分離して新会社を設立

[issued: 2008.06.10]

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 米Freescale Semiconductor社は、同社のMRAM(magnetoresistive random access memory)事業を分離して、新会社の「米EverSpin Technologies社」を設立したと発表した。Freescale社でCTO(最高技術責任者)を務めるLisa Su氏によると、「今回のMRAM事業の分離は、当社が主力としている組み込みメモリー分野だけでなく、スタンドアロンメモリー分野でのMRAM利用を加速させるためだ」という。

 Su氏は、「一般に分離独立というと、その企業が主力と考えていない事業が対象になる。しかし、当社は主力である組み込み分野の中でもMRAM事業は高い将来性があると考えている」と話し、組み込み分野における同社の取り組みに言及した。さらに同氏は、「今回の事業分離は、MRAM技術を当社の製品だけでなく幅広く市場で活用できるようにするためのもの。当社は今後もMRAM技術の強力な支持者であり、ユーザーであることに変わりはない」とし、「今回の分離はMRAM技術の普及に向けた最良の策と考えている」と述べた。

 MRAMは、従来のシリコン回路に磁性材料を組み合わせたもので、単一のデバイスでフラッシュメモリーのような不揮発性やSRAMのような高速の書き込み/読み出しを実現する。Freescale社のほかにも、韓国Hynix Semiconductor社、NEC、東芝などがDRAMやフラッシュメモリーの代替技術としてMRAM開発に取り組んでいる。ただ、Freescale社は「MRAMを量産できるのは当社だけ」と主張している。「当社のMRAM製品は優れた対高温性能と高信頼性を備えている」(同社)としており、実際、日本の人工衛星に搭載された実績もある。

 EverSpin社の設立に当たって、Freescale社はMRAM技術と知的財産、製造設備、およびMRAM製品をEverSpin社に譲渡し、新会社の株式を保有するとしている。Su氏は、Freescale社が保有することになる株式の割合について具体的な数字は示していないが、相当数になる見込みである。

 新会社のEverSpin社は、米アリゾナ州チャンドラーに本社を置き、Freescale社製のスタンドアロンMRAMのユーザーに対して引き続き製品の供給を行うという。Su氏は、「当社は今後、EverSpin社と連携して組み込みMRAMを搭載した製品の開発を続けていく」と説明している。また同氏は、「EverSpin社はMRAM製造設備を所有するとともに、アリゾナ州フェニックスにあるFreescale社の工場も利用する予定である。当社は引き続きCMOS製品を製造し、その後EverSpin社でMRAMの形成に必要な工程への対応を行う」ことを明らかにしている。

 なお、今回の事業分離に伴い、Freescale社は約50人のMRAM開発メンバーをEverSpin社へ異動させる予定だという。

(Electronic News)

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