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バックアップシステム用の
電源切り替え/電池充電制御IC、各種2次電池に対応

[issued: 2008.05.28]

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「LTC4110」
電源切り替え/電池充電制御IC「LTC4110」

 リニアテクノロジーは2008年5月、バックアップシステム用の電源切り替え/電池充電制御IC「LTC4110」を発表した。停電などによって電源の供給が停止した場合に動作するバックアップ機能向けのICである。バックアップ動作時に使用される2次電池に対して充電を行う「バッテリチャージャ」機能と、メイン電源が停止した際に電源の供給先を2次電池に切り替える「バッテリバックアップ」機能、2次電池のメモリー効果を解消するために電池残量がなくなるまで完全に放電する「バッテリキャリブレーション」機能、消費電力を抑える「シャットダウン」機能の4つを1個のICに集約したものである。リチウムイオン/ポリマー電池や鉛蓄電池、ニッケルマンガン/カドニウム電池、スーパーキャパシタなどの各種2次電池に対応できることを大きな特徴とする。これはフライバック方式のDC-DCコンバータを用いたことによるものであり、メイン電源の電圧より2次電池の充電電圧が高くても低くても、それに応じた電圧を供給することが可能だ。主にサーバー機器や医療機器などの高い信頼性を要する機器における、無停電電源やメモリーバックアップ機能の用途に向ける。パッケージは外形寸法が5mm×7mmの38端子QFNで、1000個購入時の単価は1020円。すでにサンプル出荷を開始している。

 ニッカド電池やニッケル水素電池などの2次電池では、完全に放電する前に繰り返し充電を行うと、本来の容量より実際に使用できる容量が低下することがある。これが2次電池のメモリー効果である。このメモリー効果を解消するには、2次電池に蓄えられた電力を完全に放電する必要があるが、従来の電池管理ICでは、放電用の負荷(抵抗など)を用意して、それに電力を供給することで2次電池の完全放電を実現していた。だが、この手法では、負荷や電池において熱が発生するという問題があった。それに対し、LTC4110は、電圧/電流を制限してメイン電源側に放電することで完全放電を実現する。この機能を使えば、熱の発生や無駄な電力の消費を抑えられる。また、この放電時の電圧制御には、電池の充電に用いるフライバック方式のDC-DCコンバータを流用することで、ICの外付け部品を最小限に抑えている。

 主な仕様は、電源電圧が4.5V~19Vで、対応可能な2次電池の電圧が2.7V~19V。充電/放電電流は最大3Aで±3%の精度で設定することが可能だ。外部インターフェースとしてI2CとSMBus(system management bus)に対応しており、外部から細かい調整を行うことが可能である。また、パソコン用の電池規格であるスマートバッテリシステムの規格にも対応する。

 リニアテクノロジーでマーケティングマネジャを務める高橋和渡氏は、LTC4110の利点について、「LTC4110では、電池のバックアップシステムを構成するのに必要な4つの機能を小型のパッケージに集積して、基板上での実装面積を抑えている。例えば、従来のサーバー機器ではメイン基板とは別のモジュールでバックアップシステムを実現していたが、同製品を利用することでメイン基板上に同様のシステムを実装することができるようになる」と述べた。さらに、「LTC4110は、内部レジスタの設定や外付け部品の定数を変更するだけで種々の2次電池に対応できる。そのため、同製品を用いてサーバー機器などを設計した場合、その製品のバックアップ可能な時間に応じて2次電池を変更するような製品ラインアップを容易に構成できるだろう」(同氏)と説明した。

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