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ZigBee端末用のRF機能内蔵プロセッサ、
簡素なAPIの提供でプログラム開発を容易化
[issued: 2008.04.16]
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2008年4月、2.4GHz帯のZigBee(IEEE 802.15.4)規格に対応したプロセッサファミリ「Z-Accel」と、同ファミリの最初の製品「CC2480」を発表した。RF回路を含むトランシーバ回路とZigBeeプロトコルに対応したプロセッサを集積したものである(以下、ZigBeeプロセッサ)。従来品と同様、ワイヤレスセンサーネットワーク向けの製品だが、アプリケーション制御用のマイクロコントローラ(以下、アプリケーションプロセッサ)も集積したSoC(system on chip)製品とは異なり、アプリケーションプロセッサを外付けで使う構成となっている点を特徴とする(図1)。
ZigBee普及の鍵は開発の簡素化
図2 USBベースのワイヤレスデモツール「eZ430-RF2480」
いずれの製品も、ターゲットとする用途は、ワイヤレスセンサーを用いて照明や空調などを制御するホームオートメーション/ビル管理オートメーション、工業用の監視/管理システム、物流システム、ガスや電気のメーターをリモートで読み取るシステムなどである。さらには、家庭用の各種リモコンをZigBeeベースの端末とし、それによって収集した情報をテレビに表示するといった用途なども想定している。
しかしながら、「ZigBeeに対する市場の反応はいまひとつ」(日本TI)というのが現状である。顧客に対してヒアリングを行った結果、「その原因は、複雑すぎるZigBeeの仕様にある。特に、ソフトウエア開発にかかる工数が問題だ」(同社)という結論に達したという。すなわち、顧客が望んでいることは、システム開発にかかる工数を抑えることであり、それがZigBeeを普及させる上での決め手になると考えた。その結果、生まれたのがZ-Accelファミリのコンセプトである。
Z-Accelファミリでは、ZigBeeプロセッサに、RFトランシーバのほかには、ZigBeeプロトコルにかかわる処理を行う回路のみを持たせる。ZigBeeプロセッサに、ZigBeeにおける複雑な部分を集約する形だ。その上で、アプリケーションプロセッサは別チップとし、同プロセッサにはアプリケーションプログラムのみを実装する。
アプリケーションプログラムでZigBeeの機能を利用するには、同社が「SimpleAPI」と呼ぶAPI(application program interface)を用いる。同APIにより、ZigBeeプロセッサに隠蔽された機能を利用する仕組みだ。これにより、アプリケーションプログラムの開発者は、SimpleAPIに用意されたZigBeeネットワークシステムの起動、ネットワーク上のデバイスの検索、データの転送といった処理に対応する10種類程度の関数呼び出し(コマンド)を意識するだけで済む。言い換えれば、SoC製品の場合とは異なり、ZigBeeのすべてを理解し、非常に複雑なプログラミングを行わなければ使いこなせないということはなくなるわけだ。
アプリケーションプロセッサとして、顧客が使いたい(使い慣れた)製品を利用できる点も開発を簡素化するポイントの1つである。同プロセッサとZigBeeプロセッサは、SPI(serial peripheral interface)またはUART(universal asynchronous receiver transmitter)でやりとりする。
Z-Accelファミリの最初の第1段製品となるCC2480は、電源電圧が2.0V~3.6Vで、動作温度範囲が-40~85℃。CPUがフル動作で送受信を行っている際の消費電流は約27mAである。外形寸法がパッケージは7mm×7mmの48端子QFNで、価格は8.1米ドル(1000個購入時)。
USBベースのワイヤレスデモツールの「eZ430-RF2480」も99米ドルで供給する(図2)。このツールはSimpleAPIを用いたコマンドインターフェースのデモンストレーション環境を提供するもので、CC2480のほかにアプリケーションプロセッサとして同社の「MSP430」が実装されている。また、同ツールとともに用いることが可能な無線トラフィック監視用のソフトウエア「Packet Sniffer」も提供されている。これを利用すれば、同デモツールにおける無線トラフィックの状況をパソコン上で容易に確認することができる。
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