半導体集積回路技術とシステムLSI技術に関する国際学会である「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuit Conference:国際固体素子回路学会) 2008」が2008年2月3日~7日の5日間、米国サンフランシスコのマリオットホテルで開催される。これに先駆け、ISSCCアジア地域委員会は東京都内で会見を行い、ISSCC 2008の概要を発表した。日本からの論文採択件数は、2007年に27件とそれまでに比べ約3割落ち込んだが、今回は35件の論文が採択されるなど復活した形だ。逆に、2007年に論文採択件数を大きく伸ばした韓国や台湾は約4割落ち込んだ。
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ISSCC2008で日本からの論文採択数が“復活”
[issued: 2007.12.03]テーマは「生活と生活スタイルのためのシステム集積化」
ISSCC 2008のテーマは「System Integration for Life and Style(生活と生活スタイルのためのシステム集積化)」である。論文の傾向としては、45nm技術をベースとした半導体チップの開発に関するものが目立つ。こうした半導体技術の進化によって、例えば携帯電話機は、従来の電話機能やメール機能に加えて、テレビ機能や電子マネー機能も備えるなど用途が拡大する。ISSCC 2008では、生活スタイルをより豊かにする機能を実現するための新しい半導体回路技術などが議論される予定だ。
基調講演は4件ある。韓国Samsungグループの中央研究所であるSamsung Advanced Institute of Technology(サムスン総合技術院)のHyung Kyu Lim氏による「デジタル家電革命の第2の波:その機会と挑戦」のほか、米Microsoft社の技術研究機関であるMicrosoft Researchや英ARM社、米Numenta社の幹部により、ISSCC 2008のテーマに沿った形で講演が行われる予定である。
ISSCC 2008で発表予定の論文は10のカテゴリに分類されている。前年と異なる点は、「Digital」が「High-performance」と「Low-power」の2つに分かれ、「Signal Processing」はなくなった。また、特徴の1つとして、2007年には発表がなかったNAND型フラッシュメモリーに関する論文がISSCC 2008では5件採択されるなど、メモリー分野の件数が伸びたことが挙げられる。分野別の主な注目論文については表1を参照されたい。
IMEC研究所が採択件数で躍進
世界の国/地域から寄せられた投稿論文数は656件で、「ISSCC 2007」に比べて19件増えた。このうち237件が採択された。地域別の採択論文数は北米が101件と一番多く、欧州地域が70件、アジア地域が66件と続く(図1)。アジア地域の中では、日本が35件でトップ、韓国が14件、台湾が13件となった。中国本土からの論文が初めて1件採択された。ISSCC 2007での採択件数は日本が27件、韓国が25件、台湾が20件だった。ある関係者は採択件数の増減について「日本はイメージャやRFの分野で件数を増やした。韓国はディスプレイ分野での採択が減少したことが大きい」と分析する。
組織別の採択論文数を見ると、トップの米Intel社に続いて、ベルギーのIMEC研究所が2007年の6件から2008年は10件に増加し、前年の6位から米IBM社と並んで2位に上昇した(図2)。東芝は8件で4位となり、日本から唯一トップ10に入った。逆に、台湾の国立台湾大学(NTU)と韓国の韓国科学技術院(KAIST)はISSCC 2007でいずれも9件採択され、台湾と韓国の論文数増加に貢献したが、2008年はそれぞれ7件と5件にとどまった。
(馬本 隆綱)
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