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マルチチップモジュールによって高い効率を実現した
DC-DCコンバータIC

[issued: 2007.12.03]

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 インターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)は2007年11月、マルチチップモジュール(multi chip module。以下、MCM)を採用したDC-DCコンバータIC「SupIRBuck(スーパーバック)」シリーズを発表し、それに属する9製品のサンプル出荷を開始した。PWM(pulse width modulation)制御ICと2個のパワーMOS FET「HEXFET」を5mm×6mm×0.9mmのQFNパッケージに収める。その特徴は、2.5V~21Vの広い入力電圧範囲と0.6V~12Vの広い出力電圧範囲を備えること。スイッチング周波数は固定で、600kHzと300kHzの2種類がある。スイッチング周波数が600kHzの製品には、最大出力電流が4Aの「IR3812MPBF」と「IR3822MPBF」、最大出力電流が7Aの「IR3811MPBF」と「IR3821MPBF」、最大出力電流が12Aの「IR3810MPBF」と「IR3820MPBF」の6製品がある。これらの製品において、最大出力電流値が等しい2製品のうち、前者は出力電圧のトラッキング機能を備え、後者は条件設定が可能なパワーグッド信号機能を備える。一方、スイッチング周波数が300kHzの製品には、最大出力電流が6Aの「IR3822AMPBF」と最大出力電流が9Aの「IR3821AMPBF」、最大出力電流が14Aの「IR3820AMPBF」があり、いずれも条件設定が可能なパワーグッド信号機能を備える。主に、FPGAやPLD、ASIC、グラフィックスプロセッサ、マイクロプロセッサの近傍で電源電圧の生成を行うPOL(point of load)電源の用途に向ける。1万個購入時の単価は2.25米ドルからを予定する。

 DC-DCコンバータでは、負荷変動に追従するため高速に動作する制御回路と、高い変換効率を実現するため低いオン抵抗のパワーMOS FETが求められる。

 個別部品によって構成されたDC-DCコンバータの場合、高い集積度を実現できるプロセスで製造した制御ICと低いオン抵抗の実現に最適なプロセスで製造した縦型MOS FETが用いられる。それにより高い変換効率と設計の自由度が得られる。しかし、プリント配線板上の実装面積が大きいという欠点がある。

 一方、制御回路とパワーMOS FETを1つのチップに集積したモノリシックICの場合、プリント配線基板上の実装面積が小さいという利点が得られる。しかし、制御回路の製造に用いられる通常のプロセスでは縦型MOS FETを同一チップ上に形成することがきない。そのため、パワーMOS FETとして横型MOS FETしか用いることができず、オン抵抗が高くなってしまう。結果として、個別部品で構成した場合と比較して変換効率が低くなってしまう。

 SupIRBuckシリーズは、個別部品で構成した場合とモノリシックICによる場合の両方の利点を兼ね備えたものである。すなわち、MCMであるため、制御回路とパワーMOS FETの両方に最適なプロセス技術を用いて、両者の利点を生かせる組み合わせを実現することができる。それにより、モノリシックICのDC-DCコンバータと比較して、8~10%高い変換効率を実現することが可能である。また、プリント配線板上に個別部品で構成されたDC-DCコンバータと比較して、実装面積を70%縮小できるという。

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