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日本TI、車載オーディオ機器向けD級アンプを量産出荷
[issued: 2007.08.29]
写真1:TAS5414の評価ボード
D級アンプは、アナログアンプに比べて電力効率が高く発熱が少ないため、機器の小型化が可能になるといった特徴から、DVDレコーダや液晶テレビなどのオーディオ回路で採用が進んでいる。しかし、カーオーディオ機器では、不要輻射(EMI)やAM受信妨害などの対策が必要になることもあり、これまではあまり使われてこなかった。
日本TIの新製品はこれらの課題を解決した。EMI対策としては出力段のFET駆動回路の設計を改良した。これによって、車載向け部品に要求される妨害特性の許容値および測定法を定めた「CISPR-25」をクリアした。AM受信妨害の問題については、スイッチング周波数を357kHz/417kHz/500kHzの3パターンの中から選択できるようにした。こうすることで、AM帯の受信周波数に応じて、内部のクロック発信回路でスイッチング周波数を切り替え、受信妨害を回避できるようにした。また、スピーカの断線などを検知して異常があることを内蔵のマイコンに伝える自己診断機能や、オーディオシステムを破損、過熱などから保護する機能を備えている。
新製品にはシングルエンド入力の「TAS5414」と、差動入力の「TAS5424」がある。いずれも4チャンネルを内蔵しており、チャンネル当たりの出力はピークパワーで43W、THD(全高調波歪)10%だと4Ω負荷で同28W(電源電圧14.4V時)。2Ω負荷であれば45W(同14.4V時)の出力が得られる。また、2個を並列駆動すれば116W(2Ω負荷、同21V時)の出力を得ることが可能となる。
パッケージはTAS5414が36端子PSOP3、TAS5424が44端子PSOP3で供給する。参考価格は9.75米ドル(1000個購入時)から。
日本TIは今後の車載用D級アンプの製品計画について、「2007年末までには軽自動車や排気量が1000ccクラスの乗用車向けに低価格品のサンプル品を準備する。その後、高耐圧品でさらに大きな出力が得られる製品を用意していく」との方針を明らかにした。
安全系とインフォテインメント系に注力
写真2
日本市場においても日本TIはこれまで、日本の電装品メーカーに対して、デジアナ混載のカスタムLSIを1億個以上、キーレスエントリなどに使うRFIDを5000万個以上、カーオーディオ用のDSPやD-Aコンバータをそれぞれ1000万個以上、出荷した実績がある。さらに、茨城県の日本TI美浦工場内には製品解析ラボラトリを設け、自動車向け製品の不良解析などを迅速に行う体制を整えている。
(馬本 隆綱)
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