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マルチコアCPUへの対応を強化、日本NIの「LabVIEW 8.5」

[issued: 2007.08.07]

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グラフィカル開発環境ソフトの最新版「LabVIEW 8.5」
グラフィカル開発環境ソフトの最新版「LabVIEW 8.5」

 日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は、テスト/制御/組み込みシステム用のグラフィカル開発環境ソフトウエア「NI LabVIEW」の最新版「LabVIEW 8.5」を発表した。マルチコアCPUの性能を引き出すために、マルチスレッド管理機能の拡張、リアルタイム処理への対応などの新機能を追加した。日本語版の出荷は2007年9月中旬からを予定している。初年度保守プログラム付きの価格は、ベースパッケージが17万6000円、開発システムが35万2000円、プロフェッショナル開発システムが60万1000円。国内の販売目標数は、2006年に発表した「LabVIEW 8.20」と比べて、新規ライセンス購入で15%増、アップグレードで20%増としている。

 LabVIEWは、1998年からデュアルCPUに対応するためプログラムのマルチスレッド管理に対応するなどしており、前バージョンのLabVIEW 8.20でもマルチコアCPUには対応している。「しかし、市販のパソコン新製品のほとんどにマルチコアCPUが採用されていることから、単なる『対応』ではなく、性能を十分に引き出すための新機能が求められていた」(日本NIマーケティング部許斐俊充部長)という。

 LabVIEW 8.5の新機能は、大きく分けて「マルチスレッド管理機能の向上」、「リアルタイム環境でのマルチスレッド処理」、「ステートチャートモジュール」の3つとなる。マルチスレッド管理機能では、従来のコードを変更せずにコア数や負荷に応じて自動的にスレッド数を増減する自動調整機能に加えて、新規スレッドの生成や、処理を行うコアの指定といった柔軟なチューニングも可能。初心者から経験者まで、マルチコアCPUを使ったマルチスレッド処理の活用を容易に行える。

 リアルタイム処理については、今回新たに開発した「NI LabVIEW Real-Time モジュール」により実現した(図1)。LabVIEW 8.20では、リアルタイム処理には1コアしか使用できなかった。また、ステートチャートモジュールにより、UML(統一モデル言語)のステートチャート図の表記法を用いて、イベントベースのシステム設計やシミュレーションが行える。各ステートはリアルタイム処理を得意とするLabVIEWで記述していることから、動作モードの多い制御やユーザーインターフェースに最適としている。

 また確保済みメモリーを柔軟に再利用するメモリー管理機能により、アプリケーションの実行速度が向上している。加えて、誤動作に対する安全性や再入可能なドライバによる安全性の確保なども実現している。「使用状況にもよるが、LabVIEW 8.5の採用で20~30%の速度向上が見込める」(許斐氏)という。なお、LabVIEWによるマルチコアCPU活用例として、ドイツMax-Planck-Institut(マックスプランク研究所)が、8コアCPUのパソコンとLabVIEWによるデータの並列化で、核融合トカマクのプラズマ制御速度を1コアのパソコン使用時の20倍にまで高速化したという事例も報告されている。

図1 リアルタイム処理におけるLabVIEW 8.5と8.20の違い
図1 リアルタイム処理におけるLabVIEW 8.5と8.20の違い


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