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携帯機器の置き忘れ防止機能を実現、SPC仕様準拠の300MHz帯トランシーバIC

[issued: 2007.07.19]

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図1 トランシーバIC「NJU35000/SWJ1000」

 新日本無線とスーパーウエーブは2007年7月、携帯機器の置き忘れ防止機能と使用制限機能を実現する300MHz帯の微弱無線トランシーバIC 「NJU35000/SWJ1000」を開発したと発表した(図1)。両社は同トランシーバICにより、SPCコンソーシアムが策定したSPC仕様(微弱無線版Ver.1.0)の早期認定を目指すとしている。サンプル出荷時期、量産時期は未定だが、動作確認済み試作品の提供を検討しているという。

 SPC仕様は、「安心空間(SPC:Secure PrivateCosm)を構築する技術」の普及促進を図る目的で2005年6月に設立された「安心空間コンソーシアム」が定めたもの。同コンソーシアムには、幹事会員企業であるスーパーウエーブ、NTTデータ、NTTドコモ、KDDI、シャープ、NEC、富士通、松下電器産業、村田製作所のほか、39の企業が名を連ねている。

 安心空間とは、「鍵を有する個人から一定距離内にある対象機器が動作可能な空間」のことだという。この安心空間を構築する技術とは、対を成す物体間で双方向の無線通信によってIDを用いた常時認証を行い、両物体間の距離に応じた機能制御を可能にすることである。例えば、SPC技術を利用した携帯電話端末と、それに対応する無線鍵端末があったとする。その場合、携帯電話端末を置き忘れたら、無線鍵端末側で警報による通知を行ったり、携帯電話端末にロックをかけて機能を制限したりすることができる(図2)。SPC技術を利用した製品としては、NTTドコモの携帯電話端末「P904i」(パナソニックモバイルコミュニケーションズ製)がある。また、携帯電話端末自体を無線鍵端末として使用し、パソコンなどの機器に対して制御を行うといった応用例も考えられている。

 SPC仕様には、スーパーウエーブが持つ基本特許が反映されている。また、同仕様には微弱無線局向けと特定小電力無線局向けの2つがあり、NJU35000/SWJ1000は前者の仕様に対応している。上述した例でいえば、携帯電話端末と無線鍵端末の双方に同トランシーバICを搭載することで、SPC技術を利用した機能を実現できる。

 NJU35000/SWJ1000は、300MHz帯において2値FSK(frequency shift keying:周波数偏移変調)信号の送受信を行うアナログRF信号処理部と、SPC認証プロトコル処理を行うデジタル部から成る。デジタル部は8ビットのCPUコア、32Kバイトのフラッシュメモリー、4KバイトのSRAMなどから構成され、暗号を用いた認証処理、ID用の乱数発生処理などを行う。 0.18μmのCMOSプロセス品であり、パッケージは52端子のPCSP(4.5mm×4.5mm×0.86mm)、電源電圧は1.8V。認証処理(送受信処理)は間欠的に行われ、その際の消費電流は10mA。定常的には待機動作となり、その際の消費電流は10μA以下である。最小受信感度は- 95dBm(ビット誤り率が0.1%のとき)、通信速度は19.2キロビット/秒。出力電力範囲は-35~-15dBm(50Ω負荷のとき)。

(飴本 健)


図2 SPC技術の概要


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