日本TIのDSP製品の売り上げ伸び率は、2006年にはDSP市場全体の成長率を上回っていた。しかし、これまでDSP単体製品が使われていた分野に、DSPマクロセルやDSPのIP(intellectual property)コアを用いたFPGAが進出してきている。このような状況を受けて、同社のDSP/MSP430プラットフォーム・ビジネス・デベロップメント部カタログDSPプラットフォームグループの菅原勇介氏は、「当社のDSP製品には、DDR2などの高速なメモリーインターフェースやイーサーネットMACなどのI/Oがあらかじめ用意されている。同様の機能をFPGAで実現するには複数のIPコアが必要になり、多くのコストや時間を要する。この点でFPGAに対するアドバンテージがあると考えている」と述べる。
また、同社のDSP/MSP430プラットフォーム・ビジネス・デベロップメント部の部長を務める田中竜太郎氏は、「FPGAの場合、信号処理のアルゴリズムを組み込むためにはDSPマクロセル/IPコアの“癖”に合わせて最適化する必要がある。一方、 DSP製品の場合、容易に高いパフォーマンスが実現できるというメリットがある。とはいえ、より優れた製品を提供していかなければ、いずれはFPGAに取り込まれてしまうかもしれない」と述べる。そのため、同社は今後さらにC6000プラットフォームを充実させていく考えで、今回の低価格なDSPをはじめとし、周辺機能を充実させた製品やSoC(system on chip)化された製品を発表していく方針だという。
News Center
日本TI、10米ドル以下の製品を含む高い演算性能を備えた
DSPをサンプル出荷
[issued: 2007.03.12]
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2007年3月、DSPの新製品「TMS320C6421」(以下、C6421)と「TMS320C6424」(以下、C6424)のサンプル出荷を開始した。いずれも、同社のフラッグシップ製品「TMS320C6000」(以下、 C6000)プラットフォームに属する製品。C6000プラットフォームの製品は高い演算性能を備えるが、価格が高いという欠点があった。今回、発表された両製品はこの点を改善し、低価格であることを特徴とする。主に、デジタル家電やワイヤレススピーカ、コピー機、VoIP(voice over IP)機器、セキュリティ機器などに向ける。2製品ともに動作周波数が400MHz、500MHz、600MHzの3バージョンが用意されており、いずれも2007年第4四半期の量産出荷を予定している。400MHzバージョンの量産開始時の価格は、C6421が8.95米ドル、C6424が15.95米ドル(いずれも1万個購入時)。
C6421とC6424はいずれも1サイクルに8つの16ビット積和演算が可能なDSPコア「C64x+」をベースとし、高い演算能力を実現する。また、デバイス内部にEDMA(enhanced direct-memory-access)コントローラ3.0と呼ばれる4.8Gビット/秒と広帯域なバスを備える。そのバスにDDR2(double data rate 2)メモリーインターフェースとEMIFA(external memory interfaces asynchronous)が接続され、この広帯域な内部バスとメモリーインターフェースによって大量のデータを短時間に処理することが可能だという。
そのほかに、オーディオやモデム用のインターフェースとして使用可能なMcBSP(multichannel buffered serial port)とMcASP(multichannel audio serial port)、TI独自のインターフェース「VLYNQ」や10BASEと100BASEに対応したイーサーネットMAC(media access control)などの豊富な外部I/Oを備える。
C6424の特徴は33MHzのPCIインターフェースを備えることで、CPUなどの演算能力が足りない場合に同製品をコプロセッサとして用いることが可能だという。同等の外部インターフェースを備える現行品C6412と比較して、価格を40%低く抑えている。この低価格化は、130nmから90nmへのプロセスの微細化によって実現した。
一方、C6421は、前世代のDSPコア「C64x」とC64x+をベースにする製品群の中で最も低価格であることを特徴とする。この価格を実現できた要因の1つは、メモリー容量やバス幅を縮小し、また外部インターフェースを削減したことだという。両製品の詳細は表1を参照。
両製品に対応する開発環境として、日本TIは「Code Composer Studio Platinum version3.3」を提供中だ。C6424の評価モジュール「TMDXEVM6424」は、2007年4月から出荷を開始する予定で、価格は7万 3920円。
同社は、C6421/6424をエントリモデルとして位置づけており、これまでDSPを使ったことのないユーザーに対しても提供していきたいと考えている。セミナーなどを通じて、これら製品を普及させていくという。
C6421とC6424はいずれも1サイクルに8つの16ビット積和演算が可能なDSPコア「C64x+」をベースとし、高い演算能力を実現する。また、デバイス内部にEDMA(enhanced direct-memory-access)コントローラ3.0と呼ばれる4.8Gビット/秒と広帯域なバスを備える。そのバスにDDR2(double data rate 2)メモリーインターフェースとEMIFA(external memory interfaces asynchronous)が接続され、この広帯域な内部バスとメモリーインターフェースによって大量のデータを短時間に処理することが可能だという。
そのほかに、オーディオやモデム用のインターフェースとして使用可能なMcBSP(multichannel buffered serial port)とMcASP(multichannel audio serial port)、TI独自のインターフェース「VLYNQ」や10BASEと100BASEに対応したイーサーネットMAC(media access control)などの豊富な外部I/Oを備える。
C6424の特徴は33MHzのPCIインターフェースを備えることで、CPUなどの演算能力が足りない場合に同製品をコプロセッサとして用いることが可能だという。同等の外部インターフェースを備える現行品C6412と比較して、価格を40%低く抑えている。この低価格化は、130nmから90nmへのプロセスの微細化によって実現した。
一方、C6421は、前世代のDSPコア「C64x」とC64x+をベースにする製品群の中で最も低価格であることを特徴とする。この価格を実現できた要因の1つは、メモリー容量やバス幅を縮小し、また外部インターフェースを削減したことだという。両製品の詳細は表1を参照。
両製品に対応する開発環境として、日本TIは「Code Composer Studio Platinum version3.3」を提供中だ。C6424の評価モジュール「TMDXEVM6424」は、2007年4月から出荷を開始する予定で、価格は7万 3920円。
同社は、C6421/6424をエントリモデルとして位置づけており、これまでDSPを使ったことのないユーザーに対しても提供していきたいと考えている。セミナーなどを通じて、これら製品を普及させていくという。
C6000プラットフォームの今後
表1 新製品のC6421/C6424と従来品C6412の仕様比較
Sponsor Links
TOP 10 ページ
- 「ムーアの法則」の終わりが近づく?
- NECエレが垂直磁化方式のMRAMを開発、 微細プロセスに適したセル構造を実現
- 「新たなプロセッサコアを2009年後半に投入」 ——ARM社がマルチコアの展開を拡大
- Cypress社の宇宙用途CMOSイメージセンサー、 NEC東芝スペースシステム向けに開発
- 8チャンネルのオーディオD-Aコンバータ、 THDは-93dB
- Soitec社が22nmプロセス向けSOI技術を発表
- 「アナログ設計者の育成と半導体応用技術の 開発に注力」
- コイル一体型のDC/DCコンバータIC、 外形寸法は2.5mm×2.0mm×1.0mm
- パテントトロール問題を受け、新たなIPビジネスが急増
- 4.7μHの巻き線型パワーインダクタ、 直流重畳許容電流値は2.0A










