| 2005年06月30日 |
[組込みシステム開発技術展レポート(1)] Stretchのコンフィギュラブルプロセッサ技術 ―多重ループ処理の並列化で高速処理を可能に |
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2005年6月29日から7月1日まで、東京ビッグサイトで開催されている「組込みシステム開発技術展」で、米Stretch社は同社のコンフィギュラブルプロセッサの新製品「S5500」を発表すると同時に、同社の従来製品「S5610」を用いたH.264ビデオコーデックシステムのデモンストレーションを行なった。
同社のコンフィギュラブルプロセッサ製品の特長は、「ホットスポット*1)の単一命令化」、「プログラマブルファブリック(プログラム可能な回路)の交互使用」および128ビットという従来の4倍にあたるビット幅でのメモリーアクセスによって、処理の高速化を実現している点である。
設計者は、C/C++で記述した動作を命令形式に変換したうえでStretch Cコンパイラ(SCC)でロジック化し、コンフィギュラブルプロセッサ上のISEF*2)およびROMに書き込む。ここで、ロジック化されたデータを用いたシミュレーションは命令セットシミュレータ(ISS)で実行可能であり、このISS上で「プロファイリング処理」を実行するとC/C++プログラム上のホットスポットを検出できる。このホットスポットを並列処理できるように単一命令に書き換えたうえでコンフィギュラブルプロセッサに書き込むことで1サイクルで実行できるようになり、処理の高速化が可能になる。
また、同社のコンフィギュラブルプロセッサには2つのプログラマブルファブリックが搭載されており、交互に動作している。一方の回路が動作している間に動作していないファブリックにおいてはロジックの書き換えが行なわれる。一方の回路が動作終了するまでに書き換えが終了していれば、途切れることなく他方の回路が動作可能であり、これを繰り返すことで2つの回路で理論上無限の種類の機能を途切れることなく実現できる。
動的にコンフィギュラブルロジックを書き換える技術は他にも多くのメーカーが開発しており、それらのなかには回路に直接書き込むことで1サイクルによる書き換えを実現したものもある。Stretch社の製品は、一旦ロジックをメモリーに書き込むために書き換えサイクルも増加するが、この方式のほうがノイズに強く、高周波数での動作が可能という。
S5500は、従来機種であるS5610からPCI-Xやギガビットイーサネットなどの高速インターフェース機能を削減することによって小型化を実現した製品である。S5610が35mm×35mmの1053端子FCBGAパッケージに対してS5500は672端子のFCBGAパッケージである。SS5500の1万個購入時の単価は70米ドル。
Stretch社のブースでは、同社が米Vanguard Software Solution社と共同開発したH.264ビデオコーデック用プラットフォームのデモンストレーションを行なった。同社のコンフィギュラブルプロセッサ「S5610」を使用することで、4人・月での開発を実現したという。 (鴨川 学)
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| 図1 S5500(右)。左は従来品のS5610。 |
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| 図2 H.264ビデオコーデックシステムのデモンストレーション |
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*1)【ホットスポット】
多数のループを繰り返しなど、実行サイクルが比較的大きい処理
*2)【ISEF】
Instruction Set Extension Fabric
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