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Altera社、3種の高速シリアルI/Fに対応した
低価格なFPGAを発表


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 米Altera社は2007年5月、高速シリアルインターフェースに対応した低価格のFPGA「Arria GXファミリ」を発表した。同ファミリには「EP1AGX20」、「EP1AGX35」、「EP1AGX50」、「EP1AGX60」、「EP1AGX90」の5製品があり(表1)、いずれもPCI Expressとギガビットイーサーネット、serial RapidIOの3種の高速シリアルインターフェースに最適化されたトランシーバを備える。主に産業用機器、画像処理機器、無線基地局機器におけるコプロセッサやバスブリッジなどの用途に向ける。EP1AGX50の価格は50米ドル(2万5000個購入時)で量産時期は2007年6月。そのほかの製品は、同年9月までに量産出荷される予定だ。

表1 Arria GXファミリ5製品の仕様
表1 Arria GXファミリ5製品の仕様


 Arria GXファミリが対応する高速シリアルインターフェースは、ギガビットイーサーネット、PCI Express(1レーン、4レーン)、転送速度が1.25ギガビット/秒と2.5ギガビット/秒のserial RapidIO(1レーン、4レーン)の3種類。同社従来品「StratixII GXファミリ」の低価格版に位置づけられ、StratixII GXファミリでは0.27ギガビット/秒~6.375ギガビット/秒と広範囲の転送速度に対応していたトランシーバを1.25ギガビット/秒と2.5ギガビット/秒に限定することで低価格化が図られている。同程度のロジック規模を備えるStratixII GXファミリと比較してArria GXファミリの価格は数分の1だという。Arria GXファミリはStratixII GXファミリと同じ90nmのプロセス技術で製造され、転送速度以外の面ではトランシーバも含めて同等のものだといえる。StratixII GXファミリですでに実証済みの技術/ノウハウを活用して高速シリアルインターフェースの設計が行えるため、設計者にとってのリスクを抑えられるという。なお、ギガビットイーサーネット、PCI Express、serial RapidIOなどのIPコアの利用にはライセンス料が必要である。将来的には、これらのIPコアをArria GXファミリに向けて最適化し、低価格で提供する予定だという。

 また、Arria GXファミリは低価格のFPGAで一般的なワイヤーボンディングを用いたパッケージではなく、フリップチップパッケージを採用している。これは、コストではなく、高速シリアルインターフェースで重要になるシグナルインテグリティ(信号品質)を優先したためだ。この点でも、設計者は低リスクで設計を進めることができる。

 同ファミリの内部構造も、StratixII GXファミリのそれを踏襲している。ロジックブロックの最小単位はALM(adaptive logic module)で、各ALMは2つの加算器とレジスタを備える。DSPブロックは、36ビット×36ビットの乗算、または18ビット×18ビットの乗算を同時に4回、実行可能である。I/OブロックはSDRAM(synchronous DRAM)、DDR(double data rate)、DDR2 SDRAMなどのさまざまなインターフェースに対応する。なお、Arria GXファミリの開発環境には、「Quartus II」のバージョン7.1を用いる。

 3種のシリアルインターフェースに対応したことについて、Altera社の日本法人である日本アルテラでマーケティングディレクタを務める堀内伸郎氏は、「PCI Express、ギガビットイーサーネット、serial RapidIOなどの高速シリアルインターフェースは、今後、広範に普及すると見込まれている」と述べる。

 堀内氏は、PCI Expressの現状について、以下のように語る。 「PCI Expressは、すでにパソコンでは全製品の12%に搭載されている。また、パソコンのプラットフォームを利用したATM(automated teller machine)やHDDレコーダ、DVDレコーダなどの製品が多く市場に提供されているが、これらの機器を更新して新製品を開発する場合、設計者はなるべく最新の技術を取り込もうとする。そのため、PCI Expressに対応したパソコンのプラットフォームが採用されると見込まれる。それに伴い、ATMやHDD/DVDレコーダなどのモジュールにもPCI Expressへの対応が要求されると予想される」。

 Arria GXファミリをバスブリッジとして用いることで、既存モジュールのインターフェースをPCI Expressに変換することが可能になるという。

 ギガビットイーサーネットについては、「すでにイーサーネットを採用している各種機器を中心に広く普及する」(堀内氏)と考えている。その際にも、既存モジュールのインターフェース変換にはArria GXファミリをバスブリッジとして用いればよい。

 さらに堀内氏は、serial RapidIOに対応した理由を「同インターフェースは、米Texas Instrument社のDSPや米Freescale Semiconductor社のネットワークコントローラで用いられている。これらのデバイスを採用した従来製品をベースとして新製品を開発する場合、serial RapidIOを備えたArria GXファミリをコプロセッサとして用いれば、機能追加が容易になる」と説明した。

 堀内氏は、「高速シリアルインターフェースに対応するFPGAはこれまで高価だった。他方、最近では低価格な機器でも高速シリアルインターフェースが必要とされるようになってきた。Arria GXファミリはそのような機器に適した製品だ」とそのメリットを強調した。

(小野 明久)

連絡先:日本アルテラ、03-3340-9480



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