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2006.10
米Cypress社、PSoC事業の売上高が2006年は倍増
 米Cypress Semiconductor社は、マイコンとアナログ回路、デジタル回路を1チップにした混合シグナルアレイ「PSoC」の売上高を大きく伸ばしている。エグゼクティブバイスプレジデントを務めるChris Seams氏(写真)は「PSoCの2006年売上高は2005年に比べ2倍に増え9000万米ドルに達する見通しである。2〜3年後には2006年見込みの2倍に増やしたい」と語った。
 PSoCは、独自の高速8ビットマイコンとさまざまなアナログ機能、デジタル機能を1チップに集積できるプログラマブルなSoC(system on chip)である。アナログ機能としてアンプやA-Dコンバータ、D-Aコンバータ、フィルタ、コンパレータなどがあり、デジタル機能としてタイマー、カウンタ、PWM、UARTなどがある。さらには最大32Kバイトのフラッシュメモリーや2KバイトのSRAMなど、160種類にも及ぶライブラリを準備している。しかも、チップは動的に再構成が可能である。
 PSoCの出荷数は全世界で2006年6月末に累計1億個を突破した。2005年末からわずか半年で出荷数は5000万個増え、倍増したことになる。好調な要因の1つとしてSeams氏は、「CapSense」ソリューションを挙げる。CapSenseは静電容量インターフェースに向けたもので、数10個の機械式スイッチや制御部品を単純なタッチセンサー式の制御部品に置き換えることができるという。静電容量の変化を利用するCapSenseは、水や湿度に強い、液晶パネル上にもボタンを設置できる、薄型化が容易、手を近づけるだけでオン/オフ可能など、利点が多い。このため、デザインを重視するような携帯電話機やデジタル家電機器などへの採用が進んでいる。
 開発ツールも充実させている。標準カタログ品にはアプリケーションを自動生成できる「PSoC Express」やユーザー自らCコードを記述できる専用品向けの「PSoC Designer」といったツールを持つ。ライブラリ数も今後さらに追加していく計画だ。
 日本市場でもPSoCは重点製品の1つである。「日本市場はマイコンの需要が大きく、PSoCを中心にその市場を狙う」(Seams氏)という考えである。日本ではすでにPSoCをデジカメの手ぶれ防止回路に採用している企業もある。価格競争が激しいマイコン市場に対し「チップ単体を安くするのではなく、PSoCは周辺機能を取り込んで付加価値を高めていく。それによって、システムレベルでのコストダウンを顧客に提案していく」(同氏)という。
 現在、日本市場におけるCypress社の売上高は全社の10〜12%を占めている。これに対しSeams氏は「向こう3年間でさらに日本市場での売上げ構成比を2倍に伸ばし、全社売上高の20%まで高めていきたい」と語った。
(馬本 隆綱)

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