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DESIGINIDEAS
2006.10
タップ付きインダクタを用いた昇圧型電源回路
David Ng, Adam Huff 米Linear Technology社
 高電圧の安定した電源が必要となった場合、その実現手段として昇圧型の電源回路を思い浮かべる人も多いだろう。確かに、昇圧型電源であれば、理論的には入力電圧よりも高い任意の電圧を得ることができる。しかし、実際にはその出力電圧は入力電圧の約8倍程度に制限される。より高い電圧を得るために、ここではタップ付きインダクタを利用した昇圧方式について考えてみる。
図1 タップ付きインダクタを用いた電源回路
この回路により、昇圧型スイッチングレギュレータの出力電圧範囲を拡大することができる。

図2 各ノードの電圧
3VのDC入力(a)が、IC1のSW端子ではピーク値が約18Vの出力となる(b)。タップ付きインダクタL1の巻線比(1対6)の効果により、VOUT出力は、ピーク電圧が160V、DCレベルが100Vに上昇する(c)。
図3 図1の回路の実装例
図1の昇圧電源回路の実装面積は1.5cm×1.25cm以下に抑えられる。
 図1に示した回路により、3Vの入力電圧を100Vに昇圧して出力することができる。DC-DCコンバータ(IC1)の周辺回路は通常の昇圧電源の場合と同様であるが、この例では、昇圧比を上げるために、巻線比が1対6のタップ付きインダクタL1を用いている。
 図2に、入力電圧、IC1の出力電圧(5番端子の出力)、整流ダイオードD1のアノード電圧の波形を示す。一般的な昇圧型電源回路と同様に、この回路でもIC1内部の出力スイッチがオンになると、インダクタL1にエネルギーが蓄えられる。出力スイッチがオフになると、インダクタの巻線L1Aの両端の電圧が入力電圧よりも高くなる。巻線数の多い巻線L1Bとのインダクタンス結合により、整流ダイオードD1のアノード電圧(つまりはインダクタの出力電圧)はさらに高くなる。抵抗R2とR3は、電圧を安定化させるループを構成する。これら抵抗の値により、IC1にフィードバックする電圧を決める。抵抗R4とコンデンサC4はスナバー回路を構成し、ダイオードD1に対する浮遊容量の影響を吸収する。この回路がないと、IC1にとっては、タップ付きインダクタの巻線比の効果により、実際の容量の36倍の容量が存在するのと同じことになる。
 L1として米Coiltronics社製の「CTX02-17409」(サイズは5.6mm×6mm×3.4mm)を使用し、IC1としてLinear Technology社製の「LT1949」(8端子のMSOP)を使用すると、プリント基板の実装面積はわずかで済む。単層プリント基板を用いる場合で、回路全体が占める面積は1.9cm2以下である(図3)。最良の結果を得るためには、LT1949のデータシートに記載されているプリント基板配置に関する説明を参考にするとともに、C1とC3には多層セラミックコンデンサを使用することが望ましい。

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e-mail:ednjreader@reedbusiness.jp

用語解説 / 会社情報
*)
www.linear.com/pc/productDetail.do?navId=H0,C1,C1003,C1042,C1031,C1061,P1958.
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