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2006.5
仮想HWで、組み込みソフトの開発期間とコストを削減
マーケティングディレクタを務める
Marc Serughetti氏
 米CoWare社の日本法人コーウェアは、組み込みシステムのソフトウエア開発に向けた仮想ハードウエア・プラットフォーム「Virtual Platformプロダクトファミリ」を発表した。これまで半導体チップメーカーなどが供給していた評価ボードをパソコン上で動作するようにモデル化できる。開発したモデルを使うことでハードウエア設計が完了する前から、ソフトウエアを並行して開発でき、システムテストなどが早期に行えるようになった。
 Virtual Platformプロダクトファミリは、2つの製品からなる。「Virtual Platform Designer」はSystemC言語を使い、ボードレベルの回路をパソコン上で動作するようにモデリング(仮想ハードウエア化)するためのツール。ライブラリはARMやMIPSといった主要なプロセッサコア、AMBAやAXIなどのインターコネクトおよびペリフェラルなどを準備している。今後はルネサス テクノロジやNECエレクトロニクス、東芝、富士通など国内半導体メーカーのプロセッサコアのライブラリもサポートしていく計画である。
 プロセッサコアは命令精度モデルで、直接レジスタをアクセスする仕組みとなっており、高速動作を可能とした。
 顧客がすでに保有するIPコアを、Virtual Platform Designer用のライブラリにモデリングするためのコーディングスタイルガイドも提供している。

図1 モデリングやパッケージングを行うVirtual Platform Designerと実際にソフトウエア開発者が使うVirtual Platformの2製品で構成

 もう1つの「Virtual Platform」は、実行可能な仮想プラットフォームモデルと、関連するツールで構成されている。この中には、仮想プラットフォームを統合するためのカスタマイズ可能なスクリプトや、顧客が使い慣れたサードパーティのデバッガを利用するためのAPIなども含まれている。プログラムやデザインデータなどをまとめたパッケージの配布は、バイナリーコードで行われるため、ソフトウエア開発者はモデリングの中身まで見ることはできない。
 このパッケージを世界の複数拠点にいるソフトウエア開発者に配布することで、ソフトウエア開発作業の標準化が行える。従来の評価ボードを使ったソフトウエア開発に比べ、システム設計の変更や機能拡張を行った場合でも、ソフトウエア開発者への迅速な対応が可能となる。
 マーケティングディレクタを務めるMarc Serughetti氏(写真)は、Virtual Platformプロダクト・ファミリを利用した効果の一例として、共同開発した米Motorola社の事例を紹介した。3G携帯電話機用のソフトウエア開発において「ハードウエアやツール、アクセサリ関連のコストを年間約1000万米ドル削減し、さらに設計コストを年間約3500万米ドル低減できた」と述べた。
 Virtual Platformプロダクト・ファミリは今後半導体チップメーカーなどに販売していく。価格は契約内容によって異なるが、Virtual Platform Designerが1000万円台、Virtual Platformは1ユーザー当たり100万円台になる予定。
(馬本 隆綱)
連絡先:フィールドアプリケーション&マーケティング部、03-5768-6982

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