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2006.5
コンバージェンス(融合)の時代にどう生き残るか
馬本 隆綱 EDN Japan編集長
 通信と放送の融合に代表されるデジタルコンバージェンスが目に見える形になってきつつあります。家庭向けの地上デジタル放送に続き、携帯電話機を使った新しいサービスとして1セグの地上デジタル放送が2006年4月からスタートしました。受信できる機種がまだ少ないためか、今のところ通勤電車の中でテレビ観戦している人を見かけることはほとんどありませんが、携帯電話機の活用範囲を一段と広げるのではないでしょうか。半導体業界にとってはビジネス拡大のチャンスでもあります。
 インテルは2006年4月上旬に東京都内のホテルで、インテル・デベロッパー・フォーラムを開催しました(本誌pp.28-30参照)。演算性能を高め、かつ消費電力を抑えるプロセッサの要素技術やそのロードマップを披露すると同時に、そのアプリケーションとして「デジタルホーム」や「モビリティー」分野が大きなテーマのひとつでした。
 特に、パソコンやサーバー用CPUで大成功を収めたインテルが、その技術資産をベースに、デジタル家電と融合したこれからのデジタルホームについて、具体的な事例を交えて紹介したのが印象的でした。一例を挙げると、テレビやオーディオ機器で一般消費者にもなじみのあるリモコンを使った機器の操作、システムの不具合を遠隔地からメンテナンスする高齢者にも優しいオンラインサービス、モバイル機器と家電機器を無線でつないで同じコンテンツを双方で楽しむシームレスな利用環境などです。
 これまで、コンピュータや通信機器の技術革新を支えてきたのはICチップの技術です。電子ディスプレイの進化も見逃せません。デジタル家電の時代もこれら電子デバイスの役割は一層重要になります。一般家庭で広く使われる機器はまず、簡単な操作が絶対条件です。そして消費電力(発熱)を抑え、静音でなければなりません。機器の機能が高まり複雑な処理を行うためのソフトウエアも重要です。加えて、機器メーカーや半導体メーカーにとっては、タイムリーに低コストで商品開発することが市場で勝ち残る条件のひとつになっています。
 こうした市場の変化に対応した動きも出てきました。ここ数年の大手半導体メーカーは、ICチップ単体での性能や機能競争およびコスト低減に加え、基本ソフトウエアも含めたシステム開発の基盤となるプラットフォームを提供する企業が増えています。
 例えば、デジタル家電機器向けにはインテルの「Viiv」テクノロジや日本テキサス・インスツルメンツの「DaVinci」テクノロジなどがあります。日本の半導体メーカーでも、NECエレクトロニクスやルネサス テクノロジがプラットフォームビジネスを1つの戦略にしています。松下電器産業は「UniPhier」と呼ぶプラットフォームを全社的に活用し、開発効率を向上するなど、大きな成果をあげているようです。
 日本の半導体業界では、今後5年間で累計900億円を投じて、45nm以降の半導体製造・設計に必要な基盤技術を研究開発する官民プロジェクトをJEITAが発表し、2006年4月からスタートしました(本誌p.36参照)。その成果に期待したいと思います。と同時に、最先端の半導体技術をデジタル家電市場というビッグビジネスに結びつけるためには、市場や顧客のニーズを正確につかむマーケティング力が大きな差を生むかもしれません。
(馬本 隆綱 t.mamoto@reedbusiness.jp

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・SystemC仮想プラットフォームでSoC設計におけるUSBの性能を評価
・高インピーダンスセンサーのための信号処理
・低コストでリコンフィギュラブルなマイコン設計
・10Gビット/秒のバックプレーン設計におけるデジタルとマイクロ波技術の融合
・エミュレータを用いたシステム構築

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EDN Japan 2006年5月号 no.63 ISSN 1346-2148
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