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2006.4
現実味を帯びてきた「IEEE802.11n」、
Metalink社がHD映像伝送デモを公開
図1 Metalink社が公開した画像伝送デモ
 IEEE802.11nの仕様策定が大詰めを迎えている。2006年1月には企業グループEWC(Enhanced Wireless Consortium)作成の仕様案が、IEEEの全会一致によってドラフトに採用された。批准は2007年4月と見られており、各メーカーはドラフトを基にした製品の開発にしのぎを削っている。
 イスラエルのMetalink社もそんなメーカーの1つである。EWCへも参加している同社は、昨年発表した「MtW 8150」を始め、IEEE802.11n準拠の製品開発を積極的に推進している(EDN Japan 2005年7月号leadingedge参照)。2006年3月、同社は東京都内のホテルでIEEE802.11nのドラフトに準拠した製品を使用した画像伝送デモを公開した(図1)。
図2 「dongle」
 デモでは、ホテルの居間でMPEG-4形式のHD映像2種類、MPEG-2形式の映像1種類をPCから送信し、浴室や寝室に設置した受信用のテレビに表示して見せた。送受信には「dongle」と呼ぶ無線LAN端末(図2)を使用する。伝送速度は寝室内で20Mビット/秒、浴室内で12M〜15Mビット/秒。2006年1月にCESで公開した際には、MPEG-2方式のHD動画3種類でのデモだったが、日本ではチャネルボンディングが認められておらず40MHz帯が使用できないため、このような形となった。
 同社は今後、IEEE802.11nの正式版に完全準拠した第2世代品を2006年下期に、さらに第3世代品を2007年下期に予定している。第2世代品は機能的に改良され、民生用途に更に特化したものになるという。第1世代品が5GHzのみ対応だったのに比べて第2世代品では5GHzと2.4GHzの両方に対応し、互換接続性も確保している。また対応するアンテナ数も、2×2(送信側×受信側)から2×3になる。第1世代品との互換性を完璧に確保しており、最終製品を開発するメーカーが第1世代品を使用して機器を前倒しで開発を進め、規格決定後に発売される第2世代品に置き換えたうえで製品化、というシナリオを考えている。続く第3世代品はコストダウンを重視した製品になるという。
 Wi-Fi技術は、従来のパソコンから民生へと用途が移行しつつある。Wi-Fi対応の民生機器出荷数は、2004年の660万台に対し2009年には1億6000万台近くに上るとみられている。ネットワーク関連機器に見込まれている増加は2004年の5800万台から2009年に1億7000万台であり、その移行はかなり急速である(いずれもABI Research社の2005年第2四半期発表データ)。「民生機器で求められる画像伝送などのサービスには802.11nで得られる伝送速度と品質は不可欠であり、現時点でここまでのデモが行なえる開発レベルに達しているのは弊社だけだ」とMetalink社の副社長を務めるBarry Volinskey氏(写真)は語った。 (鴨川 学)
連絡先:メタリンクジャパン、080-6549-1300
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