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DESIGINIDEAS
2006.4
計装アンプでデジタル・オシロの耐雑音性を改善する
Bob Perrin 米Sacramento社
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 太陽光発電プラントの仕様を決めるために、ある製品の消費電流を正確に測定する必要が生じた。その製品は、数秒間に内部のいくつかのデバイスをオン・オフするものだった。普通の電流計では、電流変化が早すぎ、目で追うことはできなかった。
 一方、上司からは、電流のピーク波形のオシロスコープ写真を求められていた。そこで、台車搭載型のDSO(digital storage oscilloscope)を使って、微小抵抗を製品の正電源入力線に直列に挿入して電流サンプリング抵抗とし、台車搭載型のDSOで抵抗両端の差動電圧をチャンネルAとチャンネルBで測定しようとした。
 ところが、地元FM放送局のRFノイズが、その微小抵抗に電圧変動を誘起し、サンプリング抵抗に生じる電圧はそれに埋もれてしまった。しかし、抵抗値を大きくすると、電源ラインに不要な電圧降下が発生して、12V電源に電圧オフセットが生じた。このため、オシロスコープの分解能が低下し、微小な差動信号を正確に測定することができなくなってしまった。
 オシロスコープのACグラウンドを外し、オシロスコープをサンプリング抵抗に対して「フローティング」にしてみたが、トレース上のRFノイズは大幅に増加してしまった。昔からのアナログ(ノンストレージ)オシロスコープを用いることも考えたが、DSOならばストレージ機能があるので、波形を捉えて、報告書に必要なプリントが得られるのに、と釈然としなかった。
 そこで、実験室にある部品を探しまわり、この問題を解決することができる回路を組み立てたので紹介しよう(図1)。
図1 計装アンプを用いたフロントエンド回路を追加して、RFノイズの多い環境におけるオシロスコープの性能を改善する。回路を金属でシールドすると、さらに好結果が得られる。

 集めた部品の中にたまたま、高周波のバックグラウンド・ノイズから小信号を抽出できる計装アンプIC1があった。このアンプはもともと低速応答で、RFノイズを減衰させるが、より低周波の信号の増幅には影響しない。アンプの入力と出力にRC低域通過フィルタを付けることにより、隣接するスイッチング電源やロジック回路、そしてマイクロプロセッサが発生する低周波ノイズも減衰させる。
 私は、アナログ回路電源の設計にあたって、ノイズを発生しやすいDC-DCコンバータは使用しないようにしている。しかし今回は、DC-DCコンバータ IC2は幸い、技術的に理にかなったアプローチを提供してくれた。DC-DCコンバータは一般に、負荷電流が増えるとノイズも多くなるが、この回路では、負荷は計装アンプだけで、消費電流は2mA〜3mAと少ない。フィルタ部品を数個追加すれば、ノイズをさらに抑制することができる。
 通常動作では、測定対象製品の消費電流は300mAから800mA程度まで変動する。電源回路で発生する電圧降下を最小にするため、電流サンプリング抵抗として、大きさが5mm×20mmの10A・250VヒューズF1を用いた。その電圧降下は電流100mA当たり約1mVで、ヒューズの公称定格のごく一部であるため、測定に非線形性が生じることはない。
 計装アンプは米Analog Devices社(http://www.analog.com)の「AD 620」で、475Ωの利得設定抵抗R2により、利得は105V/Vとなり、F1に1Aの電流が流れると、約1Vの出力を発生する。キャパシタC12とC13は、高周波ノイズに対して低インピーダンスになる。
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