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2006.3
世界を目指す技術者に役立つ情報をお届けします
馬本 隆綱 EDN Japan編集長
 EDN Japanは2006年3月号で創刊5周年を迎えました。これもひとえに読者の皆様のおかげと感謝しています。
 本誌は「コントロールド・サーキュレーション」という方式で2001年3月に創刊しました。本誌が想定する読者を選んで雑誌を無料配布する方式です。欧米では一般的であったこの方式も、当時の日本ではなじみの薄いビジネスモデルでした。
 この方式を取り入れた狙いは読者像を明確にすることでした。読者対象となるエレクトロニクス関連の設計者に対し、「仕事に役立つ情報を、必要とする読者にお届けする」という創刊当時からの方針は日本でも定着してきたように思います。
 これまで本誌は、米国EDN誌の中から日本の設計者に役立つ記事を選んで翻訳するとともに、日本のニュースを取材して掲載してきました。海外企業が得意とするコンピュータやネットワーク機器、航空宇宙機器がエレクトロニクス技術を先導してきた時代はそれでも良かったと思います。しかし、最近はエレクトロニクスの技術開発をリードし、半導体デバイスや電子部品を大量に消費する分野がデジタル家電機器やスマートフォン、自動車に移ってきました。完成品にとどまらずそれに用いる実装技術や電子材料、環境問題を含めて、これらの分野で日本企業の技術開発力は世界をリードしています。
 読者の皆様に出会いの場を提供する、という本誌の基本的な考え方を継続しながら、今後はさらに真のグローバル雑誌を目指します。EDN誌は世界のエンジニアに向けて、編集方針を共有しながら米国、欧州、アジア、中国、日本などで、各地の特徴を生かした雑誌を発行しています。世界のEDNチームとの協同企画など、今まで以上に連携を強化することで、その強みを最大限に発揮していきたいと思います。
 そのためにも、高精細の映像を表示してネットワークにもつながるデジタル家電機器や、小型で多機能な次世代スマートフォン、環境にやさしい自動車などの技術開発で、世界のトップを行く日本のエンジニアの声をもっと聞かせてください。世界のEDN誌を活用して日本発の情報を発信し、エンジニア同士のグローバルな交流の場を提供していくことが、EDN Japanの大きな役割のひとつと考えています。読者の皆様のご意見や技術論文をお待ちしています。
 なお、創刊5周年を迎えたEDN Japanに対し、業界の方々や世界のEDNチームからメッセージをいただきましたので紹介します。
(馬本 隆綱 t.mamoto@reedbusiness.jp


言葉の壁を乗り越える 頼もしいサポータ
和田 修己氏 京都大学教授
 EDN Japan創刊5周年、おめでとうございます。昨今の機器の小型・高機能・高速化により、設計を取り巻く環境はますます複雑さを深めています。特にハードウエア設計においてはアナログ、デジタル、高周波、低周波が複合・混在した混沌たる状況の中でエンジニアは、ノイズや熱まで含めて「全てを理解しながら設計する」ことを求められるという非常に厳しい状況に置かれていると感じます。そのためには、常に最新の技術情報を収集すると共に、基本的な原理やノウハウを理解し、新たなアイデアに生かすことが求められます。
 日本発の優れた新技術も多くありますが、残念ながら国外からの技術情報の重要性は計り知れず、多くのエンジニアは日々「言葉の壁」と戦っています。その中で米国はじめ各国のEDN誌と連携した貴誌の存在は、短時間で最前線にキャッチアップするための非常に頼もしいサポータとして期待されるものです。今後も国内・国外の情報源から的確な情報を選りすぐって我々に届けていただきたいと思います。
 技術の世界もボーダーレスになりつつあるとはいえ、私たち日本のエンジニアと欧米のエンジニアには若干性格の差があるように感じます。緻密かつ正確なものを良しとする日本の文化は自慢すべきものですが、発想の自由さや冒険心では欧米エンジニアに譲るところがあります。しかし私たちの持ち味は個性的な個を統合して和をなす全体力にあります。今後、貴誌を通じて日本の技術が世界に発信されてゆくことを期待します。


東海岸の風を感じる EDN Japan
松澤 昭氏
 東京工業大学教授
 EDN Japanが5周年を迎えました。海外情報と言えばIT産業を中心とする米国西海岸からのものがほとんどである日本において、EDN Japanは産業用エレクトロニクスや電源などの電子回路に関する記述が多く、珍しく東海岸の臭いがする雑誌です。
 デジタル情報家電とそのシステムLSI開発を生業としてきた私は、西海岸のスピードと情報量で走ることが必要でした。時間を金で買うこともやりました。ロードマップに示された開発においてはどこに向かうかではなく、どれだけ短時間で駆け抜けるかが勝負になります。確かにビジネスにおいて、スピードは極めて重要です。しかしながら最近はLSIの開発もスピード一辺倒では立ち行かないことが明らかになってきました。新たなコンセプトを必要としています。従来の民生用電子機器やITだけでなく社会的なインフラのための産業用技術も再び重要になるでしょう。
 欧州やMITを中心とする米国の東海岸は基礎的研究開発をじっくり行う風土があります。慌ただしい現在にあって、EDN Japanを読んで東海岸の風を感じながら技術の本質や今後の技術開発の方向性についてじっくり考える時間を持つことも大切でしょう。


エレクトロニクス業界の 羅針盤としての役割に期待
伊藤 達氏  ルネサス テクノロジ社長&CEO
 EDN Japan創刊5周年、誠におめでとうございます。
 エレクトロニクス専門誌として発行部数世界一のEDN誌が日本語版を創刊され、5年の間に着実に発行部数を伸ばし、確固たる地位を築かれたことを大変喜ばしく思います。
 ルネサス テクノロジが発足して今年の3月でちょうど3年になりますが、設立時点で既にEDN Japanが発行されていたことは、グローバルな世界を相手に取り組む当社のエンジニアにとって、大変心強いものでした。昨年9月には誌面を刷新され、詳しい技術情報がより見やすくなり、新設された独自のコラムの内容も貴誌独自の視点からテーマが取り上げられており、大変魅力的だと思います。
 今後、貴誌が半導体を含むエレクトロニクス業界の羅針盤としての役割をさらに強められることを祈念し、お祝いのあいさつとさせていただきます。


市場や技術の動向を 幅広くとらえることが重要
澤部 肇氏 TDK 代表取締役社長
 EDN Japan誌が創刊5周年を迎えられ、誠におめでとうございます。心よりお祝いとお慶びを申し上げます。
 デジタルコンバージェンスが進み、さまざまな機器の構成が変わり、それに連れてエレクトロニクス分野の産業構造も急速に変化しています。一昔前は、製品のベンチマークは、競合他社の動きを見ていればよかったわけですが、状況は大きく変わっています。例えば、ブロードバンドの普及に伴い通信は記録の競合になってきています。今後は市場、技術の動向を幅広くとらえることがますます重要になります。
 事業的にも地理的な差が無くなりつつあり、製造、販売、開発すべての面でのグローバル化が強いられています。このような環境のもとで、ヨーロッパ、米国に地盤を持ったEDN誌が、日本、中国をはじめとし、アジア諸国にも広く配布され、その地域の読者のニーズを把握し、情報を提供してくれることは大変ありがたいことです。同時に、日本発の技術や新製品の発信を行うという役割も重要であり、これらの面でのますますの発展を心から期待しております。


産業界のスピードに遅れず、 変化に柔軟に対応することこそ、成長のカギ
Jerry Fishmen氏 米Analog Devices社 社長兼CEO
 EDN Japan創刊5周年、おめでとうございます。急速に変わりゆくエレクトロニクス産業において本当に素晴らしい成果だと思います。Analog Devices社も昨年40周年を迎えました。業界のトップを走ることを心がけていたからこそ、この記念すべき年を迎えられたと思っており、EDN Japanに対し敬意と共に共感を覚えます。EDN誌は常に私たちと共に歩み、トレンドを予測し、問題を提起し、役に立つエレクトロニクス情報と産業の知見を提供してくれます。当社と当社の顧客は、世界中のどこにいようと貴誌の質の高いサービスの恩恵を受けてきました。
 エレクトロニクス産業で長くポジションを維持し成功を収められるかどうかは、新しい市場と絶え間ない技術の進化にいかにして対応できるか、にかかっています。Analog Devices社とEDN誌は基本のミッションに集中しながら、変化への対応を一緒に成し遂げてきました。Analog Devices社のミッションは顧客が直面する信号処理問題を解決するのをお手伝いすることです。
 過去20年でもっともドラマチックな進化を遂げたのは、民生製品でした。私たちのデバイスが使われている製品には、10年前には存在しなかったものもたくさんあります。例えば、デジタルカメラやDVDプレーヤ、デジタルテレビなどです。これらの製品に使われるデバイスの販売期間は極めて短くなっています。
 かつてはテレビが米国の全世帯の1/4に普及するのに26年もかかりました。しかし、インターネットの世帯普及率はテレビと同じ数値を獲得するのにわずか7年しかかかりませんでした。2002年に登場したDVD装置が、米国の世帯の1/4に普及するのに必要な期間はわずか5年くらいでしょう。こうした数字は私たちの業界が信じられない速度で動いていることを物語っています。
 こうした中、私たちの信号処理技術は、アナログやミクスドシグナル、DSP、さらにはMEMS技術へと多様化していきました。顧客へ提供するサービスもそれぞれの用途にあわせて対応するようになっています。また、最近ではシステム設計全体を見据えた提案も行っています。加えて、私たちは、通信機器や車載製品へもターゲットを広げてきました。
 世界的にも、私たちのビジネスは米国中心からアジアの多くの顧客へと広がりつつあります。私たちは産業界の変化と共に常に変化し続けています。
 EDN Japanは5周年という節目を迎え、歴史の大きな一歩を踏み出しました。EDN Japanが今後数10年に渡り大きな成功を収められることをお祈りします。また、業界の専門家の人たちの記事をより多く読めることを楽しみにしています。


EDNと一緒に エンジニアの諸問題を解決
Lothar Maier氏 米 Linear Technology社CEO
 エレクトロニクスは、私たちの日常に溢れ、ますます広がりを見せ始めています。電子システムの設計者は、かつてないほど厳しい問題に直面しています。画期的な最終製品を開発し市場にいち早く出荷しなければならないからです。高級な民生機器や無線通信機器、ノート型パソコンやPDA、カーエレクトロニクスに使われるマイクロエレクトロニクスなどが高度に成長していくさまを私たちは目の当たりにしてきました。その結果私たちメーカーが提供する高性能なアナログLSIを使って設計する方法をエンジニアが理解する必要が高まってきました。
 私たちのアナログLSIは、幅広い最終製品に使われるデジタルとアナログの世界を結ぶ橋渡しとして欠かせません。当社のフィールド・アプリケーションエンジニアが私たちの高性能LSIと共に、次世代システムの設計者のお手伝いをします。パワーマネジメントから高性能データ変換器にいたる設計上の問題は高まってきています。私たちは、EDNとパートナーを組み、こういった問題を持つエンジニアのお手伝いを喜んでいたします。数年に渡り、Linear TechnologyはEDNおよびその読者の方たちと強い関係を構築してきました。この関係がこの先も続くことを願っています。EDN Japan創刊5周年、おめでとうございます。この成功が続くことをお祈りします。


エンジニア必須の読み物になったEDN Japan
John F. Schirmer  EDNワールドワイド、グループパブリッシャー
  EDN Japanチームの皆さん、おめでとうございます。創刊してもう5年も経ったなんて信じられません。日本市場でこの雑誌が新たに誕生し、EDNがまさにグローバルな関係を築けた時のことを思い出すと今でも興奮します。
  当時、EDN Japanが日本市場の支持を得られるかどうか、疑問視する人たちもいました。しかし、EDN Japanチームは、日本市場においてもこの雑誌が必要とされることを確信していたのです。良質な記事をエンジニアの方たちにお届けすることによって、EDN Japanはエンジニアに必須の読み物として受け入れられ、エレクトロニクス市場を動かす力ともなってきました。今後の活躍を楽しみにしています。


EDN Japanバンザイ
Martin Savery EDN Europe発行人、 Graham Prophet EDN Europe編集長
David Marsh 英国コントリビューティング・テクニカルエディター Wolfgang Pately EDN Europeドイツ語版編集長
 EDN Japanにかかわるすべての皆様、創刊5周年、おめでとうございます。フランス、ドイツ、英国のEDN Europeから皆様にお祝いを述べさせていただきます。
 2001年3月にゼロからスタートしたEDN Japanは、米国以外で出版しているEDNグループで最大の部数と売り上げを誇る存在になってきました。同時に日本ではエレクトロニクス技術分野で強い日経エレクトロニクスと並ぶ競争誌となりました。
 EDN Japan5周年、本当におめでとう。2011年には10周年を迎えることになりますが、そのお祝いを今から楽しみにしています。


5年はまだ一里塚
 Wai Chun Chen EDN Asia発行人
 創刊5周年おめでとうございます。5年というのはまだ一里塚にすぎません。今後さらに発展されることを祈ります。

欠かせない存在になった EDN Japan
Kirtimaya Varma EDN Asia編集長
 EDN Japanはこの5年間、日本の設計技術者の声を大事にしながらエレクトロニクス業界に尽くしてきました。今日ではEDN Japanは設計技術者にとって欠かせない存在になり、この分野の発展と共に進んでいくことでしょう。

次号予告 2006年4月号
・組み込みシステムに最適な プロセッサの選び方
・安全なシステム作りのための量子暗号技術
・ノイズに強い高速アンプを選ぶ
・カーエレクトロニクス設計に挑む
・ESDから回路を守る
・シミュレーションを使うRF ICフィルタ設計


EDN Japan誌は、電子技術者を対象として無償配布しています。読者対象ではない方も、年間1万5000円(12冊、税込み)でご購読頂けます。購読を希望される方は、弊社サーキュレーション部宛てにお申し込み下さい。

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EDN Japan 2006年3月号 no.61 ISSN 1346-2148
発行人 渡辺 克也
編集ディレクター 津田 建二
編集長 馬本 隆綱
アソシエイト・エディター 鴨川 学
伊藤 達哉
川村 祥子
サーキュレーション 村山 広介
菅原 千代子
オンライン 上野 康雄
マーケティング 河村 啓史
松井 美樹
セールス 湯浅 嘉章
乙部 睦子
佐藤 圭太
杉田 順治
広告進行 木村 和子
デザイン 北山 隆弘
監修 京都大学 和田 修己
東京工業大学 松澤 昭
編集協力 RBIJ編集委員 渡辺 二之

EDN誌  
発行人 John Schirmer
編集長 Maury Wright
エディター Margery Conner/Kasey Clark/
Matthew Miller/Warren Webb/
Michael Santarini/Brian Dipert/
Robert Cravotta/Frances T Granville/
Maura Hadro Butler/Brad Thompson

EDN Europe誌  
発行人 Martin Savery
編集長 Graham Prophet

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発行人 Raymond Wong
編集長 Kirtimaya Varma

EDN China誌  
発行人 William Zhang
編集長 John Mu

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