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DESIGINIDEAS
2005.11
光アイソレータでデジタル部品をESDから保護
Emerson Segura カナダLifescale Global Diagnostics社
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 周囲の状況によっては、ESD(静電気放電)現象がラッチアップを誘発して、デジタル回路に損傷を与えることがある。例えば、ESDによって、通常はCMOSデバイスの一部を形成している寄生トランジスタが、結果的にSCR(シリコン制御整流器)になってしまうのである。ひとたびESDが発生すると、そのSCRがCMOSデバイス間に低抵抗パスを形成し、大電流が流れてしまう。回路から電源を即時に取り除かないと、デバイスに損傷を与える可能性がある。人間との相互作用によるESDは、工業用や医療用のモバイル機器にとって、大きな問題となっている。ESDから保護するために、たいていの医療用/工業用機器では、ESD電流に対して、アース回路を必要とする。しかし、モバイル機器では、アース付き電源コンセントがない環境が現状である。
 ESD対策のアースが取れないときにもラッチアップ故障から高価な機器を保護するためには、図1のような電源遮断回路を付け加えれば良く、ESDによるラッチアップが起きたときに損傷を防ぐことができる。正常な条件下では、ESDに敏感な機器の消費電流によってセンス抵抗R6の両端に生ずる電圧は小さい。R4とR5による分圧回路によって、光アイソレータIC1を構成するLED部分のリセット電流のスレッショルドが決まり、正常な動作電流消費のもとでは、LEDは点灯しない。
図1 過電流スパイクを検出すると電源を遮断し、静電気放電が誘発したラッチアップから自動復帰する。
図1 過電流スパイクを検出すると電源を遮断し、静電気放電が誘発したラッチアップから自動復帰する。

 IC1のコレクタ出力は、定常時オンのMOS FET Q1に印加するゲート電圧を制御する。ラッチアップが起こると、消費電流が1桁以上も急増する。R6に大きな電圧降下が生じ、IC1のLEDを点灯し、IC1のフォトトランジスタを導通状態にしてQ1をオフし、数msでESDに敏感なデバイスへの直流電源を遮断する。これに加えて、この回路は、電源遮断からの自動復帰が可能な設計になっている。
 リセット電流スレッショルドとR4、R5との関係は次式で与えられる。
 (R4+R5)/R4=(IT×R6)/VLED
 ここでIT≧(VLED)/R6、VCC>VLEDである。
 ESDによって誘起されるスレッショルド電流ITは、光アイソレータのLEDの順方向電圧降下VLEDをセンス抵抗R6の値で割った値以上にする。また、電源電圧VCCは、LEDの順方向電圧降下より高くなければならない。抵抗R1はIC1のベース漏れ電流のパスを提供し、抵抗R3とR2はQ1をオフにするゲート電圧を決める。
 図1において、光アイソレータに用いられているLEDの順方向電圧降下は1.2Vである。この図の値の場合、ESDによって誘発される電源電流が約300mAを超えると、回路は瞬間的にVCCを遮断する。抵抗6個、MOS FET 1個、光アイソレータ1個であり総コストは量産時に約1ドルと少ない。
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