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2005年4月号
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高齢者や障害者を支援する
「人に優しい」通信技術
高齢者や障害者など、身体的に制約のある人にとって、外界とのコミュニケーションを取ることは難しい。しかしテクノロジの発展によって、「閉じこもり」がちの人々を支援するさまざまなツールが提供されるようになった。ここに紹介する例は、米国のことではあるが日本も高齢化社会に入りつつあり、人ごとではない。部分的には日本の方が進んでいるものもあるが、高齢化社会への取り組みのひとつの動きとして受け取っていただきたい。(編集部)
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10年ごとに行われる米国国勢調査。その最新版である2000年の調査結果によると、エレクトロニクス業界と高齢者が短期的、長期的に密接なかかわりを持つという興味深い結果が得られた。65歳以上の米国人の数は、1900年には310万人であったのに対し、1999年には3460万人以上にまで増大した*1)。同期間に米国人の全人口に対する65歳以上の占める割合は、25人に1人から8人に1人にまで上昇した。劇的な医療技術の向上とそれに伴う平均寿命の伸びに加え、出生率の急落がこの傾向に拍車をかける主な要因となっている。
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「閉じこもり」を解消する技術とは
人口の高齢化は、米国に限った現象ではない。米国国勢調査局の推定によると、世界の65歳以上の人口は、毎月80万人の割合で増加しているが米国は65歳以上が占める割合の高い国の32番目にすぎない*2)。1999年から2000年で増加した世界の高齢者人口の4分の3以上は開発途上国である。そしてこの傾向に変化の兆候はなく、1990年から2020年の間に、65歳から74歳の人口は74%増加するものと予想されている。
このように人間は長生きするかもしれないが、身体能力はいや応なく減退し、「閉じこもり」状態を増やすことになる。さらに、移動の制限は高齢者だけでなく衰弱性疾患を持つ若い人においても存在する。このように隔絶されてしまう人々の気力を維持するためには、顔を合わせた直接の触れ合いに代わる外界との仮想的な相互作用が必要である。
定年に近い人や既に定年を迎えた人にとって、このことは直接関連してくるだろう。家族や友人の中に「閉じこもり」の人あるいは「閉じこもり」になりそうな人がいて、その人のために通信技術を選び、整備を行っている読者もいるかもしれない。
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Webカメラの自動顔追跡機能は、よりユーザーフレンドリな環境をもたらす
出典:シンガポールCreative Technology社 |
現在、米国の多くの家族は、合衆国全域あるいはさらに世界中へと散らばり、家庭内に閉じこもっている人々と、直接顔を突き合わせた触れ合いができなくなっている。
一方で、エレクトロニクス技術は豊富な通信機能を提供することができる。しかし、直感的に使えて保守・点検が不要でないと、これらの問題を解決することはできない。言い換えれば、それを使用する理由が障壁を上回っていなければならないのだ。
遠隔医療などの分野では過去数年間で大きな進歩を遂げ、お金がかかり、行きづらい通院をある程度不要にした。例えば、米マサチューセッツ州Danversにある非営利団体North Shore Elder Servicesと、その近くのBeverly Hospital Health Disease Management Servicesおよび米ミネソタ州Eden PrairieにあるAmerican TeleCare社は共同で、医者が「閉じこもり」の患者の体重や血圧、心拍数を遠く離れてモニターできるシステムを開発した。
昨年の夏、National Naval Medical Center(国立海軍医療センター:メリーランド州Bethesda)に入院している負傷した海兵隊員は、遠隔医療によって400マイル(約644km)離れた場所から自分の子供が生まれるのを見ることができた。企業はまた、医者に診てもらうためにはるばる遠いところまで出かけなければならないか、あるいは標準以下の治療しか受けられない病院に行くしかない過疎地域の患者に、遠隔医療を展開している。
場合によっては、そのようなシステムは、電話線とモデム程度のものしか必要としない。しかしアプリケーションが進化し、より要求が厳しくなるにつれて、家庭内に高度なIT基盤が必要になってくる。いつ、どのように高齢者がそういった基盤を受け入れるようになるかは不明である。実際、「閉じこもり」の人の経済状態には制約があることも多く、医療費が優先順位事項になるため、費用は常に重大な関心事である。
最も重要なネットワーク
費用を考えると、ブロードバンドによるインターネット接続を提唱することは、一見、感覚的に違うように思える。しかし幸いなことに、既に今日の米国家庭の約20%にブロードバンドが普及している。また米国インターネットユーザーのブロードバンド普及率は50%を超え、ブロードバンド接続費用の低下と歩調を合わせて増えてきている*3)*4)。 例えば、主要な大都市周辺では、月額20米ドル未満で、ケーブルやDSL*接続ができるのは周知の事実だ。ブロードバンドを導入する際、電子メールやファイル転送、マルチメディア・ストリーミングなどの要求にこたえるダウンストリーミング帯域幅の性能については、通常必ず考慮しているはずだ。しかし、アップストリーム帯域幅にも同等、いやそれ以上の関心を払うべきである。というのもここで取り上げているアプリケーションの多くは、データ転送という意味では対称性、つまり双方向性のものだからである。
古い家の電話配線は、DSL環境にとって不都合になる恐れがあることも留意すべきである。また、ほとんどの地域では、従来のPOTS*の契約をしなければDSLの利用自体ができない。この「抱き合わせ」の要求は、VoIP*による電話のアプローチに逆行している。ケーブルインターネット・サービスも、同様にケーブルテレビとの「抱き合わせ」が要求されることが多い。もっとも、家庭内にいる「閉じこもり」の人の多くは、長時間テレビを見ているため、ケーブルを利用したブロードバンドの選択肢が一番よいかもしれない。
家庭内に高速インターネット接続を引き込んだ後、それをどのようにさまざまなネットワーク周辺装置に分配し、接続すればよいのだろうか。電力線をLANに利用するという手法もあるが、今までのところ、信頼性にムラのある実績しか残していない。DSLと同様、古い家でのAC配線設備では問題が起こりやすい。*5)それに対し、無線ネットワークは、設置が容易で外観上のメリットもある。ただコードレス電話や電子レンジの近くでは電波の減衰や障害が生じることも多く、その信頼性はまだ不確かである。高齢者や障害者を納得させ、家中に配線できるのであれば、見た目には美しくないが、信頼できるカテゴリー5のケーブルがおそらく最も確実な方法だろう。
特に「閉じこもり」の人が遠く離れて生活しており、頻繁に訪問できない場合には、ネットワークの選択や設定の際に、長期的な保守・点検方法を考慮しなければならない。ルーターの設定画面はパスワードで確実に保護されるべきではあるが、最終的には、WAN接続からHTTP*やTelnetによりアクセスできるようにすべきである。WANからLANのクライアントをモニターしたり、再構成したりするのに必要なファイアウオールの「穴(ホール)」をわざと開けておく必要がある。そして、特に夏場の午後に毎日激しい雷雨となるフロリダ州地方など、頻繁にAC電圧降下や停電に見舞われる地方では、UPS*の価値を過少評価してはならない。(図1)
人にやさしい技術
米Microsoft社の「Windows XP」や米Apple Computer社の「OS X」で実証されたように、アプリケーションやオペレーティングシステムのバージョンが上がるにつれて、パソコンはますます簡単に使えるようになってきている。初期設定さえすれば、ユーザーがその後、ソフトウエア環境を微調整する必要性が生じても最小限で済む。また、あなたが各種の設定をできるのであれば、コストのかからないLinuxを利用するのもよいだろう。
米AMD社や米Intel社は快く思わないかもしれないが、あなたの周りの「閉じこもり」の人が、高解像度および高フレームレートで高品位ビデオの編集をしたり、最新のシューティングゲームで遊ぶことに夢中になっていたりするのでなければ、既存のパソコンでも処理速度や機能の点で十分に要件を満たしている。
ただし、音声認識に関しては豊富なRAMと大容量のハードディスク装置、さらに高速なCPU性能が必要となる。その音声認識システムに関して、米ScanSoft社は、米IBM社のソフトウエア「ViaVoice」を再販している一方で、より一般的な「Dragon NaturallySpeaking」も提供している。またMicrosoft社の最新の「Office」も音声認識機能を搭載しているし、Macintosh用としては、米MacSpeech社の「iListen」が、よく推奨されているなど、かなり普及してきている。
これら音声認識は一見したところ、身体的な制約によりマウスやキーボードを使うことが困難な人にとって理想的なナビゲーションであり、データ入力の方法のように思える。しかし、これがコンピュータとやりとりするための唯一の方法でないのであれば、提案する前にもう一度よく考えてみる必要がある。音声認識技術は、各ユーザーの音声特質を十分に学習した後であっても不正確さが残るのが実情だ。また高齢者は、こうした音声の設定に長い時間がかかることに我慢する忍耐力を持ち合わせていないかもしれない。そして、体の衰えが進むのに伴い、避けられない音声全般の衰えに加えて、健康状態によって声の強さや音質の変動があることも、さらに精度の低下を招くことになる。
それでも音声認識を試すのであれば、マイクにお金を使うべきである。口のすぐそばにくるマイク付きのヘッドセットは、廉価なブームマイクやモニターに内蔵されたマイクよりもずっと良い選択肢である。もっと良いのは、米Andrea Electronics社などから販売されているアレイマイクだ。これは、自動的に周囲の雑音を検出し、取り除くことができるため、ユーザーはヘッドセットと悪戦苦闘する必要がないのだ(図2)。ただし、たいていのパソコンはマイク入力端子が1チャンネルしかないので、同社が提供する「USBD-2A」などのUSBアダプタを、アレイマイクに付加する必要がある。
「閉じこもり」の人のLAN設定をモニターしたり、制御したり、再構成したりする機能は、そのネットワーク上にあるすべてのコンピュータにも与えるべきである。「Windows XP Professional」は、追加費用なしでリモート・デスクトップのサーバー機能をサポートしている。無償のクライアント・プログラムにより、Apple社のOS Xベースのコンピュータに加え、Windows 95以降のMicrosoft社のOSであれば、どのバージョンのコンピュータからでもパソコンを制御できる。それ以外ではフリーウエアのVNC*もよいだろう。一方、米AT&T Labs社オリジナルのVNC製品の後継である「RealVNC」は、サーバーからクライアントに一度に画面分のピクセル情報を転送するので、遅いとはいえ、オペレーティングシステムに対して最も汎用性のあるアプローチである。「TightVNC」や「Ultra VNC」など、VNCの変種は、性能を向上させるためにグラフィックス・サブシステム固有の仕掛けに頼っている。その結果、すべてのハードウエアやソフトウエアの構成で動作するわけではないので注意が必要だ。
ところで、すべて装備の整ったコンピュータにお金を使ったり、「閉じこもり」の友人にそれを勧めたりする前に、その人がシステムで何をしたいのかを考えなければならない。もちろん電子メールやウェブ閲覧はおそらく必要だろうが、そういった基本的な機能以上に広がらないのであれば、潜在的な問題をはらむパソコンはおそらく過剰だろう。その代わりに、Microsoft社のMSN TV(従来のWebTV)のセットトップボックス・システムなど、数は少なくともより目的を絞った機能を持つ構成を考慮すべきである(図3)。「閉じこもり」の人がパソコンのパワーユーザーであるとは考えない方がよい。単純な設定が結局はよいアプローチとなるのだ。
より易しく、使いやすくなる電話
通信機能の向上は多くの問題を解決してきてくれた。従来のコード付きの電話に代わるコードレス電話は、緊急時のために自分の手の届く範囲に通信装置を置いておきたい人に安心を与えることができる。その電話を20米ドルかけて米Plantronics社のヘッドセットにすると、以前は受話器を持つのに疲れて会話を短く切り上げなければならなかった人でも長い時間、会話が可能になる。そして、よく使う電話番号を登録することによって、目と手の連係動作機能が低下した人には、ダイヤルするイライラ感が低減される。
特に、FCC*がIP電話に対して、州政府による課税の禁止もしくは規制を決めている現在、家計の厳しい「閉じこもり」の人にとって、IP電話は財政的に大きな救いとなることが見込まれる。まずは「http://www.testyourvoip.com」を訪ねて、これが選択肢となるかどうか調べ、慎重に進めるべきである。
「Skype」などのコンピュータを使用したサービスが最も費用が安く、Windowsでの実地試験ではわずかに遅延するが見事な音質という結果を出している(本稿の執筆時点では、Macintosh版とポケットPC版はまだベータ版だった)。そしてSkypeのユーザーはSkypeを搭載したほかのパソコンに無料で電話することができ、「SkypeOut」を使用すれば、一般電話への通話も可能となる。ただし、一般電話からSkypeのアカウントに電話をかけることはできない。またSkypeは、カナダのHigh Criteria社の「Total Recorder」など、パソコン上のほかの音声プログラムと干渉し、使用不可となってしまうことがあるのも1つの注意点である。
またSkypeに関して最近、非商業利用では無償、商業利用では有償のソフトウエアAPIをリリースすると発表されたものの、ほかのパソコンベースのインターネット電話製品との互換性の妨げとなる独自のプロトコルと音声コーデックを採用しているので、この点も注意が必要だ。
VoIPが抱える問題点
完全な機能を発揮するSIP*ベースのVoIPサービスは、ほとんど遅延のないすばらしい音質を提供している。またSkypeとは異なり、従来の電話と完全な互換性がある。例えば、米deltathree社および米BroadVoice社は、さまざまな場所におけるさまざまな時間、そして各ブロードバンドインターネット接続方式やプロバイダでの試験において、おおむね良好な結果を残している。またこれらのサービスは、パソコン間のファイル転送、HTTPやFTPサーバーからのダウンロード、電子メールやウェブ閲覧など、ほかのLANやWANの機能が同時に使われている場合でも、良好に動作する。
特にBroadVoice社のサービスは、米国内およびその他20カ国との通話が無制限で、月々19.95米ドルと経済的である。しかし、場合によっては相手先の人や留守番電話が応答するまで、電話の呼び出し開始時に着信音が鳴らず、無音状態となることがある。また、試験期間中、ほぼすべてのブロードボイスを発信した最初の数秒間、電話の音声はひずんでいた。
これらの立ち上げ時の不具合は、ベータ版のうちはどんな技術であってもよくあることで、やがては修正される可能性が高い。
とはいえ、これらの小さな問題には目をつぶったとしても、VoIP特有の解決困難な問題も残っている。例えば、何らかの原因でルーターと電話間のLAN接続やルーターとインターネット間のWAN接続が切断された場合には、電話は機能しなくなってしまう。またIPアドレスと正確な地理的な相関が取れないことから、VoIPでは「911」の緊急通報サービスが利用できないのも大きな問題だ。多くのケーブルインターネットやDSLインターネットで普及している動的IPアドレス割り付けも、この問題をさらに複雑にしている。
この厄介な問題に対し、差し迫った応急処置的アプローチとして、緊急番号に電話した際、アカウントに割り付けられたIPアドレスをトラッキングし、ファイル上にあるそのアカウントの所有者の住所を、該当する緊急通報サービスの担当者に転送するといったVoIP顧客のサービスシステムがある。多くのルーターは、動的アロケーションが変更となった場合には、更新されたIPアドレスを自動的に送信できるようになっている。これは、「DynDNS」などのドメイン名サービスでも有用な機能である。
一方、台湾のZyXEL Communications社は、「P-2002L」VoIPアダプタで、別のアプローチを提供している(図4)。 何らかの理由でVoIpの接続が切断された場合や、緊急番号911やそのほかのサービス番号をVoIPの中継ぎを介さずに直接サポート担当者に転送したい場合には、発信を豊富なPSTN*回線に転送するようにP-2002Lを設定できる。これは長距離通サービスや特化型の機能がない基本的な構成なら、安価である。
VoIPはほかにもいくつかの制約があるため、状況によってはその技術を使用できなくなるかもしれない。VoIPは、TDD*の別名でも知られるTTY*をサポートしていない。個人別電話帳やそのほかの印刷物、あるいはオンライン・ディレクトリにはVoIPアカウントの電話番号は含まれていない。そしてVoIPはダイアルアップのホームセキュリティや衛星テレビシステムとは連携していない。
表情も見られるテレビ会議
「1枚の絵は1000の言葉に値する」──。「閉じこもり」の人々にとっては、コンピュータスクリーン上のビデオ映像は、実際の人の顔を見る次善の策である。シンガポールのCreative Technology社が提供する「Web-Cam NX Ultra」などの現代の最新のインターネット・ビデオカメラは、テレビ会議の概念をテストするための理想的なプラットフォームを提供している。自動顔追跡をサポートする補間式デジタルズーム機能により、ユーザーは動きを止める必要がない。これには音声用のヘッドセットが含まれるが、ユーザーにとっては煩わしいため、アレイマイクとパソコンのスピーカーが代用されることになるかもしれない。システムサイドのUSB接続に従い、USB1.1では12Mビット/秒、USB2.0では480Mビット/秒というように、フレームレートとサイズは自動的に検出し調整される。
カメラから出力される広帯域のビデオ信号は、LAN内での使用には最適であるが、インターネットを介してやりとりしている人にとっては、アップストリームの通信速度がボトルネックとなる。ADSLサービスは通常、アップストリームの帯域幅の上限を128kビット/秒としている。ユーザーのパソコンから送信されるデータには音声とビデオ情報に加え、誤り検出訂正、フレーミング、そのほかのプロトコル・オーバーヘッド・ビットなどが含まれることを考えてみるとよい。従って、ブロードバンドインターネット接続とはいえ、切手ほどの大きさの映像や低速なフレームレートになってしまうことにすぐに気づくだろう。ケーブルネットワークのアップロード速度は、各ノード集約ポイントに接続されたユーザー数に依存するが、一般的には128kビット/秒〜512kビット/秒の範囲である。最大の帯域幅に近ければ、一応満足できる大型フレーム電話会議が可能となるが、それも両方の参加者がケーブル接続されている場合だけである。
Windows XPに付属する「Windows Messenger」は、良好なテレビ会議が行えるが、複数のステップからなる認証プロセスが分かりにくい。まず双方向の音声あるいはチャットの接続を確立し、次に各ユーザーがビデオを有効にする。「Windows Messenger」は、ほかのWindows OSプラットフォーム上のMSNメッセンジャーと電話会議を行うことはできない。Windows XPユーザーは、MSN Messengerもシステムにインストールしなければならない。この記事ではテストしていないが、メッセンジャー同様のMacintoshバージョンとして、「iChat AV」が挙げられる。米D-Link System社やそのほかのサプライヤーが、パソコンを使用しない場合の、専用テレビ電話システムを提供している。。
モニタリングで自然に見守る
病気で苦しんでいる人が、特に自分から電話をかけた場合、会話の中で自分の状況をすべて打ち明けないことはよく知られている。そうした状況の中、低解像度のWebカメラの映像からどれだけの人の顔の情報を読み取ることができるだろうか。家に閉じこもりがちな友人や家族をもっと自然に、でも注意深く見守りたいならば、WebブラウザからモニターできるIPベースのビデオカメラをインストールすることを考えるべきである。例えば、D-Link社は、有線および802.11bや802.11g無線LANの装置ファミリーを豊富にそろえて提供している。「DCS-5300」ファミリーなどの最新世代のモデルでは、パンやチルト、ズームなどの各機能の遠隔制御もサポートしている(図5)。 「見張る」ことだけを意図しているのであれば、「閉じこもり」の人はIPビデオカメラの設置の申し出を拒むかもしれない。しかし、この観察機能がもたらすセキュリティの向上は、説得力のある販売戦略となるだろう。
おそらく家全体をカバーするだけのカメラを設置することはできない。どうすれば、今、友人あるいは家族が家のどの部分にいるかを調べることができるのだろうか。「閉じこもり」の人が家を離れるという出来事が起こっても、基地局(Enhanced 911と呼ばれる)までの近さとともに、多くの携帯電話に搭載されたGPS機能は、あなたや公共サービスの担当者がその人の居場所を特定する手助けをする。
しかしこの方策は、家を離れた人が電話を持っていて、しかも電源が入っている場合にしか機能しない。米Wherify Wireless社などの各社は「GPSロケーター」で、音声通信機能を除き、費用を低減している。このシステムは1900MHzのCDMA*携帯電話ネットワークを採用、所有者の位置を追跡・特定し、プッシュボタンの緊急応答要求を会社のオペレーターに伝えるようにしている。
RFIDやBluetoothでは、通信距離が非常に短いので実用的な使用とはなっていない*6)。Apple社の共同設立者であるSteve Wozniak氏の最新のベンチャー企業、米Wheels of Zeus社は異なる方針を取っている。高価で電力を消費する通信中心の携帯電話ネットワークに頼って個人の居場所を追跡する代わりに、同社は各接続拠点が約3kmをカバーする独自の低速、低消費電力の無線ネットワーク「wOz Net」を展開する計画を持っている。Wozniak氏のGPS対応の構想は信頼できるかもしれないが、過去の独自ネットワークが失敗に終わっていることや、公共Wi-Fiによるインターネット、「WiMax」の将来性を考慮すると、その実現は疑問である*7)。 |
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| 用語解説 / 会社情報 |
*1) 参考文献
http://www.usinfo.pl/aboutusa/society/demographics.htm |
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*2)参考文献
http://www.census.gov/PressRelease/www/releases/archives/aging_population/000370.html |
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*3)参考文献
http://www.ntia.doc.gov/reports/anol
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*4)参考文献
http://www.websiteoptimization.com/bw/0411 |
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【DSL】 digital subscriber line |
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【POTS】 plain old telephone service 音声通話サービス |
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【VoIP】 voice over internet protocol |
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*5)参考文献 Dipert, Brian, "A man, a LAN, a plan," EDN, Aug 19, 2004, p.22 |
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【HTTP】 hypertext transfer protocol |
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【UPS】
uninterruptible power supply
無停電電源装置 |
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【VNC】
virtual-network-computer |
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【FCC】
Federal Communications Commission
米連邦通信委員会 |
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【SIP】
session initiation protocolセッション開始プロトコル |
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【PSTN】
public switched telephone networks
公衆交換電話網 |
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【TDD】
telecommunication devices for the deaf
聴覚障害者のための通信機器 |
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【TTY】
text telephone |
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*6)参考文献
Dipert, Brian, "Reading between the lines: RFIDs confront the venerable bar code," EDN, Oct 14, 2004, p.48 |
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*7)参考文献
Dipert, Brian, "Wireless network's fast, on-the-go access makes waves," EDN, Nov 8, 2001, p.49 |
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【CDMA】
code-division multiple-access
符号分割多重接続 |
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