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designideas
2004年12月号
電源ICを使ったLEDの定電流駆動回路

ジョン・ロ・ジュディチェ、 ビー・シン・ウォン 米STマイクロエレクトロニクス社
John Lo Giudice Vee Shing Wong STMicroelectronics
 LED*が光源として注目を浴びている。従来の光源に比べて、効率や信頼性が高い場合が多い。LEDは電池と抵抗を組み合わせただけの簡単な電源でも動作させられる。ただし、直列接続のLEDを定電流モードで駆動した方が、LEDの順方向電圧降下のマッチングをとる必要がなく、LEDごとの輝度ばらつきを抑えることが可能だ。このほかスイッチング電源を使えば、バラスト抵抗を用いて電流を制限する方法に比べてさらに効率を高められる。
 図1はスイッチング・レギュレーターIC「VIPer22A」(IC1)を使って構成した定電流回路である。定格1WのLEDを2〜8個駆動できる。この回路は抵抗R6に生じる電圧降下を監視することで動作する。このR6の電圧降下を帰還信号として利用することで、R6とLEDに流れる電流を制御する仕組みだ。
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 オペアンプIC「TSM103」(IC2)にはオペアンプ2個と基準電圧源が集積されている。このうち一方のオペアンプを比較器として機能させ、R6の電圧降下と、基準電圧源の出力をR5とR7からなる抵抗分圧器で分圧した0.175Vの基準電圧を比較する。この比較器の出力で帰還ループを形成し、R6の電圧降下を0.175Vに保つ。すなわちオペアンプの出力でフォトカプラーIC(IC3)を駆動し、IC3を介して帰還信号を1次側のスイッチング・レギュレーターIC(IC1)に伝達するわけだ。図1に示した回路を搭載したプリント基板とそのレイアウト例を図2に示した。
 LEDの駆動電流(IOUT)はIOUT=V5/R6で計算できる。ここでV5はIC2の5番ピンの電圧である。より高い駆動電流を出力するようにR6の値を変更すれば、定格が3Wや5WのLEDを駆動することも可能である。ただし、回路に使用する部品の最大定格電力を考慮する必要がある。定電流出力型の電源回路では、変圧器と回路部品の定格によって出力電圧が決まってしまう。2〜8個のLEDを直列に接続した場合、LEDによる電圧降下はLEDが2個のときに約7V、8個のときに約28Vと大きく変化する。この電圧降下の大きさは変圧器の1次側に伝達され、スイッチング・レギュレーターIC(IC1)のVDD端子に印加する電圧と、IC1に集積されたパワーMOS FETにかかるドレイン・ソース間電圧(VDS)を設定する。
 図1では、次の3点に注意して変圧器回路を設計した。1つ目は、スイッチング・レギュレーターICのVDD端子に印加可能な電圧範囲が9〜38Vということである。2つ目は、スイッチング・レギュレーターICの許容消費電力が最大12Wということだ。3つ目は、パワーMOS FETのドレインに印加できる最大電圧である。ドレインには、入力電圧と巻線比によって決まる変圧器の出力電圧(NP/NS)・VOUTを足し合わせた大きさの電圧がかかる。これをスイッチング・レギュレーターICの定格である730V以下に抑えた。
 2〜8個のLEDを駆動する場合には、VDD端子に印加される帰還電圧が出力電圧に比例することを考慮しておく必要がある。帰還電圧を制御できるように、変圧器の巻線比は、LEDの数が最も多い場合の出力電圧に合わせて選択する。LEDの数を減らせば、帰還電圧は小さくなる。もし2個のLEDを想定して変圧器を設計すると、8個のLEDでは帰還電圧の大きさが4倍になるため、スイッチング・レギュレーターICの定格を超えてしまう可能性がある。変圧器の2次側とVDD端子側の巻線比は、2個のLEDを駆動する場合に、VDD端子の電圧が入力電圧範囲の最小値9Vになるように決める。LEDの数を増やすと、VDD端子の電圧は過電圧シャットダウンが機能する電圧(最小38V、標準42V)までLEDの数に比例して増加する。

用語解説 / 会社情報
【LED】
light emitting diode
発光ダイオード
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