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designideas
2004年10月号
マイコンと光電池で構成する簡単なフォトタイマー

アベル・レイナス 米アーマトロン・インターナショナル社
Abel Raynus Armatron International, Inc.
 筆者は最近、周囲が暗くなると自動的にランプを点灯し、一定の時間だけ点灯状態を維持する装置が必要な場面に出くわした。自分で一から設計するのは面倒なので、市販品が入手できないか調べてみた。ところが、手ごろな価格で購入できる製品は見当たらなかった。手に入りそうだったのは、暗くなるとランプを点灯し、明るくなるとランプを消灯する「光スイッチ」のような製品や、周囲の明るさにかかわらず、設定した時間だけ負荷に電源を供給する「タイマー」のような装置である。こうした製品はいずれも、筆者が必要とする以上の余計な機能を備えていた。そしてなにより、価格が高かった。
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 そこで筆者は結局、必要とする機能だけを安価に入手するため、光スイッチとタイマーの機能を兼ね備えた「フォトタイマー」を自作した(図1)米フリースケール・セミコンダクタ社*の8ビット・フラッシュ・マイコン「MC 68HC908QT2」(IC1)と光電池(フォトセル)を組み合わせたものだ。IC1は8ピン・パッケージ封止のロー・エンド向けマイコンである。実際に製作してみると、市販品を購入するよりも安価かつ簡単に所望の機能を実現できた。
 スイッチS1を「マニュアル」の位置に設定すると、ランプは直ちに点灯する。このときマイコンは電池から切り離され、動作が停止している。S1を「オート」の位置に切り替えると、周囲が暗くなるまでランプを消灯状態に保ち、暗くなるとランプを点灯させる。その後、ユーザーがあらかじめ設定しておいた時間が経過すると自動的にランプを消灯する。オート動作時は電池からマイコンに電源が供給される。このマイコンをタイマーとして機能させるわけだ。
 今回はランプを消灯するまでの時間(点灯時間)を1時間あるいは2時間、4時間、6時間の4通りに設定できるようにした。S1をマニュアルからオートに切り替えたときの初期設定では、点灯時間は1時間に設定されている。点灯時間の変更は押しボタン・スイッチS2を使う。S2を押し下げるごとに点灯時間設定(モード)が図1中の表のように切り替わる仕組みである。D1とD2LED*である。LEDのオン(点灯)/オフ(消灯)の状態で、設定したモードを確認できる。
 設定した点灯時間が経過すると、マイコンの制御によってランプが消灯する。いったん周囲が明るくなって、再び暗くなるとランプを点灯し、設定済みの点灯時間だけ点灯状態を維持する。スイッチS1がオートの位置にある間、この2つの動作を自動的に繰り返す。毎日、夜になると一定時間だけ点灯するランプとして機能する。
 今回採用したマイコン(IC1)は、発振周波数が12.8MHz±5%の発振器を内蔵している。RC発振回路を外付けしたり、発振回路に使用する部品の許容誤差に頭を悩ませたりする必要がない。この発振器を時間基準として利用することで、ランプの点灯時間を簡単に制御できた。
 さらに設計を簡単にするために、いくつかの工夫を施してある。マイコンのPA5端子(2番ピン)には光電池用の抵抗を外付けしていない。PA5端子には30kΩのプルアップ抵抗が内蔵されているからだ。D1とD2は台湾のライトオン・テクノロジー社のLED「LTL-4231T-R1」を使った。抵抗を内蔵しているため、マイコンと直接接続できる。このほか、R2を省くことも可能である。ただしその場合は、S1をオートに切り替えたときの点灯時間の初期設定が、2時間(モード1)になるので注意が必要だ。
 ランプへ供給する電源の制御には米リテルヒューズ社のトライアック「L2004F31」を採用した。ランプに供給する電流を、マイコンから供給する3mAのゲート・トリガー電流でオン/オフできる。最大4Aの電流をランプに供給可能だ。マイコン用のC言語プログラム・リストは米EDN誌のウエブ・サイトからダウンロードできる*4)
 タイマーとしての機能は、マイコンのプログラムによって容易に変更可能である。例えば、点灯時間の設定を今回の4つのモードからさらに増やせる。ただしこの場合にはプログラムの変更のほか、設定モード確認用のLEDを追加する必要がある。追加可能なLEDの数はマイコンのピン数によって制限されてしまう。LEDの代わりに7セグメントの表示器を使って点灯時間を表示し、使い勝手を高めることもできる。この場合にはマイコンの出力を表示器に直接接続したり、デコーダーICを介して接続したりすればよい。点灯時間の初期設定(モード0)を、マニュアル設定時と同様に、周囲の明るさによらずランプを常時点灯させるようにプログラムしておけば、スイッチS1を省くことも可能だ。
 マイコンは今回採用した品種でなくても構わない。例えば、16ピン・パッケージ封止品の「MC68HC908QY2」を使えば、利用可能な入出力ピン数は13本に増える。また、光電池の代わりに、温度センサーや圧力センサー、モーション・センサーなどを組み合わせてランプのオン/オフを制御することも可能である。

用語解説 / 会社情報
【米フリースケール・セミコンダクタ社】
米モトローラ社の半導体子会社。モトローラ社の半導体部門が分離独立した。設立は2004年4月。
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【LED】
light emitting diode
発光ダイオード
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*4)
米EDN誌のウエブ・サイトから無償でダウンロードできる。アドレスは下記の通り。
http://www.reed-electronics.com/ednmag/contents/images/di3441l1.txt
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