雑誌無償購読申込み 最新号 バックナンバー 広告資料請求 EDN Japanについて お問合せ
雑誌無償購読申し込み
メールニュースレター登録
登録内容変更
アナログ IC/ディスクリート
電源/電池/コントローラー
PLD / メモリー
組み込みシステム
コンピュータ&ボード
EDA/IP/CAE/ソフトウェア
電子部品
計測器
ディスプレイ
デジタル家電
通信・ネットワーク
カーエレクトロニクス/産業機器
EDN Japan 記事検索
検索方法の詳細
雑誌無償購読申込み ニュースレター登録 この記事に対する感想/ご意見
designideas
2004年6月号
簡単に構成できるビット誤り率測定システム

イスラエル・シュナイダーマン イスラエルのロスレア・イスラエル社
Israel Schneiderman Rosslare Israel Ltd.
 デジタル変調信号受信機の受信品質はビット誤り率(BER*)で表される。BERとは、ある一定時間に受信したビット列の中にどのくらいの誤りビットが含まれているかという比率である。通常BER測定では、疑似ランダム・ビット列で変調したRF周波数帯の信号を被測定物である受信機に入力する。
 今回は疑似ランダム・ビット列の代わりに、0と1を繰り返すだけの単純な方形波信号を使ってBERを測定する方法を提案する。受信機に入力した疑似ランダム・ビット列と、受信機が出力した疑似ランダム・ビット列の同期を取る必要がない。このため通常のBER測定に比べて測定システムを大幅に簡略化できる。方形波信号は受信機が実際の運用状態で受け取る信号とはかけ離れているものの、実用的な信頼性のBER測定結果を得ることが可能である。
Advertisement
 測定システムの概略を図1に示す。受信機などの被測定物のほか、任意波形発生器(ファンクション・ジェネレーター)とRF信号発生器、BER測定ボードを用意する。BER測定ボードは数個のICと数個の個別部品だけで簡単に構成できる。
 まず、任意波形発生器(ファンクション・ジェネレーター)を使って方形波信号を作り出す。この方形波信号はRF信号発生器とファンクション・ジェネレーターの両方に入力しておく。RF信号発生器は入力された方形波信号を信号源としてデジタル変調信号を生成する。被測定物はRF信号発生器からのデジタル変調信号を受け取って復調し、受信データとしてBER測定ボードに出力する。この受信データからBER測定ボードが誤りビットを検出する。
 検出した誤りビットをオシロスコープの画面に表示したり周波数カウンターを使って計数したりすれば、BERが求められる。ここで、デジタル変調信号と受信データのデータ伝送速度は方形波信号の周波数の2倍になることに注意してほしい。例えば方形波信号の周波数を500Hzに設定した場合、データ伝送速度は1kビット/秒になる。
 誤りビットはごく簡単に検出できる。被測定物に入力するデータは常に1と0の繰り返しデータであると分かっているからだ。受信データに2個の連続した1または0のビット列(「11」あるいは「00」)を検出したときに、1ビットの誤りが発生していると考えられる(図2)。実際には方形波信号のビット遷移に同期したサンプリング・クロックを使って受信データをサンプリングし、サンプリングした受信データ中に含まれるビット列00と11を検出する。BER測定ボードがこの役割を果たす。
 図3にBER測定ボードの回路図を示した。サンプリング・クロックはBER測定ボードに入力した方形波信号から生成する。具体的にはエクスクルーシブOR(EXOR)ゲートIC(IC2A)とR2、C1を使って生成する。R2とC1の値は、サンプリング・クロックのパルス幅が方形波信号の1パルスの10%程度になるように選択する。比較器IC(IC1)とポテンショメーター(P1)は可変遅延発生器である。方形波信号に対する受信データの遅延時間を許容するために用意した。サンプリング・クロックが受信データのエッジ付近で発生するように、遅延時間を調節しておく。
 受信データは、1番目のフリップフロップ(IC3A)でサンプリング・クロックに同期したタイミングでサンプリングされる。続いて、2番目のフリップフロップ(IC3B)とエクスクルーシブOR(EXOR)ゲートIC(IC2B)が、ビット列00または11を検出する。3番目のフリップフロップ(IC4A)とトランジスタ(Q1)は、誤りビットの信号波形を整形して出力するために設けた。
 誤りパルスはオシロスコープを使って捕そく可能である。例えば、1kビット/秒のデータ伝送速度においてBERが10−2(100ビットに対して1ビットの誤り)になるときの受信信号レベルを求めたい場合は次のようにできる。つまりオシロスコープの掃引時間を100msに設定しておいて、1回の掃引で平均1個の誤りビットが検出されるようになるまでRF信号発生器のRF出力レベルを下げればよい。
 実際にRF信号発生器「HP 8647A」を使って、ベルギーのメレキシス社のトランシーバーIC「TH7122」のBERを測定した結果を示す。ファンクション・ジェネレーターの方形波出力を信号源としてRF信号発生器でオン・オフ変調(OOK*)信号を発生させ、トランシーバーICに入力した。RF信号発生器の搬送波周波数は868.35MHzである。
 RF信号発生器のRF出力レベルを調節して、あるBER測定値を得られるときのRF出力レベルを記録した。結果はBERが10−3のときに−107dBm、BERが10−2のときに−108 dBmであった。この測定結果はトランシーバーICのデータ・シートの仕様値と一致している。
 なお、OOK信号を使用する際にはRF出力レベルに注意する必要がある。ほとんどのRF信号発生器は振幅変調(AM*)によってOOK信号を生成する。従ってOOK信号の実際のRF出力レベルは、RF信号発生器に表示されたRF出力レベルから3dBを差し引いた値になる。この考え方は周波数偏移変調(FSK*)など、ほかの2値変調方式にも適用可能である。

用語解説 / 会社情報
【BER】
bit error rate
ビット誤り率
▲本文へ戻る
【OOK】
on off keying
オン・オフ変調。ASKの一種。100%変調のASKである。
▲本文へ戻る
【AM】
amplitude modulation
振幅変調
▲本文へ戻る
【FSK】
frequency shift keying
周波数偏移変調
▲本文へ戻る
「design ideas」への寄稿のお願い
米国EDN誌の日本語版「EDN Japan」は、米EDN誌と同様に「電子技術者の仕事に役立つ」誌面作りをモットーに掲げ、米EDN誌で注目を集めた記事の翻訳のほか、日本国内で独自に取材し執筆した記事を掲載して行く予定です。
弊誌「EDN Japan」では、「design ideas」と呼ぶ1ページ前後のコラムを毎号6ページ〜8ページ掲載しています。これは、米EDN誌の「名物コラム」で、電子回路設計などの現場で働く電子技術者の皆様からのご寄稿により成り立っています。そこで半導体メーカーや電子機器メーカーの電子技術者のほか、大学などの研究者、一般の方(コンサルタント業務に携わる方など)の皆様からの「design ideas」へのご寄稿を募集します。
【記事内容】
電気/電子回路の新たな提案とその説明。
半導体製品に組み込まれた新たな回路の紹介。
半導体/電子部品の面白い使い方。
半導体/電子回路の性能を引き出す、あるいは部品の弱点を補う回路の提案。など。
上記以外のテーマについては、別途ご相談ください。
【原稿の長さ】
原則として1〜2ページ。文字数は約1000〜1500、図版は1〜3点程度です。
【原稿料】
採用原稿に対して、400字当たり3000円(税込み)。
【注意点など】
未発表のものに限定します。
ご寄稿いただいた原稿は、EDN Japan誌で選考させていただき、採用/不採用を決めさせていただきます。
掲載した原稿の著作権はEDN Japan誌に帰属します。
ご寄稿いただいた原稿は、EDN Japan誌のほか、米国EDN誌やEDN Asia誌、EDN China誌、EDN Europe誌に掲載される可能性があります。
原稿のご寄稿ほか、ご質問・ご要望などは こちらまで。
雑誌無償購読申込み ニュースレター登録 この記事に対する感想/ご意見
Reed Electronics Group
Electronic BUSINESS Japan | Design News Japan | Semiconductor INTERNATIONAL | DETAIL JAPAN
EDN Japanについて | 広告掲載について | サイトマップ | お問合せ
 Copyright (C) 2000-2007 Reed Business Information Japan K.K. 
個人情報に関する方針 | 著作権・リンクについて | 会社情報