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designideas
2004年4月号
並列接続したLEDへの供給電流を均一にする

中川雅之 マキシム・ジャパン
Masayuki Nakagawa Maxim Japan
 白色LED*を液晶パネルのバックライトとして使用するケースが増えている。現在は、中小型パネルでの採用が中心だが、今後は大型パネルでの採用が増えて行くだろう。現在、大型パネル用バックライトとして使われているCCFL*(冷陰極管)には水銀が含まれるため、欧州を中心にCCFLの使用を避ける企業が増えているからだ。
 白色LEDを使って大型パネルのバックライトを構成する場合は、多くのLEDチップを使う必要がある。接続方法は2つ。すなわち直列接続か並列接続かだ。例えば、直列に接続すると各LEDの明るさは均一にできるものの、駆動電圧が高くなるという問題がある。一方、並列に接続すれば低い電圧で駆動できるようになるが、各LEDの明るさにばらつきが生じやすくなる。
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 明るさのばらつきは、順方向電圧降下の製造ばらつきと、配線の寄生インダクタンスの違いによって生じる。一般にそれぞれの白色LEDに対して直列に抵抗(バラスト抵抗)を接続することで、ばらつきを吸収する*1)。しかし、バラスト抵抗は順方向電圧降下の製造ばらつきを吸収できるものの、配線の寄生インダクタンスの違いには対処できない。さらにバラスト抵抗自体にも、ばらつきがある。そこで今回は、この2つの原因に効果がある対応方法を紹介する。
 平衡リアクトルを使う方法である。考え方自体は、大電力分野(大型の整流器など)において古くから知られていたものだが、高周波の低電圧分野ではあまり使われていなかった。回路図を図1に示す。並列に接続した白色LEDに、逆特性のトランスを取り付けた回路である。ただしこの回路は、パルス電流に対してしか効果を発揮しない。注意してほしい。回路動作は以下の式で記述できる。
 VF1+E=VF2−E
すなわち、平衡リアクトルで発生する電圧Eは、
 E=(VF1−VF2)/2
で求められる。
 またE=LI/tであるため、2つの白色LEDに流れる電流の差ΔIは、
 ΔI=(VF1−VF2)t/2L
で算出できる。すなわち一方の白色LEDに流れる電流がΔIだけ増加して、もう一方に流れる電流がΔIだけ減少する(図2)。こうして2つの白色LEDに流れる電流をコイルのインダクタンス値を利用して調整する仕組みである。
 例えば、パルス電流の幅を10μsと仮定し、平衡リアクトルのインダクタンス値を50μH、2つの白色LEDにおける順方向電圧降下の差を0.1Vとすると、最大で1mAの電流差を吸収することができる。通常、白色LEDの駆動で1mAと大きい電流差が発生することはほとんどない。従って、今回の方法は、さまざまな白色LED駆動回路に適用できると言える。
 なお平衡リアクトルは、リング状の磁性体(フェライト)コアに2本の電線を逆方向に貫通させることで実現できる。電線の直径などの問題から、2本の電線をコアに通すことができない場合がある。この場合はコアを2つ使う。それぞれコアに電線を貫通させ、さらに双方のコアに補助巻線を巻く。この補助巻線を磁気平衡を保つように接続することで平衡リアクトルを実現できる。

用語解説 / 会社情報
【LED】
light emitting diode
発光ダイオード
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【CCFL】
cold cathode fluorescent lamp
冷陰極管
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*1)
明るさのばらつきを、バラスト抵抗を使って吸収する方法については、米マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ社の白色LED駆動IC「MAX1848」のアプリケーション・ノートを参考にされたい。 
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