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designideas
2004年4月号
波形合成ICでステップ・モーターを駆動する

ノエル・マクナマラ 米アナログ・デバイセズ社
Noel McNamara Analog Devices, Inc.
 ステップ・モーターは民生機器や工業機器、軍用機器などに広く使われている。こうした用途の一部では、モーターの回転速度を細かく制御したい。個体の搬送装置などが代表例である。図1は、2個の標準論理ICで構成したステップ・モーターの制御回路である。ただしこの制御回路だけでは、ステップ・モーターを駆動できない。可変周波数のクロック信号を用意し、ステップ端子に印加する必要がある。
 米アナログ・デバイセズ社の直接デジタル波形合成*IC「AD9833」を使えば、ステップ端子に入力するためのクロック信号を簡単に作り出せる。この直接デジタル波形合成ICはサイン波あるいは三角波を合成して出力できるほか、方形波を出力する機能を備えている。今回は、この方形波出力をステップ・モーター制御回路のクロック信号入力として利用する。
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 使用する直接デジタル波形合成ICはD-A変換器を内蔵している(図2)。このD-A変換器を使ってサイン波と三角波を出力する。ただし、方形波出力時にはD-A変換器を使わない。D-A変換器への入力データの最上位ビット(MSB*)を直接VOUTピンに出力する。D-A変換器は経由しない。VOUTピンの電圧を最上位ビットの論理レベルに応じて0VとVDDに変化させることで、電圧振幅がVDDの方形波を出力する。
 出力する方形波の周波数を変更する際には、直接デジタル波形合成ICの周波数レジスターに設定値を書き込めばよい。設定可能な周波数の分解能は、直接デジタル波形合成ICに内蔵した位相累算器のビット幅と動作用マスター・クロック(MCLK)の周波数によって決まる。内蔵した累算器は28ビットである。このため、MCLKの周波数が25MHzのときには、0.1Hzと細かい分解能で周波数を設定できる。
 図3にステップ・モーター制御システムの全体図を示した。直接デジタル波形合成ICのVOUT出力を図1に示したステップ・モーター制御回路に入力する。直接デジタル波形合成ICはマイコンが3線式インターフェースを介して制御する。ステップ・モーターを停止させるには、直接デジタル波形合成ICの周波数レジスターに「0」を書き込めばよい。VOUTピンからの方形波出力が止まり、ステップ・モーターの回転は停止する。
 紹介した回路では、直接デジタル波形合成ICのD-A変換器を動作させる必要がない。このため、D-A変換器を待機(スリープ)状態に設定できる。スリープ状態に設定するための制御ビットを制御レジスターに書き込めばよい。こうすると、直接デジタル波形合成ICの消費電流を2mAと小さく抑えられる。MCLKの周波数を下げれば、消費電流をさらに小さくできる。使用した直接デジタル波形合成ICは10ピンの小型パッケージに封止されている。このため、ステップ・モーター制御システム全体はごく小さなプリント基板に実装可能である。

用語解説 / 会社情報
【直接デジタル波形合成】
direct digital synthesis
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【MSB】
most significant bit
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