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designideas
2003年12月号
7セグメント液晶を2線だけで制御する

ハンス・クローバス 米EEC
Hans Krobath  
 図1は、スタチック駆動方式*の7セグメント表示液晶パネルを2線式インターフェースで制御する回路である。米アトメル社*の8ピン小型マイコン「ATtiny12」(IC1)を使った。液晶パネルは米ルーメックス社*の「LCD-S401C-52TR」である。このパネルは4けたの数字を表示できる。1けた分の表示は7セグメントの電極を利用する。各数字の間には小数点を、さらに2けた目と3けた目の間にはコロン(:)を表示できる。
 マイコンの出力は、データ信号DSDとクロック信号SCKの2つだけだ。データ信号は、8ビット・シフト・レジスターIC「74HC164」(IC2〜IC5)のデータ入力端子A、Bと、液晶パネルのコモン電極端子COM1、COM2に入力した。一方、クロック信号は、シフト・レジスターICのクロック入力端子CLKと接続する。シフト・レジスターICの出力端子QA〜QHは、4けた表示に対応するセグメント電極と、小数点またはコロンの表示用セグメント電極に接続した。なお、マイコンとシフト・レジスターICの電源電圧VCCは2.7〜5.5Vである。
 実際に液晶パネルを駆動する場合は、各セグメント電極とコモン電極の間に交流の方形波を印加しなければならない。今回、この交流方形波は、マイコンのソフトウエア*1)を使ってシフト・レジスターICとコモン電極を制御することで作成した。まず液晶パネルに表示するデータを用意する。次にこのデータをデータ信号とクロック信号を利用して、シフト・レジスターICに書き込む。すべてのデータの書き込みを終えると、データ信号を低レベルに設定する。このとき液晶パネルの各セグメント電極は、シフト・レジスターICの出力によって低レベルまたは高レベルの電位に保たれている。一方、コモン電極の電位はマイコンのデータ信号がそのまま入力されるため、低レベルである。
 マイコンは、この一連の処理を1ms以下と短い時間で実行する。その後、この状態を保持したままで16msの遅延ルーチンに入る。すなわち、各セグメント電極とコモン電極の電位を16msだけ保持する。遅延ルーチンが終わると、次にシフト・レジスターICの出力論理値を反転させるデータをシフト・レジスターICに書き込む。その後、マイコンのデータ信号を高レベルにする。続いて遅延ルーチンに入り、この状態を16ms間保持する。
 使用した液晶パネルの応答時間は数10msである。これと比較するとシフト・レジスターICにデータを書き込む時間は十分に短い。このためセグメント電極とコモン電極の電位が高速に変化しても、液晶パネルの表示には影響を与えない。マイコンは16msの遅延ルーチンを1サイクル当たり2回実行する。従って、液晶パネルの駆動信号は32msの周期になる。この32msを外部アプリケーションの処理に使える。
 8ピンの小型マイコンとホスト・マイコンの接続にはI2Cインターフェースを使った。小型マイコンは、液晶パネル制御とI2Cインターフェース制御を受け持つ。従ってホスト・マイコンは、液晶パネル制御にリソース(ソフトウエアとハードウエア)を使う必要がない。タイミング制約も気にする必要がない。I2Cインターフェースはビット同期式で、データ転送速度は0〜40kビット/秒である。
 液晶パネルに表示する情報は、ホスト側からI2Cインターフェースを介して小型マイコンに送る。この際の転送方式は2つある。1つは、3バイトの2進整数を使って転送する方法だ。小型マイコンは、受け取った3バイトのうち2バイトを4けたの10進数に変換する。これが4けたの7セグメント表示に対応する。残りの1バイトは小数点やコロンの表示に変換する。この方法は、2進数で表した測定結果や計算結果を液晶パネルに表示する際に使いやすい。
 もう1つは4バイトを使う方法だ。液晶パネルのセグメント電極すべてに1対1で対応するデータを用意しておいて、直接マイコンに転送する。この方法を使えば、数字以外にも文字や記号を7セグメント・パターンを利用して表示できる。

用語解説 / 会社情報
【スタチック駆動方式】
1つの電極端子に1つの表示セグメントを接続して駆動する方式。
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【米アトメル社】
Atmel Corp.
米国の半導体メーカー。ホームページはhttp://www.atmel.com/
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【米ルーメックス社】
Lumex, Inc.
液晶パネルやLEDなどの製造/販売を手掛ける米国企業。ホームページはhttp://www.lumex.com/
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*1)
プログラムのソース・コードとオブジェクト・コードは、米EDN誌のホームページで入手できる。アドレスは下記の通り。
http://www.reed-electronics.com/ednmag/contents/images/di3205.zip
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