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2003年9月号
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端子設定で多様な基準電圧を供給できる回路
| V マノハラン |
インド在住 |
| V Manoharan |
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図1に使用したIC1「REF01」は、ツェナー・ダイオードを埋め込んだ基準電圧ICである。出力は10Vで、雑音と温度ドリフトが小さいことが特徴である。ただし図1の回路は10V出力だけでなく、5V出力も得られる。これに加えて−5Vと−10V、2つの出力の和が10Vの非平衡電圧を出力できる。前述のREF01のほかには、単一利得の反転増幅器IC2を使った。表1と表2は、出力電圧をジャンパー接続の関数として定義したもの。オプションとして、REF01の代わりに5V出力の基準電圧IC「REF02」を使った場合も記述した。
| 表1 端子設定により出力可能な電圧 |
| IC1 |
ジャンパー線設定 |
VOUT1(V) |
VOUT2(V) |
| REF01 |
1と2を接続 |
10 |
-10 |
| REF01 |
1と3を接続 |
5 |
-5 |
| REF02 |
1と2を接続 |
5 |
-5 |
| REF02 |
1と3を接続 |
2.5 |
-2.5 |
| 表2 非平衡電圧の出力値 |
| IC1 |
R2/R1 |
VOUT1 |
VOUT2 |
| REF01 |
A |
10/(1+A) |
−10A/(1+A) |
| REF02 |
A |
5/(1+A) |
−5A/(1+A) |
図1において、REF01を使用して、ポイント1とポイント2をジャンパー線で接続した場合を想定してみる(IC1の4番端子は接地に接続される)。この場合は、IC2はIC1出力の10Vを反転させる。この結果、VOUT2には−10Vが現れる。
次に、ポイント1とポイント3を接続した場合を想定しよう(IC1の4番端子はIC2の出力に接続される)。VOUT1をXVとすると、VOUT2は
−XVになる。REF01はこの出力と4番端子の間を強制的に10Vに設定する。従って、X−(−X)=10、2X=10と記述でき、この結果X=5Vとなる。このジャンパー線設定では、VOUT1から5Vが得られ、VOUT2から−5Vが得られる。VOUT2の出力を正確に−5VにするにはR1とR2の値の整合を取り、さらにそれらの温度係数の整合も取らなければならない。
次にR2/R1=Aと設定し、ポイント1とポイント3を接続した場合を想定する。この場合、反転増幅器の利得はAである。従って、VOUT1とVOUT2は非平衡電圧を出力し、この和は10Vになる。VOUT1=10/(1+A)、VOUT2=−10A/(1+A)と記述できる。
この回路は柔軟性が高い。このため数種類の基準電圧源を設計したり、在庫として用意しておく必要が無くなる。さらにこの回路はデュアル出力の基準電圧源として働く。外付けの基準電圧源を必要とするA-D/D-A変換器や携帯型計装機器、デジタル・マルチメーターへの応用が可能だ。反転増幅器には、オフセット電圧が非常に低い「OP07」、もしくは雑音が非常に小さい「OP27」を推奨する。
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