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2003年7月号
短距離RF通信
ICの低電力化で用途が拡大


電子機器と電子機器の間を結ぶ短距離RF通信が、その適用範囲を広げつつある。これを支えているのがトランシーバーICの低消費電力化だ。無線LANや無線PANなどに向けたICとは違い、短いメッセージを低い消費電力で送ることに最適化することで実現した。RF通信を利用したIDタグも市場をにぎわせる。当初は在庫管理や物流管理といった分野に使われてきたが、現在では、セキュリティー用のIDタグなど人間が身に付ける用途にも浸透しつつある。

ジョシュア・イズラエルソン
Joshua Israelsohn
 電子機器間のコミュニケーションは、2つのタイプに分けることができる。1つは、人間が通信(ペイロード)メッセージを直接作る、または直接利用するタイプ。もう1つは電子機器が通信メッセージを作り、電子機器の間で通信を終わらせてしまうタイプである。
 前者には、電信から衛星テレビまで、もしくは映画からストリーミング・メディアまでが含まれる。このタイプの通信は、メッセージを遠くにでも、近くにでも送り届けることができる。別の言葉で表現すれば、社会システム向けに開発した技術であると言えるだろう。後者のタイプは、一般に比較的短い距離の通信に限定される。人間の目には、その存在を確認しづらいものもある。しかしこのタイプの通信技術は、日常生活の中に気付かぬうちに浸透してきている。中には、衣服の縫い目に入り込んでいるものもあるのだ。電子メールの登場以来、人々の連絡方法は大きく変わった。これと同じようにこのタイプの通信技術の登場で、小売店や病院、そのほかの多くの場所における情報の収集方法や情報の共有方法が変化を遂げている。
 人間は、この通信技術にまったく関与しないわけではない。実際は、その一部に取り込まれている。ただし従来のように通信内容を作成したり、制御したりという形ではなく、通信を行うトリガーとして関与する。従って、多くの人はその存在に気付かない。この点が、時として論争を引き起こす理由になっている。
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ようこそ機器間コミュニケーションへ

 短距離無線(RF*)通信の最も分かりやすい例は、自動車のドアやトランクの施錠と解錠を行うRKE*(リモート・キーレス・エントリー)システムだろう(図1)。人間にとって、キーを押すことは「解錠」を意味する。しかしRKEシステムにとっては、64ビット、もしくは128ビットのシーケンス処理を開始するきっかけに過ぎない。ペイロード・メッセージは、「認証情報」と「命令」を含んでいる。確かに、人間の動作をきっかけにメッセージの送信が始まる。しかしメッセージの内容は機器だけが理解でき、人間には分からない。 RKEシステムは、電子機器を中心とした通信アプリケーションの典型例である。接続距離は短く、ペイロード・データは短い。さらに通信チャンネルのデューティー比は低い。このため多くの機器が周波数帯域を共有できる。さらに認証作業に費やす消費電力が低いことは重要である。接続端の一方は携帯性が必須で、小型で軽い電源を使う必要があるからだ。
 RKEシステムの「キー・フォブ*」は通常、小型のコイン型リチウム1次電池で2〜3年動作する。電池動作時間を延ばすために、データ伝送速度が2k〜20kビット/秒のASK*(振幅偏移変調)を採用している場合が多い*1)。
 RKE受信器は送信器に比べて、数1000倍も大きい電力容量の電源を取り付けられる。だからといって、多くの電力を消費することはできない。通常は1mA程度の電流で動作させる必要がある。ユーザーがキー・フォブを押したときに動作する送信器とは異なり、受信器は入力メッセージを監視し続けなければならないからだ。例えば、空港の駐車場に2週間駐車させた場合でも、自動車のバッテリーを消耗させてはならない。
 常に入力メッセージを待つ受信器の代替案としては、スリープ状態で入力信号をポーリングする方法がある。この場合は、瞬時に起動させると共に、ポーリング動作のデューティー比を低く抑えてわずかな電力で動くように設計する必要がある。低消費電力化の1つの方法として、チップ上で動作に必要な部分だけを選択的にバイアスする方法がある。 
 米マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ社*の「MAX1470」は、300M〜450MHzの周波数帯域に対応するスーパーヘテロダイン方式のASK受信ICである。3.3Vで動作する。動作時の消費電流は5.5mAだが、待機時は最大1.5μAまで下げることが可能だ。このICはRF入力からデジタル出力までの機能を集積した。このため外付け部品は、受動部品が2〜3個、安価な10.7MHzのIF*フィルターが1個だけである。データ伝送速度は100kビット/秒と高い。28ピンSSOPに封止した。
 集積した回路は、LNA*(低雑音アンプ)とミキサー、利得制限アンプ、フィルター、ピーク検出器、データ・スライサーなどである。データ・スライサーは、ユーザーが設定したしきい値電圧と入力アナログ信号を比較して、シリアルのビット・ストリームに変換する。PLL回路を使った直交位相VCO*を集積したことで、水晶振動子を1つ外付けするだけでチップの動作に必要なタイミング信号をすべて生成できるようにした点が特徴だ。1万個購入時の単価は1.65米ドルである。
 「MAX1473」は、前出のMAX1470に自動利得制御(AGC)回路を加えたものだ。入力のRF信号が−57dBmを超えると、LNAの利得を35dBに制限する。3.3V、もしくは5Vで動作する。パッケージは32ピンSSOPで、1万個購入時の単価は1.95米ドルである。
 MAX1473に対応するASK送信ICは「MAX1472」である。8ピンSOT-23に封止したICで、待機時の消費電流は100nAと小さい。出力パワーは−10〜10dBmの範囲で設定できる。デューティー比が50%のデータ符号化方式を採用し、315MHzで送信した場合、最大出力パワー時の消費電流は5.5mAである。1万個購入時の単価は1.39米ドルである。
 マキシム社では、評価キット「MAX1470 EV」も用意している。315MHz動作版と433.92MHz動作版の2品種をそろえる。データ伝送速度はいずれも5kビット/秒である。ただし受動部品を交換すれば、動作周波数を250M〜500MHzの範囲で設定可能だ。データ伝送速度も同様に、0〜100kビット/秒の範囲で選択できる。さらに同社はMAX1470 EVの「Gerber」ファイルを用意している。このファイルは同社のホームページからダウンロード可能だ。これを使えば、プリント基板のレイアウト設計の手間を減らせる。

マイコン内蔵で機能を拡張

 米マイクロチップ・テクノロジー社*は、ASK受信IC/送信ICにコード・ホッピング機能を搭載した。310M〜440MHzの周波数範囲を使う通信のセキュリティー性を高めることが目的だ。送信IC「rfHCS362G」は暗号鍵を使う。この暗号鍵は、送信ICのシリアル番号と電子機器メーカーのコード番号を使って生成する。その後送信ICでは、生成した暗号鍵と同期カウンターを使って、各送信ごとに69ビットのPWM*信号、もしくはマンチェスター符号*シーケンスを出力する。
 前述のマキシム社の送信ICの場合は、小型のマイコンを組み合わせれば短いデータ・メッセージを送信できる。これに対して、マイクロチップ・テクノロジー社の送信ICはマイコンを内蔵している。ただしメッセージはイベント指示だけに限定される。さらにこの送信ICは、40kΩのプルダウン抵抗を接続したロジック入力端子を4つ備える。ここにキーパッド・スイッチを接続すれば、15個までのメッセージを送信できる。パッケージは18ピンSSOPと18ピンSO。1000個購入時の単価は2.14米ドルである。
 rfHCS362は、2〜6Vの電源電圧で動作する。出力パワーは、−12〜2dBmの範囲で調整可能だ。電源電圧がしきい値以下になるとオンチップの電源監視回路がそれを検出し、受信ICに対して電池電圧低下信号を送る機能を用意した。動作時の最大消費電流は1.2mAで、待機時は最大1μAまで下がる。さらに送信ICの電池の状態を知らせる発光ダイオード(LED)の駆動回路を内蔵した。電池の状態はLEDの点滅パターンで知らせる。あらかじめ2つのパターンを用意しており、プログラムの設定でどちらかを選択できる。
 プログラマーと評価キットも入手可能だ。このほか変調方式にFSK*(周波数偏移変調)を採用した送信IC「rfHCS362F」もある。パッケージは20ピンSSOP。1000個購入時の単価は2.24米ドルである。ASK採用品もFSK採用品も、同じコード・ホッピング符号化器を搭載している。ただしFHSS*(周波数ホッピング・スペクトラム拡散)変調でFSK送信器を使う場合と混同しないで欲しい。今回のコード・ホッピングはデータ領域で作業するもので、FHSS変調器のように出力スペクトルを変えるものではない。

双方向通信用も低電力化が進む

 短距離のUHF*通信の用途は、自動車のRKEシステムのような単方向通信に限らない。双方向通信を必要とする用途もある。例えば、セキュリティーやリモート・センシング、テレメトリー、データ収集などである。
 双方向通信向けとしては、米マイクレル・セミコンダクター社*がUHFトランシーバーICである「MICRF501」と「MICRF500」を販売している。1000ペア(送受)購入時の単価は6米ドルである。いずれもパッケージは44ピンLQFP。MICRF501は300M〜500MHz、MICRF500は700M〜1GHzに対応する。変調方式はいずれもFSKを採用しており、2.4k〜128kボーの速度で信号を処理できる。
 この信号処理速度におけるデータ伝送速度は、符号化方式に依存する。一般に符号化方式は、変調信号が直流成分の影響を受けないことを基準に選択する。符号化したデータはVCOを変調してしまうので、直流成分が残っていると中心周波数のチューニング誤差が発生してしまう。このため「直流オフセットがゼロ」は必要条件なのである。例えばマンチェスター符号は、情報のレベルではなく遷移によって符号化する(図2)。従って、1つ1つのパルスはどちらか一方の情報しか表現できない。このためビット・レートは、ボー・レートの半分になる。3B4B符号を使えば、ビット・レートはボー・レートの3/4になる。 こうした背景から、MICRF50xの直流感度は不利に見えるかもしれない。しかしメリットとして生かすこともできる。例えば、FHSS変調方式を採用できるようになる。これを採用すれば、挟帯域スペクトルによる帯域内干渉が起こってもチャンネルの信頼性を改善できたり、衝突の可能性があるメッセージが多数存在する環境でもスペクトラム拡散通信技術の特性によって利得を高められる。
 MICRF500とMICRF501共に、出力パワーは10dBmと高い。ただしパワーダウン・モード時の消費電流は最大で2μAと低い。受信回路の感度は、19.2kボーでビット誤り率が10−3のときに標準−104dBmである。入力の1dB圧縮レベルは、MICRF500が−34dBm、MICRF500が−41dBm。
 このICにベースバンド機能を付加するには、外付けのマイコンが必要になる。ベースバンド機能とは、データの符号化やパケット化、周波数ホッピング、クロック再生などである。開発を短時間で終えたいなら、マイクロチップ・テクノロジー社のPICマイコン用アセンブリー言語プログラムをマイクレル・セミコンダクター社のウエブ・サイトからダウンロードできる。米ベンチャー・テクノロジーズ社*のC言語コード・セット「RFOS」を使うことも可能だ。このほかマイクレル・セミコンダクター社は、短期間でプロトタイプを試作/開発する用途に向けて、評価キットとトランシーバー・モジュールを販売している。

用途に応じて変調方式を選べる

 ノルウェーのチップコン社*が発売したトランシーバーIC「CC1020」は、424M〜470MHzと848M〜940MHzに対応している。このICはデジタル変調回路を集積しており、ASKやOOK*(オン・オフ変調)、FSK、GFSK*(ガウシアン・フィルターFSK)といった変調方式を実現できる。
 FSKは2つの搬送波周波数の間で急激に周波数を切り替える変調を行う。このためdF/dtが高い。この結果、スペクトルは2つの周波数で決まる幅よりも広くなる。一方、GFSKは周波数変化が緩やかであるため、スペクトル幅は狭い。このため隣接チャンネル漏えい電力を減らせる。この説明は、一見、直感とは逆だと感じるかもしれない。しかしGFSKでは変調時の周波数変化を緩やかにすることで、FSKよりも高いデータ伝送速度での変調を可能にしている。FHSS採用のFSK変調に対応できるように、CC1020ではPLLの応答速度を高めた。毎秒100回のホッピングに追従できる。
 CC1020は4線のSPI*を備える。これを使って、チップ内部に集積した51個のレジスターにアクセスできる。実際のアプリケーションでは、これを使ってチップを制御する。例えば出力パワーを1dB刻みで、−20〜2dBmの範囲で調整可能である。受信回路側では、VGA(可変利得アンプ)の最小利得と最大利得、利得変化のしきい値を設定できる。さらにASKやOOKに対応するために、VGAの利得を固定することも可能だ。
 このほか地域などによって異なるチャンネル幅やチャンネル間隔に対応するために、受信フィルターの通過帯域をプログラムできるようにした。12.5k〜500kHzの範囲で7つ値を用意し、この中から1つの帯域幅を選べる。この機能を搭載したことで、受信回路の感度と隣接チャンネル除去のトレード・オフを調整できるようになった。周波数ドリフトが生じやすい用途では、周波数許容度を広げるといった使い方が可能だ。例えば、搬送波周波数が868MHzのときにFSK変調を採用すると、チャンネル帯域幅は12.5kHzで受信回路の感度は−117dBmになる。受信回路のフィルターのチャンネル帯域幅を25kHzに広げると、感度は4dB低下する。さらに500kHzに広げると−94dBmまで下がってしまう。ただし外付けのスイッチを使って、受信器を送信器の出力整合回路から切り離せば、感度は2dB高くなる。
 CC1020の100万個購入時の単価は2.60米ドル。水晶振動子の周波数は7種類に対応できる。いずれの周波数の水晶振動子を採用してもボー・レートは600ボー〜153.6kボーの範囲で設定可能だ。ただし選択した水晶振動子の周波数によって、設定できるボー・レートが異なる。なお再度、実際のデータ伝送速度は、ボー・レートとデータの符号化方式に依存することを指摘しておきたい。
 チップコン社のトランシーバーICのデータ・インターフェースはNRZ*形式である。データをNRZ形式のまま通過させるか、もしくはマンチェスター形式に変換する。NRZ形式のまま通過させるメリットは、シンボル当たり1ビットで符号化できることにある。従って、ボー・レートとビット・レートは等しくなる。しかしFSK復調器の中には、マンチェスター形式に符号化されたデータや、そのほかの直流平衡データを復調した際に発生する一定の直流成分を必要とするものがある。こうした復調器との互換性を保つには、ビット・レートをボー・レートの半分にしなければならない。これはAM放送波を使ってFM放送を伝送する場合と似たメリットを享受できる。すなわち受信器の近くに存在する干渉波の影響を受けにくくなる。
 CC1020のパッケージは32ピンQFNである。さまざまなパワーダウン・モードとウエイクアップ・モードを用意しており、ユーザーがプログラミングできる。大きな送信電力や高い受信感度を必要とする用途に向けて、パワー・アンプやLNAを外付けできる機能も用意した。チップに集積したパワー・アンプとLNAで十分な場合、外付け部品は3個の抵抗器と8個のコンデンサー、2個のインダクター、1個の水晶振動子だけで済む。ただし電源のバイパス・コンデンサーは別途必要になる。
 外付けのパワー・アンプを接続する場合は(チップに集積したパワー・アンプを使う場合もそうだが)、このチップを搭載した製品が販売地域の規制に適合するように、設計する責任があることを留意して欲しい。免許不要な周波数帯域で動作する場合でも、同じことが言える(p.44の「法律を守れ」参照)。
 チップコン社から入手できるサポート・ツールとしては、開発キットやリファレンス設計、プログラミング・ツール「SmartRF Studio」がある。プログラミング・ツールは、ウインドウズ上で動作し、開発キットを介してパソコンからCC1020にプログラミングできる。62ページにわたるデータ・シートの価値も見逃せない。内容も構成も良く、開発プロジェクトに本格的に参画しない場合でも、一読する価値があるだろう。

大幅な低電力化を実現

 IEEE802.11やブルートゥースといった無線LANや無線PAN*は、2.4GHzのISM帯*を使う。この帯域は、コードレス電話や電子レンジと共用していることは、良く知られた事実である。しかし、もう1つの事実も忘れてはならない。この帯域は、リモート・センシングやデータ収集の分野でも活用されていることだ。
 2.4GHz帯は、スペクトラム拡散技術を積極的に使うことで、それぞれのネットワークがほかのネットワークからは雑音源として認識されるため共存できる。雑音のエネルギーがあまり高くならない限り、1つの地域で多数のネットワークが重複しても、サービスを運用できる。これにさまざまな変調方式を組み合わせれば、さらに多くのネットワークが共存できることになる。
 独ナノトロン・テクノロジーズ社*は「nano NET TRX」と呼ぶトランシーバーICを販売中だ。出力パワーは10dBm。屋内の最大60mの範囲であれば、データ伝送速度は2Mビット/秒、ビット誤り率は10−3を得られるという。自由空間であれば、通信距離は700mに達する。
 このトランシーバーICの最大の特徴は、ビット当たりのエネルギーが競合方式に比べると非常に小さいことだ。同社によると、ビット当たりのエネルギーはIEEE802.11の1/6、ブルートゥースの1/60と主張している。一方でIEEE802.11のベンダーも負けじと、ビット当たりのエネルギーが少ないことを利点として主張している。彼らの理屈はこうだ。データ伝送速度が高いので送信器における送信所要時間が短いため、厳密に言うと送信器の消費電力はデータ伝送速度に比例しない。このため競合方式よりも少ないエネルギーで、データを送信できるわけだ*2)
 しかしナノトロン・テクノロジーズ社のトランシーバーICは、IEEE802.11bよりもはるかにデータ伝送速度は低い。IEEE802.11ベンダーが主張する、「高速だから少ないエネルギーで伝送できる」という議論からすると、まったく逆になってしまう。しかしナノトロン・テクノロジーズ社では、エネルギー効率が高い回路を設計することでこの問題を解決した。実際に、データ伝送速度は802.11の1/2だが、動作時の消費電力は1/10以下である。
 同社は、性能の概要を発表した際に、テスト・サンプル品やテスト装置、そのほかの生データなどの詳細を明らかにしなかった。発表内容は、本当に信用できるのであろうか。しかし、こうした疑念については、反論に値する2つの事実がある。第1に、同社はシリコン・ゲルマニウム(SiGe)・バイポーラCMOS技術を採用したことだ。2.4GHz帯を使うトランシーバーのほとんどは、標準CMOS技術で製造している。SiGeバイポーラCMOS技術の方が標準CMOS技術に比べて、低消費電力のRFチップを実現できる*3)。第2の事実は、同社が開発した変調方式にある。この方式はかなり単純であるため、小型のアナログ回路で済むというメリットがある。

新しい変調方式を採用

 ナノトロン・テクノロジーズ社のトランシーバーICは、チャープ・スペクトラム拡散(CSS*)方式に基づく、4つの変調モードをサポートしている。CSS方式は、sincパルスとチャープ(もしくは線形周波数変調インパルス)の関係を利用する*4)。時間領域のsincパルスは次式で表現できる。


 これをフーリエ変換して、周波数領域で表現すると、帯域幅がBで振幅がU0の矩形波になる。実際には、sincパルスは厳密に言うと±∞ まで存在しているため、矩形波を生成することはできない。そこで生成可能な範囲でsincパルスを打ち切る。こうすると、sincパルスに対応するスペクトルの両端のロールオフ特性が乱れ、さらにリップルが発生してしまう。しかし生成された矩形波は、すべて目標としたスペクトルの範囲に収まり、隣接チャンネル帯域へのはみ出しもほとんどない。良い近似と言える。
 時間領域では固定振幅の線形周波数インパルス(チャープ)だが、周波数領域で表現すると矩形波で近似できる。sincパルスと同様にチャープ波形も、矩形波を生成可能とするために、理想的な波形を打ち切らなければならない。このため、スペクトルの端は丸くなり、帯域幅Bにわたってリップルが載るが、近似的には良い矩形波が得られる。この2つの波形の関係は、単にスペクトルの形が一致しているだけではない。SAWフィルター*のような分散遅延線を通すことで、相互に変換できるというメリットがある(図3)。 ナノトロン・テクノロジーズ社のトランシーバーICにおける送信回路は、データ・ストリームを、sincパルスで変調した搬送波周波数ωと位相成分φとして符号化する。


この変調信号を分散遅延線に通すとチャープ・パルスになる。


ここでTはパルスの時間幅で、μは変調パラメーターである。
 このトランシーバーICは、クロック信号や搬送波、チャープに使用するタイミング回路をすべて内蔵している。このため外付け部品はほとんど必要ない。10万個購入時の単価は7.50ユーロ*5)である。
 このトランシーバーICで実現できるデータ伝送速度は、オフィスの無線LAN市場では通用しそうにない。しかし産業機器向けでは、一般的に比較的短い散発的なメッセージを使い、生のデータ伝送速度よりもメッセージのレイテンシーに影響を与えるチャンネルの利用可能性やロバスト性に重き価値を置くことに注意されたい。
 さらに産業機器向けでは、入出力(I/O)に関する処理能力も重要だ。このトランシーバーICは、48ピンMLFパッケージに、4チャンネルの14ビットD-A変換器と4チャンネルのデジタルI/Oを内蔵した。これだけのI/O処理能力があれば、リモート・ノードの設計を簡略化できる。従って、工業用制御やビルの空調/照明管理、警報装置、リモート計測用途において、小型で低消費電力のマイコンが使えるようになる。
 ナノトロン・テクノロジーズ社は、評価ボードやアプリケーション・ソフトウエアのサンプル品も提供している。さらにメディア・アクセス制御(MAC*)やデータ・リンク層(DLL*)のコードを含むプロトコル・スタックも提供中だ。これをユーザーが選択したマイコンにポーティングできる。プロトコル・スタックのROM容量は4kバイトと小さい。MACはTDMA*(時間分割多重アクセス)とCSMA/CA*の両方のプロトコルをサポートする。代替経路のルーティングや128ビットの暗号機能なども備える。ネットワークのロバスト性とセキュリティーをサポートできる。

電源を必要としないRFID

 これまで紹介してきた送信ICやトランシーバーICは、搬送波周波数や変調方式、データ伝送速度について広い範囲をカバーしている。しかし至極当たり前なのだが、すべてのICが電源を必要としている。
 RFID*タグは電源を必要としない。このため、さまざまな用途で適用が始まっている。周囲を見渡せば、誰でも1つは持っているだろう。ビルのアクセス・カードは代表的なアプリケーションである。磁気カードやキーパッドによるアクセス、鍵と錠を使ったセキュリティー・システムと比較すると、RFIDタグの長所が見えてくる。まず読み取り装置に接触させる必要がない。しかも高価ではないにもかかわらず、通常ユーザーは複製できない。RFトランスポンダーは封止材を通過して読み取り装置と通信する。このためひどいほこりや汚れ、過剰な湿気ある場所のような、ほかの技術では運用できない環境でも動作する*6)。RFIDタグは安価で、その場ですぐにプログラムを書き込める。さらに軽量で、さまざまな支持体に適合できるため、アプリケーションへの統合が簡単である。支持体の中に電池を入れたアクティブ方式のRFIDタグもあり、長い通信距離を必要とする場合に有効だ。
 RFIDリンクの一方の端は読み取り装置で、多くの場合は設置型である。もう一方の端がトランスポンダーである。すなわち読み取り装置の守備範囲に自由に出入りできるタグである。読み取り装置は、RF発生回路と共振負荷(LRもしくはCR)を使って電磁場を設定する。タグは、同調タンク回路(LTもしくはCT)を内蔵している。RFIDシステムとしては、2つの結合方式が採用されている。
 1つは、2個のインダクターを接近させる方法である(図4)。すなわち弱結合の同調空芯トランスを形成する。この方法は、近距離動作の低周波素子に用いられる。ビルのアクセスIDバッジは、読み取り装置の数cm以内に近づけたときに動作する。すなわちこの弱磁気結合を利用している。もう1つは、高周波素子向けの方法である。電磁波の伝搬を利用するもので、通信距離が長いことがメリットである。例えば、高速道路の料金所のタグに使われている。
 パッシブ方式のタグは、RF電磁場のエネルギーを電源として使う。このエネルギーで、データー・ストリームを振幅、もしくは位相で変調する。アクティブ方式のタグは、第3の結合方法と言えよう。帰りのチャンネルのために第2のRF搬送波を生成し変調する。
 RFIDシステムは、3つの周波数帯域を利用できる。アプリケーションを運用する環境や通信に要求される仕様によって、使用する周波数帯域が異なる。125kHz近傍で動作する低周波素子は、トランスポンダーの向きがランダムでも、正常に動作することが特徴である。このため以下のような用途に最適だ。1つはコンベヤーを使って小包を運搬し、それに付けたタグと交信する小包搬送システム。もう1つは、1個のコンテナに入っている複数のタグ付き製品を、個々に識別する在庫管理システムである。13.56MHzで動作するタグは、コストに厳しい短距離通信用途に向く。UHF帯を使うタグは900MHz帯を使う。通信距離は2mである。
 RFIDタグとそのサポート機器の主要メーカーとしては、オランダのフィリップス・セミコンダクターズ社や伊仏合弁のSTマイクロエレクトロニクス社、米テキサス・インスツルメンツ社、日立製作所*7)などがある。このほか知名度は高くないが、スイスのEMマイクロエレクトロニック社*も有力なメーカーの1つだ。RFIDタグの一例として、同社の「EM4450」を紹介しよう。この素子は100k〜150kHzで動作するパッシブ方式のタグである。2ピンの素子で、共振コンデンサーと整流器、電圧リミッターを内蔵する。外付け部品はピックアップ・コイル1つだけである。100万個購入時の単価は21米セントである。
 すべての素子に、レーザー・プログラミングを使って、素子IDとシリアル番号を書き込む。さらに32語×32ビット構成の1KビットEEPROMを内蔵している。素子のパスワードと読み出し/書き込み保護ワード、制御ワードでEEPROMのメモリー空間のうち3ワード分を占有する。システムは、この3つのワードの組み合わせで、メモリーの読み出し可能領域と読み出し保護領域、書き込み禁止領域を特定する。パスワードは、メモリー保護領域にアクセスし、命令を実行するために必要である。いかなるモードでも、リード・バックはできない。 
 データ転送では、各行各列に偶数パリティを使う。この結果、ワード当たり45ビットのパターンとなる。読み出し保護ワードにアクセスすると、45個のゼロからなるビット・パターンが得られる。転送モードには、ビット当たり32サイクル、もしくは64サイクルのAM搬送波変調による2つのモードがある。125kHzで転送したとき、ボー・レートは32サイクル時に約3.9kボー、64サイクル時に1.9kボーに相当する。
 システムを起動すると、タグは標準読み出しモードになる。リッスン・ウインドウからスタートし、この間に読み取り装置はパターンを発行し、タグがデータの受信を準備できるようにする。タグがこのパターンを受信すると、リッスン・ウインドウ期間がタイム・アウトになった後に、自動的に1つのワードを読み取り装置に送る。タグの情報を読み出すトランザクション時間は、ボー・レートによって異なり、3.9kボー時に12.8ms、1.9kボー時に25.6msである。

便利だが…

 RFIDタグは、さまざまな用途で使われ、非常に便利なシステムである。しかしその使い方に対して議論もある。特に、プライバシーの面で問題になっている。
 パッシブ方式のタグは実質的に寿命はない。タグを有効にする際にユーザーが何かを入力する必要がない。すなわちユーザーは、タグの使用をシャット・オフできないのだ。読み取り装置の効力範囲に入ると、自動的にその内容を報告する。在庫管理や防犯といったアプリケーションに関しては問題はない。しかし商店やオフィスなどで、個人を追跡することになりかねないシステムを問題視している。製造プロセスが進化し、コショウ粒大のタグ・チップが製造できるようになるにしたがい、こうした議論が盛んになっている。
 タグやRFID素子の動作範囲を広げて、隠し読み取り装置がクレジット・カードやそのほかの所持品に埋め込まれたタグと交信できる可能性を高めるのではないかと危惧する人もいる。こうした危惧が理に適ったものであるにせよ、変化に抵抗する人の妄想であるにせよ、公序良俗に関する議論であるため、この技術の応用範囲を阻害する可能性がある。RFIDタグに関する設計者や営業担当者にとっては、製品の市場受け入れに影響する問題であるため十分な考慮が必要だ。 END

法律を守れ

 RF帯域を使ったすべての伝送技術と同様に、短距離RF通信の周波数割り当ては地域によって異なる。短距離RF通信用デバイス自体には、免許はいらない。しかし、それを使うときは、地域の規制に準拠しなければならない。
 例えば米国では、260M〜470MHzと、902M〜928MHzのそれぞれの周波数帯域に対して、CFR*(米国連邦規制条項)タイトル47、パート15のセクション15.231とセクション15.249が対応しており、FCC(米国連邦通信委員会)によって管理されている。
 セクション15.231の元では、制御や指令、識別のためのバースト・データは送信できるが、オーディオやビデオ、そのほかの連続データといったストリームは送信できない。260M〜470MHzの周波数帯では特に、玩具用の制御を排除している*A-1)。さらにチャンネルの使用時間や、デューティー比、送信出力も制限の対象である。
 規制では、送信器の電界強度を半径3mにおいて、260MHzでは3.75mV/m以下、470MHzでは12.5mV/m以下に制限し、その間は直線的に変化するものと規定している。この電界強度のときに、1つのバースト信号を送るために利用する周期的な送信のデューティー比を1時間当たり1秒以内に制限している。繰り返しではない送信は、キー入力後、5秒以内に止めなければならない。しかし送信出力を半分にすれば、周期的な信号を最大1秒間送信できる。ただし条件として、10秒、または送信バースト時間の30倍のうち、長い方の時間をオフ期間にする必要がある。
 ICベンダーのデータ・シートには、そのICのアプリケーションとして、地域によっては規制に触れてしまう提案が記載されていることもある。設計中の製品に短距離RF通信技術を採用する際は、投入する市場の規制についてチェックする必要がある。
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用語解説 / 会社情報
【RF】
radio frequency
無線周波数
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【RKE】
remoto keyless entry
リモート・キーレス・エントリー
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【キー・フォブ】
key fob
キーホルダー型のデータ送信装置。自動車のRKEシステムでは、キー・フォブのボタンを押すことなどで、ドアの鍵を掛けたり、外したりできる。
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【ASK】
amplitude shift keying
振幅偏移変調
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*1)参考文献
"Designing remote keyless entry (RKE) systems," Maxim Integrated Products, October 2002.
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【米マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ社】
Maxim Integrated Products, Inc.
米国のアナログ半導体メーカー。ホームページは、http://www.maxim-ic.com/。日本法人はマキシム・ジャパン。日本語ホームページは、http://www.maxim-ic.com/ja/
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【IF】
intermediate frequency
中間周波数
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【LNA】
low noise amplifier
低雑音アンプ
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【VCO】
voltage controlled oscillator
電圧制御型発振器
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【米マイクロチップ・テクノロジー社】
Microchip Technology, Inc.
米国の半導体メーカー。主力製品はマイコンやEEPROMである。ホームページはhttp://www.microchip.com/ 。日本法人はマイクロチップ・テクノロジー・ジャパン。ホームページはhttp://www.microchip.co.jp/
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【PWM】
pulse width modulation
パルス幅変調
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【マンチェスター符号】
Manchester Code
1ビットを表現する信号の前半と後半で信号を反転させ、ビット区間内で必ず信号が変化するようにした符号化方式。
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【FSK】
frequency shift keying
周波数偏移変調
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【FHSS】
frequency hopping spread spectrum
周波数ホッピング・スペクトラム
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【UHF】
ultra high frequency
300M〜3GHzの周波数帯域。
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【米マイクレル・セミコンダクター社】
Micrel Semiconductor, Inc.
米国の半導体メーカー。通信用や電源用の半導体を得意とする。日本法人は、マイクレルセミコンダクタージャパン。連絡先は、電話03-5428-0871。
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【米ベンチャー・テクノロジーズ社】
Venture Technologies, Inc.
米国のハードウエア/ソフトウエア開発企業。ホームページは、http://www.venturetechnologies.com/。「RFOS (RF Operating System)」は同社のホームページからダウンロードできる。 /
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【ノルウェーのチップコン社】
Chipcon AS
ノルウェーのファブレス半導体企業。主にRF向けICを開発/販売している。ホームページは、http://www.chipcon.com/
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【OOK】
on off keying
オン・オフ変調。ASKの一種。基本的には100%変調のASKである。
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【GFSK】
Gaussian filtered frequency shift keying
ガウシアン・フィルター周波数偏移変調
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【SPI】
Serial Peripheral Interface
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【NRZ】
non return to zero
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【PAN】
personal area network
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【ISM帯】
industrial, science,and medical band
無線免許を取得しなくても使える周波数帯域。具体的には2.4GHz帯である。
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【独ナノトロン・テクノロジーズ社】
Nanotron Technologies GmbH
独の無線通信向けIC設計企業。ホームページはhttp://www.nanotron.de/
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*2)参考文献
ジョシュア・イズラエルソン、「無線LAN、本命を巡る戦い」、EDNJapan、2002年8月号、no.18、p.38
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*3)参考文献
ジョシュア・イズラエルソン、「多様化するLSIプロセス、システム設計に波紋広がる」、EDNJapan、2002年4月号、no.14、p.30
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【CSS】
chirp spread spectrum
チャープ・スペクトラム拡散
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*4)参考文献
"nanoNET chirp-based wireless network," Nanotron Technologies, 2002
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【SAWフィルター】
surface acoustic wave filter
表面弾性波フィルター
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*5)
1ユーロは約136円(2003年5月末の時点)。7.50ユーロは約1023円。
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【MAC】
media access controll
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【DLL】
data link layer
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【TDMA】
time devision multiple access
時分割多元接続
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【CSMA/CA】
carrier sense multiple access /collision avoidance
搬送波検出多重アクセス/衝突回避方式。送信側から見て、伝送路が使用中でなければ送信するという制御方式。
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【RFID】
radio frequency identification
微小なRFチップを使って、人や製品などを管理、識別する技術。
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*6)
Sabetti, Anthony, "Applications of radio frequency identification(RFID)," Automatic Identification Manufacturers,
www.aimglobal.org/technologies/rfid/resources/papers/applicationsofrfid.htm
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*7)
日立製作所が開発を進めているRFIDチップを「ミューチップ」と呼ぶ。RF通信機能とROMだけを搭載するパッシブ方式のRFIDタグである。外形寸法は0.4mm×0.4mm×0.06mmと小さい。研究開発品としては、0.3mm角まで小型化が進んでいる。ミューチップに関する詳細は次のURLを参照されたい。
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【スイスのEMマイクロエレクトロニック社】
EM Microelectronic-Marin SA
低消費電力、低電圧動作のICの開発、設計、製造に取り組むスイスの半導体メーカー。RFIDタグも得意とする。ホームページはhttp://www.emmicroelectronic.com/
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【CFR】
The Code of Federal Regulations
連邦規制条項
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*A-1)参考文献
A. "Code of federal regulations Title 47, part 15," www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_01/47cfr15_01.html
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