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EDN GLOBAL REPORT
POWER
電源供給の課題に対応して

技術進歩により効率を高め、政府の新しい規制に見合う
 
 
Dhaval Dalal, ON Semiconductor
 
 米国EPA(環境保護庁)によると、現在全世界で使用されている、内蔵型および外部設置型電源装置は100億台あり、さらに年間16億〜19億台が販売され続けている。これらの新規ユニットの内、中国一国だけで3億台売れることが予測される。当然ながら、単体ごとの効率が悪いと発電量の大規模な浪費につながる。いくつかの予測によると、電力効率の向上は、全米の電気使用量の1〜2%(年間300〜600億kW時)に相当するとある。地球規模で考えると、4倍もの節電が可能になるわけだ。
 ということで、今や電源装置を設計し販売するにあたり、電力効率が最重要点になっている。米国や中国、欧州では、管轄官庁が設定したエネルギー効率規制が義務化され認証が必要となったため、電力効率を上げる動きが活発になっている。技術進歩は、コスト効率を意識してこれらの条件を満たすことが求められている。
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 標準化や認証制度は、ここ数年にわたり待機電力の削減に働きかけてきた。これにより、2010年までには地球全体で10〜15テラW時の節電が期待されている。
 待機電力の節電はすばらしいが、動作電力の効率を上げることが、規制や標準化の次の課題になり、より大きな節電が可能になる。一般的な装置の動作電力は全体の約75%になる。普及型の電源装置の多くは、60〜70%の効率をうたっている。しかしながら、これを75〜85%までに向上させることが現在の技術力では可能である。
 地球的にいうと、エネルギー条件の標準化設定と認証制度を導入するように、共同で努力がなされている途上である(表)。例えば、米国EPAと中国のCECP(エネルギー節約製品センター)は共同し、ほぼ1年間にわたって、相互の証明を可能にするための試験手順を標準化する作業に取り組んできた。10月1日付けで、CECPとEPA間で両者から認証を受けた外部電源モデルが、認可され市場に出回る予定になっている。欧州委員会もまた、同じ試験方法を地球規模で導入している。
 入力高調波低減(力率補正ともいう)は三つ目の挑戦である。EU(IEC1000-3-2)と日本には、どの電源ユニットからも電力線に漏れる高調波を制限する規制を実施している。現在、これらの基準は、75W以上の入力電源を必要とする電源装置に適用される。高調波低減は直接エネルギー節減につながっているわけではないが、電源の質を向上させるのには確かに有効である。それだけではなく、電力供給システムでしばしばネックになっている、最大時の電源・電流必要量を削減することにもなる。典型的には、高調波規制は、電源装置において入力のPFC(力率補正)に適合している。高調波規制が加わると、大胆な設計をしない限り、他の2つの規制(待機電力と作動電力)に適合させることが難しくなってくる。
 上述の課題は、業界にとってコスト重視から価値重視へと方向を変える、極めてまれな機会を与えてくれているのである。コストはもちろん最重要要素であるが、今はパフォーマンスの差別化に重点を置く。 
 高い効率を実現する技術は今でもたくさんある。部品や回路構成、完成品における昨今の進歩は、高い効率を実現してきた。例えば、今日市場に出回っているラップトップの電源アダプターの多くは、高効率の目安となる85%をゆうに超えている。そうしなければ、あの小さな装置に閉じ込められた熱で火事を起こしかねないからだ。この場合、低抵抗のMOSFETが効率の向上に大きく貢献している。さらに、PWMコントローラーが待機モードを探知し、電源装置のエネルギー消費を削減することで、待機電力の削減に大きく貢献している。
 どちらの技術も、電源装置の価格を特に押し上げたわけではない。それ以外の課題についても、同様に、電源装置業界とその部品メーカー(たとえば、磁気工学・半導体・受動部品業界)の適正な協力関係により解決できるかもしれない。技術力から言えば、半導体業界が最も貢献できる地位にある。
 
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