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| July 2005 |
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ロックするがロールはしない
低価格で高精度のジャイロと加速度計が自動車の安定性を確保する。
Bill Schweber, EDN North America, Executive Editor
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車両のシャーシを受動的および能動的に制御するために、多くのセンサーが使用されている。受動的制御は確立した理論であり、抑制制御システム、セーフティベルト・プリテンショナー、およびエアバッグの使用によって、事故での損傷を軽減することを目的としている。しかし、慎重な状況評価とシャーシ制御およびブレーキ制御を連動させて、危険な状態を予測し、事故を回避するための、新しい対策が数多く検討されている。アンチロック・ブレーキング・システム(ABS)が、こうした能動的システムの価値を証明したことにより、エレクトロニクスの部分的な自動車制御というコンセプトを広く一般に普及させた。米Analog Devices社の「iMEMS」加速度センサー・プロダクト・マーケティング・マネジャーであるDavid Krakauer氏の指摘によれば、車両の安定性に関わる制御システムは、欧州では広く受け入れられているが、「米国では、ドライバーはそれにしぶしぶ従っている」と述べている。
標準ICパッケージのラインナップに精度の高いジャイロと加速度計を低価格で提供できるようになったことから、設計者は高度なアルゴリズムと組み合わせて使用し、自動車の加速度の状態を知ることが可能となった。基本的なロールオーバー(転覆事故)防止装置に関しては、ロール軸方向の横転検出ジャイロ・センサーがあれば十分だが、実際は、ほとんど実装されていない。ジャイロ・センサーに加速度計を加えれば、アルゴリズムによって横転の前兆を検出することができる。この測定にはセンサーの精度を大幅に上げなければならない。というのも、システムとアルゴリズムによって、車体の後部が振られてロールオーバーを引き起こすオーバーステアなどの前兆を判断する必要があるからだ。
これらのセンサーの実装が、その配置と相互接続に重要な役割を果たしている。衝撃検出用の加速度計を車体の周囲に配置して、さまざまな衝撃角度を測定する。ロールオーバー慣性センサー(ジャイロ・センサーと加速度計)は、エアバッグ装置の残りの部分など、ほかの電子機器を格納している中央モジュール内に設置可能である。散らばって設置されているセンサーとの相互接続に、デジタル出力を使用する事例が次第に増えてきている。この場合、信号はセンサーでデジタル化され、バスフォーマットは第1階層(Tier 1)のサプライヤによって定義されている。もちろん、デジタル信号はすぐれた雑音余裕度を備え、ICの供給電圧低下時にも信号品質を維持する。一方で、こうした環境下では、アナログ出力信号の分解能とSN比は低下する。
同氏によれば、自動車で普及している加速度センサーの最大の問題は、第1階層のサプライヤとOEMが、標準パッケージを使用し、キャリブレーションの必要がなく、その上、特別な取り扱いを必要としない、テープとリールから直接プリント基板に実装可能な標準ICの使用を強く求めていることである。現在のところ、「それらは、位置合わせ、実装後のストレスや温度のキャリブレーションを必要としている」と、氏は付け加える。「使い始めたころは、ベンダーは冗長性を確保するために、複数のセンサーを使用していた。しかし、現在では始動時のセルフチェック機能を内蔵することが、能動的制御の要件と見なされている」と続ける。センサーの測定値とすぐれた診断アルゴリズムを組み合わせた妥当性試験(plausibility test)が、システムの信頼性と保証のための次のステップとなる。
これらの難問にもかかわらず、Analog Devices社が最近発表したことは、2億個の加速度センサーを出荷したが、そのほとんどが自動車向けであったということである。同氏は、「数年のうちに、車には、ロールオーバーと安定性制御のために3個のローGの加速度計と連動する3軸のジャイロ・センサーが実装され、それに加えて、もう一つのジャイロ・センサーが、さまざまな角度からの衝突検出用として、ハイGの加速度計に実装される」と指摘する。
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EDN GLOBAL REPORT 目次 |
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