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EDN GLOBAL REPORT
July 2005

EDN Global Roundtable
世界各地で活動しているEDNのエキスパートが一堂に会し、それぞれの担当地域において最も重要となる技術と動向について話し合いました。

 
司  会:  EDN Worldwide Editor at Large Maury Wright
出席者:  Maury Wright, Editor at Large, EDN Worldwide
Graham Prophet, Editor, EDN Europe
Kirtimaya Varma, Editor in Chief, EDN Asia
Tsuguyuki Watanabe, RBIJ Editor at Large, EDN Japan
John Mu, Executive Editor, EDN China
Pradeep Chakraborty, Correspondent, EDN Asia/India
Mike Pan, EDN Asia/Taiwan
Kwon Yong Wook, EDN Asia/Korea

 
工業用制御編

Wright:
 工業用制御は、北米では無視されることが多い製品部門なのですが、実は巨大な収益を挙げている部門でもあるのです。モーター・コントロールに始まり電源装置、電源管理に至る制御の大半は、製品の随所で消費電力を最小限に抑えることと関係があるようです。みなさんの地域では、消費電力に大きな注目が集まっていますか。また、設計エンジニアは、この消費電力の問題にどのように立ち向かっているのでしょうか。

Watanabe:
 日本においては、もちろん、民生製品メーカーも、工業用制御装置メーカーと同じくらい重点的に消費電力問題に取り組んでいます。設計エンジニアは、低電力半導体素子を選択するとともに、電源管理用のアーキテクチャをシステムレベルで開発しています。

Chakraborty:
 家電製品の消費電力は大きな関心事となっています。装置内の消費電力削減や、バッテリ寿命の延長などは、消費者にとって魅力あるオプションです。電源装置のサイズ問題に取り組むには、部品点数のほか、効率性への対応も必要です。効率性の大幅な向上を図るとともに、部品点数の削減が必要です。
 ICチップの総電力は、SoCの組み込みによって次第に増加すると考えられていました。特に、リーク電力は、90nm素子において総電力の最大40%になることもあります。バッテリ寿命の問題では、使用中の電源と予備の電源を一緒に管理することが要求されています。チャンネルについて以前から懸念されている問題(サブスレショルドリーク)に加え、ゲート酸化膜のトンネルリークもまた、90nm素子での大きな関心事となっています。もっと最近では、米Applied Materials社、英ARM社、米Cadence Design社、台湾TSMC社の各社が共同でSilicon Design Chain (SDC) Initiativeを設立し、シリコンでも有効な新しい低電力設計技術を発表しました。これは、90nm素子の試験設計において消費電力を全体で40%以上も削減するというものです。

Prophet:
 「一般工業用制御」と呼ばれるものは、欧州でも非常に大きな部門となっています。この部門に向けた製品の売り込みでは、大抵、効率性と消費電力の削減がもたらすメリットを繰り返し説明します。とはいっても、それらが常に設計者にとっての最重要事項であるとは限りません。通信システムや基地局の設計者は、限られたラックスペース、つまり密閉されたキャビネットでより多くのチャンネルを実現するよう迫られており、またそのような設計者にとっては、熱放出を最小限に抑えることこそが、真に重要な課題といえるでしょう。モーター・ドライブを開発する上では、厳格な高調波規制(欧州の法令による規制)などが優先課題となってきます。

Wright:
 みなさんの地域において、DSPはアプリケーションを制御する上で重要な技術となっていますか。また、ハードワイヤード方式のコントローラは今も広く使用されていますか。さらに、制御設計に利用されているのは、アセンブラなどの手作業を伴うソフトウエアですか、それとも、みなさんの地域のエンジニアは、グラフィック環境、ソフトウエア・ライブラリ、仮想コントロール/機器へと移行しているところですか。

Prophet:
 一般工業用制御市場ではいつものことですが、どこを見るかによって変わってきます。マイクロコントローラのコーディングに今なおアセンブラが使用されているケースもありますが、プロセッサベースのプロジェクトでは、できるだけ抽象的で高度な言語設計に重きが置かれるようになっています。もっとも、DSPに慣れ親しんだ設計者は、依然として手作業でコーディングするでしょうけれど。グラフィカル・プログラミング・ツールは、ほんの少し前と比べてもはるかに高い信頼性をユーザー・ベースで実現します。

Watanabe:
 主だった制御回路は、おおよそハード・ワイヤード・ロジックから、MCU(Microcontroller Unit)やFPGAを搭載したプログラマブル・システムへと移行しているものと思われます。ソフトウエア開発技術もまた、アセンブラからCやSystemCなどの高級言語へと移行しつつあります。

Chakraborty:
 エンジニアがグラフィック環境やソフトウエア・ライブラリ、機器の仮想制御などの方面に移行していることは間違いありません。1例を挙げると、米National Instruments社は、先頃、仮想機器の販売を促進する上で、インド国内市場の拡大に率先して取り組むことを明らかにしました。そのため、同社の主力となる計測/オートメーション・ソフトウエアLabVIEWとその徹底した操作トレーニング・マニュアルとが、1つのパッケージとして提供されることになっています。仮想機器の新規ユーザーを多数獲得することによって、同社の率先した取り組みがインドの仮想機器市場を拡大することにつながります。インドの計測/オートメーション市場は、かつてない成長を遂げています。その成長を支えているのは、特に自動車、半導体といった部門の全面回復です。LabVIEWには、データの可視化、ユーザー・インターフェース設計、Webパブリッシング、レポート生成、データ管理、ソフトウエア結合などを実施するためのツールが用意されています。

Wright:
 みなさんの地域において現在実施している大規模な制御研究、それを前面に押し出すような製品をいくつか挙げてみてもらえませんか。家庭用の製品についてはいかがですか。技術重視の医療用装置はどうでしょう。あるいは、ファクトリ・オートメーションでは。

Prophet:
 欧州では、Zigbeeなどの技術が、米Ember社のような各地域のトップ企業で活用され、工業用制御の分野で期待された効果を発揮できるのか、興味深く見守っています。

Watanabe:
 1つは工業用ロボット、もう1つは家庭用エアコンです。
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