| スイッチング電源の最新技術動向 |
 |
| 九州大学 大学院 システム情報科学研究院 副研究院長 教授 二宮 保 氏
|
講演概要 |
|
あらゆる電子情報通信機器の電力供給に小型軽量、高効率のスイッチング電源が採用されている。近年は、多数の機器が近接して用いられることが多く、スイッチング電源が発生するノイズによる干渉の問題がクローズアップされ、小型軽量化、高効率化に加えて、低ノイズ化に対する要求がますます厳しくなっている。さらに、環境問題の観点から、各種機器の省エネルギ化が重要視され、待機時の効率向上と、それに伴う稼働開始時の高速応答も要求されている。本講演では、スイッチング電源が発展してきた経緯から、近い将来を含めた最新技術動向までを解説する。
|
 |
講演者略歴 |
1967年 九州大学・工・電子卒。1969年同大学院修士課程了。同大学・工・電子・助手、講師、助教授を経て、1988年に同大学教授。2000年の改組により、九大・大学院システム情報科学研究院教授、2005年より同副研究院長、現在に至る。
研究分野:スイッチング電源
学会活動:電気学会高周波磁気応用技術調査専門委員会委員長(1989年〜1991年)、同会パワーエレクトロニクス標準化委員会委員(2001年〜現在)。電子情報通信学会電子通信用電源技術研究専門委員会委員長(1991年〜1992年)、同会フェロー(2004年)。IEEEパワーエレクトロニクスソサイエティ運営委員(1993年〜1998年)、IEEE PESC'98ジェネラルチェア、IEEEフェロー(2001年)。
|
|
| エミュレーテッド電流モード制御の原理と効果 |
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社
アナログ・ビジネス本部 パワープロダクト担当
アプリケーション・エンジニアリング・マネージャ 若田部 義明 氏
|
講演概要 |
|
近年の降圧型レギュレータを取り巻く環境を見ると、CPUやFPGAなどに用いられるプロセスの微細化が進み、要求される出力電圧は次第に低下している。それに伴い、入出力電圧差の大きいアプリケーションが増えてきている。本講演では、従来の電流モードの降圧型レギュレータでは対応できなくなっている現状を踏まえ、問題解決のためにナショナル セミコンダクターが開発したエミュレーテッド電流モード制御技術について、その動作原理と製品レベルで得られる特性について具体的に解説する。
|
 |
講演者略歴 |
|
1992年にナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社に入社。オーディオ製品のアプリケーション&マーケティングを経て、現在はパワープロダクト・グループに所属。同期整流、シンプルスイッチャ、高耐圧ファミリなどのスイッチング電源製品のアプリケーション・エンジニアリングを担当。
|
|
| 最新のパワーコンバータ:ディスクリート・ソリューションを用いたパワーステージ
|
 |
独Infineon Technologies社 AIM事業本部
シニア・アプリケーション・エンジニア Jens Ejury 氏
|
講演概要 |
近年コンピューティング・アプリケーションにおける電力ニーズの高まりに伴い、パワーマネジメント・ソリューションやパワーステージの改善ならびに新たなソリューションの開発が盛んになっている。デジタル制御への移行が普遍的なテーマだが、電力変換において最も重要な役割を担っているのは、パワーステージである。
本講演では、最新のパワーコンバータにおけるディスクリート設計の問題を取り上げ、回路の寄生容量と変換効率およびリンギングに及ぼす影響について解説する。システム全体の価格が重要な設計パラメータとなり、FETモジュールのパワーステージと比較したディスクリート構成のパワーステージの限界を打破する対策について紹介する。また寄生容量の小さなパッケージを用いた最先端MOSFET、および電力密度の向上が冷却ソリューションに与える影響を、様々なパッケージを用いて説明する。さらに、ディスクリートを使用した高効率パワーステージを実現するための設計基準についても紹介する。
|
 |
講演者略歴 |
1993年、イルメナウ工科大学(ドイツ)にてディプローム(電気工学修士号)を取得。
2000年、独Infineon Technologies社に入社、テクニカル・マーケティングを経て、アプリケーション・エンジニアリングを担当。
現在、コンピューティングとグラフィックカードを中心に、DC/DC電力変換関連の製品定義とカスタマサポートに従事。
サーバ、デスクトップ/ノートブックPC向けのDC/DCスイッチモード電源(SMPS)およびリニア電源、ハードウェア設計、ソフトウェア開発、回路シミュレーションなど、14年にわたり電気工学とテクニカル・マーケティングの分野に従事。
|
|
LDOレギュレータのさらなる高性能化
― 低ノイズ/高速応答と小型化/高効率化を両立する新技術
|
 |
| マイクレル・セミコンダクタ・ジャパン株式会社 シニアFAE 大貫 徹 氏
|
講演概要 |
|
Micrel社は先ごろ、低ノイズかつ高速な応答を有するLDO(low dropout)レギュレータの特性を維持しながら、電力変換効率を大きく改善した製品ファミリ「SuperLNR」を発表した。この製品ファミリで用いられている技術を中心に、スイッチングレギュレータの効率を改善する新方式として、Hyper Light Loadモードおよびトリクルモードなどの新たな制御方式や、EMI(Electro Magnetic Interference)を改善する新方式などを提案する。
|
 |
講演者略歴 |
|
デジタル系回路設計、アナログ系回路設計、およびソフトウエア設計に長年従事。CMOSアナログ製品に将来性を見いだし、現在に至る。
|
|
FPGAの電源に適した超小型/高速POLコンバータ
― 最新製品動向から評価/活用の方法まで |
 |
| 株式会社ベルニクス 代表取締役社長 鈴木 正太郎 氏
|
講演概要 |
|
半導体プロセス技術の進展により、FPGAをはじめとする最新ICでは、電源の低電圧化/大電流化が加速している。そうした最新のICを安定に駆動するには、従来からの集中電源給電では、インダクタンス成分をはじめとする配線インピーダンスの影響により障害を招くことになるため、新しい対応が求められている。本講演では、最新のFPGAを安定に駆動できるPOLコンバータの最新の開発動向と、評価法を中心に、FPGA電源での活用法を紹介する。 |
 |
講演者略歴 |
日本大学理工学部卒・電気工学専攻。日大在学中、東京工業大学近藤巌先生に師事、超低リップル直流安定化電源を研究。
クリアー無線(株)取締役技術部長を経て、(株)ベルニクス代表取締役に就任、現在に至る。『オンボード電源の設計と活用』(CQ出版)、『スイッチングレギュレータ・ノイズ解決の鍵』(「トランジスタ技術」特集、CQ出版)、『Selecting a High-Speed POL Converter for FPGAs』(2006Vol.57 Xsell Journal)など著作多数。
|
|
|
スイッチトキャパシタ電源の「今」と、その可能性 |
 |
| 熊本電波工業高等専門学校 情報通信工学科 教授 大田 一郎 氏
|
講演概要 |
スイッチトキャパシタ(SC)電源は、キャパシタ間の接続をICスイッチで高速に切り替えることにより電圧変換を行う方式である。接続切り替えの方法によって、直流の電圧変換だけでなく、交流の入出力電圧も扱うことができる。SC電源はコイルやトランスなどの重量物である磁性部品を使わずに電源回路を構成できるので、低雑音で集積化に適している。
本講演では、コイルレスを実現するSC電源の原理、種類、SC電源を高効率で動作させる方法、IC化の最新状況などを通して、SC電源の現状、可能性/将来性などについて解説する. |
 |
講演者略歴 |
1979年熊本大学工学部電子工学科卒業、1981年同大学院工学研究科修士課程修了。1991年同大学院から博士(工学)の学位取得。1981年熊本電波工業高等専門学校電波通信学科助手、1987年同学科講師、1991年同校情報通信工学科助教授。1994年4月〜1995年3月カリフォルニア大学バークレー校在外研究員。1999年情報通信工学科教授、現在に至る。
スイッチトキャパシタ回路、スイッチング電源回路などの研究および回路解析プログラムの開発に従事。
|
|